「写真は未来への手紙」プロに聞いた“思い出いっぱい”の撮影術

「写真は未来への手紙」
プロに聞いた“思い出いっぱい”の撮影術

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成長する子どもの姿は、毎日でも撮影したいもの。生まれてから今まで、何千枚も写真を撮った!という人もいるのではないでしょうか。どのカットもかわいいけれど、もっともっと素敵に撮りたいと思っているパパ、ママのために、プロのカメラマンに聞いた撮影術をご紹介します。


マンネリ解消には…「いいな」「幸せだな」と思った瞬間を切り取る

教えてくれたのは、『カメラ教室 子どもとの暮らし、撮ろう』の著書があり、ママ向けの写真講座を開いて、撮影術のレクチャーも行っている繁延(しげのぶ)あづささん。9歳と7歳の男の子と、1歳の女の子の3児のお母さんでもあります。

まず、繁延さんが話してくれたのは、ママカメラマン、パパカメラマンならではの瞬間を切り取ることの大切さ。

「写真講座でよく聞く悩みの中に『いつも寝ている赤ちゃんを上から撮って、いつも同じ写真になってしまう』というものがあります。子どもが0歳から1歳くらいのときは、実は私自身もそうなっていました。そこでおすすめするのが、“赤ちゃんのいる今の暮らし” を撮っていくということ。赤ちゃんだけを撮るのではなく、ご主人が抱っこしているときや、おじいちゃん、おばあちゃんが赤ちゃんを抱きあげたときなどを撮るというものです。つまり、これは、『あ、いいな』『いま幸せだな』と自分が思っているとき。その子を撮ろうとするのではなく、いいなという瞬間を撮る。きっとそれが、残したい時なんじゃないかと思います。

旦那さんがおむつを替えているシーンとか、上の子が赤ちゃんに寄ってきて一緒に遊んでいるシーンとか、暮らし全体を撮っていくように意識すると、後で見たときにいろいろな気持ちを思い出すような写真になるのではないでしょうか。

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ちょっとこの写真を見てください。大人の手が写っていますよね。ここがポイント。自分の世話をしてくれた人の一部が写真に登場することで、後から見たときにお子さんも自分が大事にされていたという気持ちがわくと思いませんか? こうやってあえて、家族の存在を感じさせる写真を撮るのもいいですよね」


難しいテクニックはいらないけど「明るさ」の調整はしよう!

肉眼で見えているのは、子どものとてもよい表情なのに、カメラで撮ろうとすると暗くて表情が見えないといったケースは、どうしたらいいのでしょうか?

「私は難しい技術についてはあまり扱わないのですが、ただ一つ言うとすれば、“明るさ補正”。自分の見たものと写真の出来がぜんぜん違うと感じるとき、いちばん多いのが明るさの問題です。とくに逆光のときや、背景の明るさと差がありすぎる場合に起こります。『明るさ』調節をするだけで、グンと写真がよくなります

カメラによって表示は違いますが、明るさは『露出』『EV補正』で調整します。より明るくするならプラスに、暗くするならマイナスにすればOKです。露出はコンパクトカメラでも調整できるものが多いです。

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まだ赤ちゃんが歩けないころは、どうしても室内で写真を撮ることも多くなります。けれど、『室内が暗すぎてシャッターが下りない』『ブレてしまう』というときは、『ISO(イソ)感度』の数字を大きくして対応します。ISO感度とは、カメラが光を感じる度合いですが、薄暗いところを撮ろうとするときは、感度を上げて少しの光でも撮れるように調整するんです。これによって、画質がやや落ちてしまうのですが、すごくきれいな写真を撮りたいということではなく、その雰囲気を優先したいということであれば、感度を上げてもいいです。
オート機能は賢くて親切なのですが、ワンランク上の自分らしい写真を撮りたいと思ったら、まず露出とISO感度で明るさ対策をしてみてください」


