細川モモさんに教わる 離乳食と食育の深い関係

2017.12.28

ミキハウス編集部

いろいろな食体験を通じて、食への興味や知識を育み、健全な食生活を実現する人間を育てていこうという「食育」。日本では2005年に食育基本法が制定され、国をあげて食育への取り組みが行われています。

食育は、知育(知能を高め、知識を豊かにする教育)、徳育(思いやりやコミュニケーション能力など道徳面での教育)、体育(体を発達・成長させるための教育)の基礎になるとされています。そこでミキハウス「出産準備サイト」では、わが子の食育のために、ママ・パパが知っておくべきこと、ぜひ取り入れていただきたいことについて、予防医療コンサルタントの細川モモさんにお話を伺いました。

細川モモさんの離乳食レシピはこちらをチェック

 

離乳食から赤ちゃんが学ぶもの

1歳のお誕生日を迎えるころには、体重が生まれた時の約3倍になるほど劇的に成長する赤ちゃん。生後6か月ぐらいまでは、おっぱいやミルクだけで大きくなるのですが、成長するにつれて、食物からの栄養摂取が必要になってきます。そこで、大人と同じように固形物を食べられるようになるための食事のトレーニングを始めます。それが「離乳食」です。

1歳の女の子を育てる現役ママであり、ご自身も今まさに「食育につながる離乳食」を実践している細川さんは「離乳食での食体験は、食育の第一歩。その後の赤ちゃんの成長にいろいろな面で大きな影響を与えます」と話します。

「赤ちゃんにとって、離乳食は学習の機会でもあります。離乳食を食べることによって、安全な食物を知る(=味覚安全学習)、体の不調などいやなことが起きる味を記憶する(=味覚嫌悪学習)、満足感を得られる好きな味と出会う(=味覚嗜好学習)、“おふくろの味”に代表される、食べ物を思い出や経験などと結びつけて覚える(=連想学習)と、4つの学習をすると言われています。新しい食べ物に出会うことは、赤ちゃんにとって大きな挑戦で、不安を伴うものです(娘も食育レッスンでブロッコリーやキノコを前に大泣きでした)。

そこから離乳食を通じて、いろいろな味を経験して、ママやパパと豊かな時間を共有することで、食べる楽しみを体感していく第一歩。私たち親が考えている以上に、食事の時間は子どもにとって経験という観点からも栄養・咀嚼という観点からも、脳への影響がとても大きいものです。赤ちゃんの食に深く関わり、食育を意識することはママ・パパの大切な役割だといえますね」(細川さん)

離乳食を始める時期の赤ちゃんは、指先を使えるようになったり、観察力が発達したりとあらゆる面で成長しています。まだ言葉を話せなくても簡単な意思表示ならできるようになり、コミュニケーション力もどんどん身についてきます。そんなわが子の成長を食生活の面からも応援していけるように、ママ・パパは離乳食について理解を深めたいものですね。

 

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