赤ちゃんが生まれたらやるべきこと(7) お食い初め

赤ちゃんが生まれたらやるべきこと(7) 
お食い初め

妊娠・出産インフォ

生後100日をめどに行うのが「お食い初め(おくいぞめ)」。早い赤ちゃんなら乳歯が生えはじめるこの時期に、“食べる”という行為に赤ちゃんが出合う行事です。

お食い初めの「意味と由来」から、「準備したいもの」「当日の進め方」まで、先輩ママの体験談とともにお知らせします。

 

“食べはじめ”でなく“食べるまね”を楽しむ行事

お食い初めとは、「一生、食べ物に困らないように」と赤ちゃんの健やかな成長を願う日本の伝統的な行事です。とはいっても、このときから赤ちゃんが本当にごはんを食べはじめるわけではありません。実際に離乳食をスタートするのは生後5~6か月頃からなので、お食い初めでは“食べるまね”だけです。

起源は古く、平安時代にさかのぼるといわれています。昔は今よりも赤ちゃんの生存率が低く、生まれてから無事に100日を迎えることは大変な喜びでした。「百日(ももか)祝い」「御百日(おひゃくにち)祝い」と呼ばれたり、地域によっては「箸初め(はしはじめ)」「箸そろえ」、「歯固め(はがため)」と言ったりすることもあります。はじめて魚を食べさせるということで「真魚(まな)初め」と呼ぶ地方もあるそうです。

お食い初めを行う時期は、生後100日目というのが最も一般的ですが、茨城県では一部で、女の子は110日目、男の子は120日目というところもあるなど、地方によって異なることがあります。また近畿地方では、お食い初めの儀式を先に延ばして行うと、「食いのばし」となって長生きできるという言い伝えから、生後120日以降の吉日に行う地方もあるそうです。

かつては、親戚や親しい知人などを招くことも多かった行事ですが、最近では、ママとパパ、それぞれの両親などで行なうことが多いようです。また、主役は赤ちゃんですから、ママとパパだけで行ってもかまいません。家族の都合がつきやすい休日に行ってもよいでしょう。

 

「食器」「祝い膳の献立」「歯固め石」を用意して

準備するものとしては、まず「食器」。しきたりでは、ママの実家から贈られた塗りの漆器を使うとされています。けれど、漆器は高価で扱いも難しいので、現在ではそこにこだわらない人のほうが多いようです。ただ、せっかくの記念日ですから、何かしら赤ちゃんのために新しい食器を用意したいものです。「出産祝いでもらった離乳食用のべビー食器を使いました」(30代ママ)、「お宮参りのときに神社でお食い初め用のお茶わんやお皿をもらったので、それを使いました」(40代ママ)という先輩ママの声もありました。

次に準備したいのは、“一汁三菜”を基本とした「祝い膳」。お膳に数種類のおかずがのった懐石料理を想像してもらうとわかりやすいでしょう。

祝い膳の構成は、以下のとおりです。

  1. 1尾頭付きの魚……鯛が一般的。ただ、地方によって魚の種類が異なることも。
  2. 2汁物……お吸い物。野菜スープなど、赤ちゃんが飲みやすいものを用意してもOK。
  3. 3煮物……かぼちゃなど材料は野菜で。
  4. 4香の物
  5. 5ご飯物……お赤飯がベター。もちろん、白いご飯や栗ご飯でも。

これだけ用意するのは大変そうですが、(3)は電子レンジで作ることもできますし、(4)は市販品で十分。最近では、献立の材料をセットにして、真空パックで送ってくれたり、すぐ食べられる状態の祝い膳を宅配してくれたりするサービスもあります。

また、お食い初めを外食で行うケースも。祝い膳付きの「お食い初めコース」を用意している和食店や、洋風のお食い初めメニューを用意するホテルなどもあります。

okuizome

最後に、食べるまねをさせた後に行う「歯固め」についてお話ししましょう。これは、「石のように丈夫な歯が生えますように」という願いをこめて、神社の境内や河原から拝借した小石を使って行うものです。歯固めの石に箸をつけ、その箸を赤ちゃんの歯茎に軽くちょんちょんとあてます。赤ちゃんの口へ歯固め石をもっていき、そっとあて、噛ませるまねをさせる地方も。

“丈夫で硬いもの”として、石の代わりに他のものを使う地域もあります。たとえば、大阪や兵庫、四国ではタコ、岩手ではあわびなどです。昔は縁起をかついで、梅干し(しわができるまで長生きできるように)や紅白もち(持ちがいい)を使うこともあったそう。碁石、栗の実といった別の硬いものを使う地域もあります。

正式なお食い初めでは、参加している家族の中でいちばんの年長者が箸をとって、赤ちゃんに食べさせるまねをさせます。祖父母になることが多いと思いますが、この風習には、長寿にあやかる意味があります。男の子なら男性の、女の子なら女性の年長者が行います。ママ、パパと赤ちゃんの3人で祝うことも多いと思うので、あまりこだわる必要はないかもしれません。

 

「自宅で本格的に」「インターネットで用意」…いろいろなスタイルで

最後に、お食い初めを行った先輩ママに話を聞いてみました。

「料理が苦手な私ですが、赤ちゃんのためと一念発起して祝い膳を手作りしました。ネットのレシピも豊富にあるし、無理はせず電子レンジなども使ったら思ったよりも簡単にできました。当日パパが撮った写真には、赤ちゃんの笑顔と一緒に、祝い膳も映っていてなんだか誇らしい気持ちになりました」(20代ママ)

「老舗のすき焼き屋さんにお食い初めのプランがあったので、私と夫、それぞれの両親を招いてそのお店で行いました。本格的な塗りの食器と献立が揃った豪華な祝い膳をはじめ、大人たちも大満足の食事会でした。娘もよそ行きのワンピースとリボンでおめかしし、私も久しぶりの外食でうれしかったな」(30代ママ)

「実家からびっくりするほど大きな鯛が届いたので、煮物や汁物も本格的に作ってみました。それを、お友だちからいただいた名前入りの赤ちゃん用食器に盛り付けて、自己流の祝い膳を完成! 両親や友人などの顔が浮かんであたたかい気持ちになりました」(20代ママ)

また、こんなパパも。

「ふだんは無口な父ですが、息子のお食い初めのときに、食べるまねをさせる役をやってもらいました。照れながらも楽しそうで、とても印象に残っています。昔ながらの習わしですが、こういうふうに三世代で行う行事はいいものだなぁと感じました」(30代パパ)

お食い初めのときに、赤ちゃんのお世話が大変で体調を崩していたというママからは、「インターネットで祝い膳をオーダーしました。大人用の食事も注文できたのでそちらも一緒に。思った以上に立派なものが届きましたし、なんとか行事を終えることができて本当にありがたかったです」(30代ママ)という声も聞かれました。

お食い初めの習わしには、赤ちゃんの成長を喜び、健康を願う気持ちが表れています。その気持ちを大切に、それぞれの状況に応じて無理のない範囲でお食い初めをやってみませんか? 家族の絆がより深まる、思い出深い行事になりますよ。

妊娠・出産インフォ トップに戻る