#家族じかん 3か月 今日の自分は、100点だ!

妊娠3か月

絶賛つわり中
酸っぱいものはダメ・・・
でも妊娠前好きじゃなかった
炭酸水なら飲める
不思議だなぁ

  1. もしかしてと思ってたけど 妊娠してる!
  2. 最近、調子がでなかったのは妊娠してたから・・・?
  3. とりあえず夕食だ・・・
  4. 早く伝えたい気持ちを料理で昇華しました 今日、豪華だね? 実はね・・・

こんなときどうしてた?

ありがたいことにつわりはなかったけど、
尋常じゃない眠気があった妊娠初期。
仕事が休みの日は家事もせず、ずっと寝てたな~。

(1歳11か月 東京 ママ)

おなかは減ってるのに
食べるとウッとなってたくさんの量は
食べられませんでした。
この時期から味覚も変わった気がします。

(2歳11か月/1歳2か月 大阪 ママ)

妊娠を喜んだのも束の間。
初期から吐き気が止まらず、寝てばかりの生活。
赤ちゃんが元気か心配で、
次の健診までがとても長く感じました。

(1歳0か月 とうりママ)

つわりで食欲がなく、
数少ない食べられるものも毎日変わるので、
コンビニ巡りの日々。
立ち仕事なので早めに職場に妊娠を報告しました。

(10か月 りいママ)

夫が食べているこってりした料理のにおいが気持ち悪く、
距離をとってました(笑)
赤ちゃんが生きているか不安で、
家で心拍を聞ける機械を購入。

(1歳7か月 広島ママ)

軽いつわりと重いつわりで生まれてくる赤ちゃんの体重が違う? 

2022.07.21

ミキハウス編集部

つわりの「程度」と生まれてくる赤ちゃんの大きさには関係がある、という話を聞いたことがあるでしょうか? 実は医学界ではある“通説”があるそうです。

今年4月、国立成育医療研究センターがそんな“通説”をテーマにした論文を発表。そのタイトルは「『つわりがあると赤ちゃんは大きく生まれるのに、重いつわり(妊娠悪阻)では赤ちゃんが小さく生まれる』の謎を解明」。

つわりがどう関係しているのか? そもそも、この研究から導き出されるものとは? 同センター・教育研修室長で産婦人科医の永田知映先生に、お話をお聞きしました。

永田 知映(ながた・ちえ)
国立成育医療研究センター 教育研修センター 教育研修室 室長 大分大学医学部卒。医学博士、公衆衛生学修士。専門分野は産婦人科学、女性の健康、周産期医学、母子保健。現在の主な研究テーマは「女性の健康、周産期関連の大規模データを用いた解析」

妊娠中期以降のプレママの体重増と赤ちゃんの成長の関係

妊娠中期以降のプレママの体重増と赤ちゃんの成長の関係

I:今回発表された論文を拝見して、まず驚いたのは、「つわりがあると赤ちゃんは大きく生まれるけれど、ひどいつわりの場合は小さく生まれる」という“通説”があったということでした。これは一般にはあまり知られていないのではないかと思いますが、医学界では常識だったのでしょうか?

永田先生:周産期疫学の世界では以前から言われていたことです。周産期医療の現場でも、「つわりがあったお母さんからは大きな赤ちゃんが生まれることが多い。でも妊娠悪阻になってしまうと赤ちゃんは小さく生まれる」という感覚を持っている医療従事者は多いのではないかと思います。

つわりとは、妊娠初期に吐き気がしたり吐いてしまったりする状態で、それがひどくなって脱水になったり、体重が減ったり、電解質異常を伴ったりするのが妊娠悪阻です。症状としては連続性があるけれども、軽症だと赤ちゃんが大きく生まれて、重症だと赤ちゃんが小さく生まれるのは、不思議な現象だと言えますよね。その背景にあるものはなんなのか、しっかりとデータを取り分析をしたら、それが起きる理由を解明する手掛かりになるのではないかと考えたんです。

I:妊娠・出産の現場での経験から浮かんできた疑問を、きちんとしたデータにもとづいて解明しよう――それが、今回の調査の動機になったわけですね。

I:基本的な質問で恐縮ですが「つわり」と「妊娠悪阻」はどのあたりで線引きできるものなのでしょうか。明確な診断基準はあるんですか?

永田先生:いい質問ですね。実は国際的に共通した明確な診断基準はなく、「つわりがひどくなったのが妊娠悪阻である」というぐらいの共通認識しかありません。先程も申しましたが、症状として体重が減っている、脱水状態である、電解質異常が起きているといったときに、妊娠悪阻と診断します。しかし国際的に共通した明確な診断基準がないため、複数の研究結果を比較したりする際に困難が生じることがあります。

なお、私たちの研究では、妊娠悪阻の定義を“妊娠初期に妊娠前の体重から5%以上減った妊婦さん“としました。これは、英国の産婦人科学会のガイドラインで、妊娠悪阻の診断基準として「5%を超える体重減少」が含まれており、これまでの研究でもこの基準を用いているものが複数あることにもとづいています。

I:妊娠悪阻だと、妊娠初期に体重が5%以上減るものなのですね…。つまり50キロの場合、2.5キロ減ということになる。

永田先生:妊娠悪阻があると、嘔吐や食欲不振で妊娠初期に体重が大きく落ち込んでしまいますからね。妊娠悪阻がある妊婦さんも、その後は徐々に体重が増加していくのですが、落ち込んだ分を取り戻せなかったり、中にはずっと症状が続いて思うように体重が増加しない妊婦さんもいます。