右に行って左に行って…自分が動いて「構図」を決める

少し写真を撮っていくと「よい構図がわからない」という悩みに突き当たるかもしれません。ステキな写真は四角い枠の中に、人も物もココだというところにきちんと収まっているように見えます。

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「本当に構図って写真を撮るうえで大きいですよね。大切なのは、『自分が動く』ということです。被写体を前にしたら、そこに近づいたり離れたり、右に行ったり左に行ったり、かがんだり背伸びしたりして、撮ってみてください。これって基本のことなんですが、とても重要なことです。

これはたぶん、育児にもつながるテクニック(笑)。自分の見え方が違うと、子どもも違って見えてくる。ひとつの場所から見えてもわからないものが、視点を変えると見えてくるってことありますよね? カメラにも育児にも共通することなんじゃないかと。上の写真は、ちょっとしゃがんで撮っているので、後ろの空が大きくなって、まわりのマンションが写真には入ってこなくなる。風景がまったく変わるんですね。

最近、“おしゃれ写真”が増えてきて、メインで写したいものを右端に置いて、左を余白にするということもよくありますが、私は真ん中に被写体があるのも強烈なインパクトがあっていいと思う。この子を撮りたいって思ったときに、その子が真ん中にいるというのはやはり力があると思います。

また、顔を撮るときも正面ばかりじゃなくて、横顔を撮ってみるのもおすすめです。正面だとカメラを意識してしまうけど、横顔だと自然に撮れるということもあります」


「空を青く」撮るのは実はカンタン!

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繁延さんはママたちから「空をきちんと青く撮りたい」という声もよく聞くそう。「実はこれはカメラの機能の問題ではないんです。対策はとても簡単で、撮影者の後ろに太陽がある状態でシャッターを切るだけ。被写体を前にして、カメラマンが太陽を背負って撮るということです」。逆光だと白く写ってしまうので、こうやって順光で撮影すればいいのですね。

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また、「暗い室内で、ろうそくのついたバースデーケーキと子どもをきれいに撮りたい」という声には、こうアドバイス。「室内での撮影になるので、先ほどお話しした『感度』をまず上げること。それから『明るさ補正』をマイナスにします。そう、暗い場面であえて暗く撮るということです。オートだと写そうとしているものを見えるように撮ろうとするので、この場合『あのときはもっと暗かったのに』ということになりがち。露出をアンダーにすることで、ブレ軽減にもつながります」。


ぜひプリントして「未来への手紙」にしよう

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繁延さんは子どもたちの写真を撮って、毎月カレンダーにして、両親に送っているそうです。

「孫の写真カレンダーは、どんなプレゼントよりも威力がありますね。実家に帰るとそれが大事に貼られていて、取っておいてくれます。子育てに忙しくて、つい撮った写真をパソコンに入れっぱなしという人も多いかもしれませんが、見えるようにしないともったいない。そういう意味では、一眼レフやコンパクトで撮らずに、スマートフォンで撮ってすぐに誰かに送ったりするのもいいですね。また、年賀状にして写真を送るというのもいいと思います。日常の風景を切り取って、賀状にするのもおすすめです。

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写真って、今これを残したいと思うから撮るわけですよね。見えるものにしておかないと、ないのと同じこと。写真って、未来への手紙みたいなものだと思います。子どもが大きくなったら、この写真を見てどう思うのか。一枚の写真の中に一枚以上の価値がある、そんな写真が撮れたらいいですよね」

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【プロフィール】
繁延あづさ(しげのぶ・あづさ)

1977年、兵庫県姫路市生まれ。県立明石高校美術科卒業後、桑沢デザイン研究所ID科に学ぶ。その後、写真家の道に進む。著書に『カメラ教室 子どもとの暮らし、撮ろう』(翔泳社)など。出産撮影の出張撮影も行う。2011年に東京から長崎に引っ越し、現在、夫、小学生の2人の息子、昨年誕生した1歳の娘の5人暮らし。
http://adusa-sh.sakura.ne.jp/


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