やすのり先生のキーワード解説(1)
人工授精/体外受精/顕微授精<前編>

ミキハウス編集部

子どもが欲しいけど、なかなか妊娠しない…そんな悩みをもつ人たちが不妊治療を受けることも多いでしょう。ステップアップしていくと、「人工授精」「体外受精」「顕微授精」にトライする場合も。これらの治療の違いは何でしょうか? やすのり先生こと、慶應義塾大学医学部名誉教授の吉村泰典医師に詳しくお聞きしました。

「授」精と「受」精…この違いって何?

人工授精、体外受精、顕微授精という3つの単語には、「じゅせい」という共通の言葉があります。もうお気づきの方も多いかもしれませんが、「じゅ」の漢字を見ると、違いがあるのがわかりますよね。

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人工授精は「授」の字を使っているので、人の力が最も必要な技術に思えるかもしれません。けれど、それぞれのしくみを見ていけば自ずとわかりますが、3つの中では人工授精がいちばんシンプルなもの。ただ当時、この方法ができたときは妊娠に他人の手が介在することが初めてだったわけです。そのため、人が妊娠の手助けをする行為として、手偏の「授」の字が使われたのです。その後、体外受精の技術が生み出され、女性の体の外で「受精」がなされることから、「受」の字を使うことになりました。

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