お出かけが楽になるパートナー「抱っこひも&ベビーカー」の選び方

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「抱っこひも&ベビーカー」の選び方

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赤ちゃんとのお出かけにあると便利なのが「抱っこひも(ベビーキャリア)」と「ベビーカー」。どちらも、さまざまなタイプがあって、どれを選べばよいか迷ってしまいます。

助産師で、新生児のいる家庭を訪ねる「訪問指導員」でもある田中淑恵さんと、ミキハウスの野村万亀さん(スーパーバイザー/ミキハウス マム&ベビー)、ベビーカー担当のバイヤー・梨本幸裕さん(ミキハウス マム&ベビー)に、選び方のポイントをお聞きしました。

 

パパも使えるかっこいい抱っこひもを!

■助産師・田中淑恵さんからのアドバイス

最初のお出かけには、抱っこひも(ベビーキャリア)がいいと思います。どれを選ぶかは好みですが、今、ママやパパに人気なのは、赤ちゃんの重さが肩と腰に分散されるタイプのもの。たとえば「エルゴベビー」のものですね。首が座る前の子には、インサートを使って、お布団みたいにすっぽりくるむようにして使います。

エルゴベビーは、デザイン自体ががっちりしていてかっこいいのと、ストラップでサイズの調節ができるので、男性でもわりとスマートに使えると思います。これも魅力のひとつです。

インサートがいらない時期まではスリングを使うという方法もあります。スリングもいろいろなものが出ていますが、赤ちゃんもお母さんも快適に過ごせるのは、2つのリングがついていてシンプルにギューッと引っ張ったら自由自在な形になるもの。「ピースリング」のようなタイプです。

首がまだ座っていないお子さんがスリングを使うときは、縦に抱っこする感じにします。赤ちゃんはあぐらをかいて丸くなっていて、カンガルーの袋の中にいるみたいな体勢になります。ピタッとお母さんに密着した状態にすると、お母さんも楽だし、赤ちゃんも体が丸くなっているのでよく眠れるようです。

買う前にぜひ“着け心地”を実感するのがおすすめ

■ミキハウス 野村万亀さん(ミキハウス マム&ベビー)からのアドバイス

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ベビーキャリアは、産後初めてのお出かけになる1か月健診やお宮参りに行くときなど、赤ちゃんが生まれてからわりと早い段階から活躍してくれます。赤ちゃんの体は未熟なので、外へ連れ出すときの抱っこの補助アイテムとして持っていると安心ですね。

選び方のいちばんのコツは、実際にベビーキャリアを装着して、着け心地を試してみること。いちばんフィットするものを選ぶことをおすすめしています。着け心地は抱き心地といってもいいと思いますが、これは個人差があります。お客様の体型や感覚で変わってきますし、少しお子さまが成長して、もうひとつ欲しいというときには当然感じ方も違います。

エルゴベビーは安定して高い人気がありますが、「ベビービョルン」のものや少し前に日本での発売が始まったアメリカの「リルベビー」も注目度が高い商品です。リルベビーは基本的にエルゴベビーと同様に、両肩と腰の3点で赤ちゃんの体重を支える設計です。また、足の開きが調整できる2段シートや使う人の腰を支えるランバーポート(腰あて)がついていたり、外向き抱っこができるという点が特徴です。

どのタイプの商品も、ほとんどの方が試着して購入を決められますが、パパが一緒にお店に来られた方は、積極的にパパが試着します。「試着してみられますか?」と声をかけると、パパがスッと一歩前に出る感じです(笑)。

今のベビーキャリアはロングユースで、新生児期から体重20kgのお子さんに使えるものが多いので、ひとつでずっと使いつづけることが可能です。けれど、最近の傾向としては、複数お持ちになる方が増えています。赤ちゃんの月齢や成長、またはお出かけのシーンに合わせて“着替える”という感覚なんですね。さらに、季節によって素材の違うものや、ファッション性を重視して限定の色やデザインのものを2本目に選ぶなど、こだわりをもって選んでいるようです。

ベビーカーは「誰が」「どんなところで」使うのかをいちばんに考えて

■助産師・田中淑恵さんからのアドバイス

“ベビーカーデビュー”は早くて1か月から。首が座っていないお子さんだと、バギータイプのものは使えないので、フラットに寝かせるタイプのものを使う必要があります。

日本では財団法人「製品安全協会」が定めた基準をクリアしたベビーカーをA型、B型と分類してきました。

簡単に説明すると、A型は生後1か月から使えるものがあり、リクライニングが深いもの。お母さんと赤ちゃんが対面するタイプのものが多く、B型より大きめで重量はありますが、安定性にすぐれています。

B型は、一人で座ることができるようになる生後7か月頃から使用できるものが主流です。そのため、リクライニングは浅く、A型よりコンパクト。主に背面タイプのみです。

最近は、A型とB型の兼用タイプも多くなり、また、赤ちゃんが小さい間は、ベビーカーにチャイルドシートを取りつけて使えるものもでてきています。

双子や年子のお子さんを持つご家庭では、2人乗りのベビーカーも。横並びのほか、縦に並んでいるものも。2つのシートが上下に配置されていて、私が聞いたお母さんは北欧製だと言っていました。

