子どもをバイリンガルにするには?
――日本人のためのオールイングリッシュの保育園を訪ねて

2015.07.21

ミキハウス編集部
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「国際感覚を身に着けさせたい」「英語ぐらい話せる人になってほしい」「大人になってから英語の習得に苦労しないために」など、小さい頃から英語を学ばせようと考えているママ、パパも多いことでしょう。

日本にいても、子どもを英語に触れさせる機会はたくさんあります。テレビ番組、アプリ、リトミック教室に、DVDやCDの教材。さらに、インターナショナルスクールといった本格的な学びの場も。本当にたくさんの選択肢があります。

今回は、日本にいながらバイリンガルを目指す、日本人のためのオールイングリッシュの保育園「サンライズキッズインターナショナルスクール」(横浜市西区)を訪問。ひとつの早期英語教育の現場をレポートします。

2歳の子でも、1週間で英語がわかるようになる?

マンションの一室を利用して作られた園は、ブルーやオレンジの壁紙でとても明るい雰囲気。アルファベットの書かれた教材が貼られ、ネイティブの先生たちがいて、ある種“異国”を感じさせてくれます。

「Does anyone know it?」「Hands up!」「Such a good boy!」

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先生の発する言葉は英語だけ。それに答える子どもたちの返事も、元気よく歌う歌も英語です。少し前までは、映画『アナと雪の女王』の主題歌「Let it go」を完璧に歌っていたそうです。

発音のよさと聞き取りの力にまず驚きますが、ここにいる2~5歳、約40人の子どもたちはほとんどが日本人。外国出身の親をもつ子は、フランス人と日本人のハーフの男の子とインド人の女の子の2人だけです。先生は、ネイティブの講師と日本人の保育士が半々。幼少期に身につけておきたいマナーやしつけに関しては、日本人の先生が担当しています。

「2歳の子でも1週間くらい通うと、ネイティブの先生の言うことがわかってきます」というのは、園長の桜井あおいさん。

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よく聞いていると、2、3歳児のクラスでは子どもたちの口から日本語が出ることもありますが、たとえそれが日本人保育士への質問であっても、先生が日本語で返事をすることはありません。「母語が日本語の子どもたちにとって、ここはかなり不便な環境だと思います」と桜井さん。

「2、3歳児のクラスでは愛情をもって接することが最優先なので、日本語で話してきた場合にも私たちはちゃんと反応して、『どうしたの?』『痛かったんだね』と英語で答えます。けれど、4、5歳の子どもたちには、わざと『なんて言ったの?』『英語で言えるよね?』と返したりします。ちょっと油断すると子どもたちは日本語で話しかけてきますが、そこは徹底して英語だけにして、英語を使わざるをえない状況にしているのです」(桜井さん)

次のページ 幼少期のうちに、脳に“英語の部屋”を作ることが大切

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