やすのり先生のなんでも相談室 
入院から退院まで「産婦人科」のギモン(前編)

入院してから、出産、退院するまで、産婦人科ではどのようなことが行われるのでしょうか。産婦人科にまつわる、プレママ・プレパパから出てきた疑問を慶應義塾大学医学部名誉教授の吉村泰典医師にお聞きしました! LDR室、初乳、カンガルーケアなどの気になるキーワードも出てきました。さっそく先生にうかがいましょう。

 

Q.妻が秋に子どもを産む予定です。入院するのは「出産予定日」と思えばいいでしょうか?

これは間違いです。出産予定日はあくまでも予定日で、必ずしも分娩すると決まっているわけではないことを認識しておきましょう。前回もお話しましたが、予定日は最終月経日を0日とし、妊娠期間を280日間として計算したものです(「“妊娠”の素朴なギモン(男性編)」)。妊娠週数でいうと40週と0日で、37週から41週のお産であれば正常ということになります。

昔は42週を越えても、陣痛がなければ分娩を待つこともありました。ところが今は、医療機器が進歩し、お腹の中の赤ちゃんの大きさがわかるようになりました。そのため、妊娠7週から8週、つまり2か月の終わりから3か月にかけて赤ちゃんの大きさを見て、予定日を設定しなおす医師が増えました。出産予定日が以前よりも正確になったわけです。

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ただ、それでも予定日当日にきっちり生まれてくる赤ちゃんは、1~2割ほど。妊婦さんに子宮筋腫があったり、赤ちゃんがとても小さいなど、妊娠中から経腟分娩が難しいと考えられる場合は、予め手術日を決めて実施する “予定帝王切開”が行われます。手術の前に破水したりしてしまわないよう、だいたい37、8週にお産することが多いです。

最近は、立会い出産が増えているので、前もって予定を立てたいと思う旦那さんもいるでしょう。でも、こればっかりは赤ちゃんしだいなのです。

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