ベビーカーを選ぶときは、お出かけのときに「たいていパパが一緒なのか」「ママが一人で使うときが多いのか」を考えたほうがいいです。夫婦で使うことが前提なら、たためないタイプで多少重量があっても、居住性や安定性にすぐれているものが選べますね。でも、ママが一人で使うことを考えるなら、片手でパッと開いたり閉じたりできて、ベビーカーが自立するタイプのほうが便利。どんなシーンで使うかをまずイメージしましょう。

ベビーカーは車に似ているというか、ベビー用品の中ではメカっぽいものなので、購入するときにパパの意見が強くなることも多いようです。ただ、せっかくかっこいいベビーカーを買っても、使うママが困るということでは残念ですね。いつもお買い物するスーパーだとレジが通れないとか、都会だと住んでいる場所の歩道が狭くて曲がりづらいということもあるので、実際に使う人の身になって選ぶといいでしょう

 

パパ、ママの使い勝手 プラス、そして何より“赤ちゃんの乗り心地”で選びたい

■ミキハウス 梨本幸裕さん(ミキハウス マム&ベビー)からのアドバイス

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選ぶときにはまず、ベビーとパパとママの“ライフスタイル”を考えていただくといいと思います。

・お出かけするときに「車」「電車」のどちらを使うことが多いか
・よく行くお出かけスポットへの道路の状況
・使わないときにベビーカーをどこに収納するか

などです。

具体的に使用するシーンをイメージしていただいて、ベビーカーに求めるもの、ゆずれない点は何かを考えましょう。

よく聞かれるのが、本体の重量についてですが、軽さを重視される方が多くいらっしゃいます。

軽量のベビーカーは、収納やたたんでの持ち運びには便利ですが、赤ちゃんの乗り心地や押して歩く快適さでは、重量のあるベビーカーのほうが優れていることが多いと思います。

店頭でベビーカーを押して歩いてみて、

・赤ちゃんの乗り心地がよいか(振動でガタガタしないか)
・パパ、ママの押し心地がよいか(スムースに操作できているか)

を確認してみてください。

ベビーカーのハンドルをつかみ、左右に動かすことで、フレームがしっかりしているか、グラグラしないかを確認できます。また、押して歩いたときの旋回性のよさ、一歩目を踏み出すときの動きだしのよさなどで操作性の良し悪しがわかります。

フレームの剛性(圧縮、ずれ、ねじれなどの外力に対する、物体の変形しにくい性質)、タイヤの大きさ、タイヤやサスペンションでの振動吸収力の違いなど、それぞれの機種の特徴をチェックするといいと思います。

また、

・手荷物や赤ちゃんグッズなどを収納できるバスケットやスペースがあるか

これも大切なポイント。ぜひチェックを。収納力不足で、ハンドルにS字フックなどをつけて荷物をぶら下げすぎると転倒の危険性や、ベビーカー自体の傷みにつながることがあるので、注意しましょう。

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ベビーカーを選ぶ際に、タイヤの数と大きさ素材の違いを見るというポイントもあります。最近よく見かける3輪のメリットは、なんといっても小回りのしやすさ。4輪はやはり安定感。小さなタイヤは軽くてコンパクト、大きなタイヤは押し心地の軽さと走破性のよさ。樹脂製のタイヤは、メンテナンスが楽、自転車のようなエアタイヤは、圧倒的な振動吸収力があります。なお最近は、空気の代わりに樹脂を注入した“パンクレス”のゴムタイヤを使用しているものも出ています。タイヤの違いでベビーカーの特性は大きく変わります

安全テストについて触れておくと、日本では「SG基準」、ヨーロッパでは「EN」という規格があります。ENではダミー人形による耐荷重のテストや、ベビーカーが転倒しないかの傾斜テストを行います。また、お子さまが転落しないために取り付けられているベルトは「5点式」が必須です。左右の肩、左右のウエスト、股のベルトですね。そのほか、ベビーカーの強度、構造について高い安全性が求められています。もちろん、私たちのお店で取り扱っているのは、この厳しい基準をクリアしたベビーカーだけですが、ご自身で選ぶ際にも確認していただきたいと思います。

以前は、日本のSG基準でいうA型の後に、小型のB型に買い替えをするケースが多くありました。けれど、最近では抱っこひもと同様に、生後1か月から使用できるベビーカーを、お子さまが成長されても使われる方が多く、ロングユースのタイプが人気です。耐荷重は15kgから、大きいものではなんと34kgというものまであります。

ハンドルの位置も、ハンドル調節機能によって角度や高さを変えられるものや、ミキハウスとイタリアの「イングリッシーナ」がコラボレーションしたベビーカーのように、人間工学に基づいて、人が手をすっと出して握りやすい角度や形状のハンドルを搭載するなど、いろいろな工夫が凝らされていたりします。

ベビーカーを選ぶにあたって、使用環境や求める機能によって、おひとりおひとりに適切なベビーカーは違います。ぜひ、実際にベビーカーを押してみて、さまざまな機能や特長を実感し、体感していただくのがおすすめです。

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