I:妊婦さんは、出産時には妊娠前に比べて10㎏ぐらい増加しているのが理想(※)とされていますよね。妊娠悪阻だとそこまで増えないことがあると。

永田先生:はい。私たちの研究では、妊娠悪阻があった妊婦さんは、妊娠悪阻のなかった妊婦さんと比較して、体重が平均3㎏少ないまま出産を迎えていることがわかりました。そして、妊娠悪阻で妊娠初期の体重減少が大きいほど、赤ちゃんは小さく生まれていました。

一方で、妊娠初期に妊娠悪阻により体重が大きく減っても、妊娠中期までに一般的な妊婦さんと同じぐらいまで体重を戻すことができた方では、むしろ大きな赤ちゃんが生まれるということが明らかになりました。

この2つの事実から、一般的に妊娠悪阻の症状がおさまるとされる週数以降も体重が十分に戻らないことが、赤ちゃんが小さく生まれる原因のひとつになっているのではないかと考えることができるんですね。

I:それは興味深い結果ですね。つまり妊娠悪阻で体重が減ってしまっても、妊娠中期までに適正な体重に戻すことができれば、赤ちゃんはむしろ大きくなると。

永田先生:そうです。妊娠悪阻で吐き気や食欲不振に悩まされ、赤ちゃんは大丈夫かなと心配になる妊婦さんは多いと思うのですが、症状が治まってから体重をしっかりと増やすことができれば、ちゃんと赤ちゃんは大きく生まれます。

I:低体重で生まれた赤ちゃんは将来の生活習慣病のリスクが高いという説もありますね。

永田先生:はい。妊娠悪阻と赤ちゃんの将来的な健康については、これまでに様々な報告がなされています。ただ、私たちの研究では、妊娠中期までの体重増加を勘案すると、妊娠悪阻の影響が逆転するという結果が得られています。このことから、どのような状況下であれば、どのような影響が生じうるのかなど、良質なデータと精緻な解析にもとづいて、さらなる解明が必要だと考えています。

今回の研究結果から、妊婦さんが妊娠悪阻で減った体重を十分に増やすための食生活の指導や医療の介入の必要性が見えてきたのかなと思います。日本産科婦人科学会の事業など、今後も大規模データにもとづく研究が行われると思いますので、つわりや妊娠悪阻と適切な妊娠中の体重増加については、将来的にもっと解明されていくことでしょう。

パートナーや周囲の理解はつわりのつらさの軽減に役立ちます

パートナーや周囲の理解はつわりのつらさの軽減に役立ちます

I:軽いつわりと言われるものでも、2か月近く続くんですよね。長い間吐き気が治まらない、食べられないというのはつらいし、症状が強いとからだだけではなく気分も落ち込んでしまいそうです。

永田先生:つわりは一人ひとり、症状も程度も違います。「みんなつらいものなんだよ。」といった励ましを受けると、いま、まさにつらい状況にある妊婦さんは、自分のつらさを分かってもらえないように感じてしまうかもしれません。

もしつらいのであれば「妊婦として当然のこと」と我慢をしすぎないで、症状を少しでも改善していけるようパートナーや家族、医師に伝えてください。買い物や食事の準備などの生活面でのサポートが大きな助けになることもありますし、つわりの時に使える吐き気止めなどの薬もあります。そうしたものに頼ることも選択肢のひとつです。

I:赤ちゃんへの影響が心配で服薬をためらうプレママも多いかもしれませんが、それは心配いらないのですね。

永田先生:産科医であれば、症状や状態に応じて、妊娠期に飲んでも問題がないとされている薬を選択してくれると思います。症状がつらいようなら、遠慮をしないで、かかりつけの産科医に相談してください。

I:妊娠期、もしくは妊娠前からこういうことをしていればつわりになりにくい、重くなりづらいといった予防法はあるのでしょうか?

永田先生:残念ながら、つわりの原因やメカニズムは解明されておらず、明確な予防法も確立されていません。

ただし、妊娠前からマルチビタミンサプリを摂取しておくと、つわりにも効果があるとも言われていますね。でもビタミンAについては過剰摂取で胎児の器官形成に影響が出る可能性があるとされていますから、妊婦さん用として販売されているものを、適切に摂取してください。

I:葉酸は胎児の発育に必要な栄養素であり、先天性異常の発症率を抑えられることもわかってるので、妊娠を考える段階から服用をするのが常識になっていますね。

永田先生:私も妊娠・出産を3回経験しています。1人目のとき、つわりは想像以上につらくて、通勤途中や職場でもひっきりなし嘔吐し、仕事をするのもままなりませんでした。決まった飲み物、食べ物しかのどを通らなくなったし、買い物にも行けなかったので、飲まず食わずで夫の帰りを待つという日もありました。夫がにおいの強い料理を食べて帰ってくると、我慢できないほどの吐き気に襲われたり…。

I:先生も大変だったんですね。

永田先生:つわりに効くとされている生姜を食べたり、吐き気に効くツボを押したり、いくつか漢方薬や吐き気止めを試したり…あのときは藁にもすがる思いでいろいろ試してみました。効く方には効くんでしょうが、私自身はスッキリ治るといったほどの効果は感じられませんでしたが。

I:いろいろ専門的な知識がおありでも、当事者になったら藁にもすがるような思いで、なんでもやったわけですね。

永田先生:それくらいつらいですから。自分で解決できないことに無力感を感じたし、「医師としてこれまでつわりの妊婦さんにしっかり寄り添えていなかったのでは」と反省したりもしましたよ。

ちなみに、1人目の時の経験から、2人目以降では妊娠前から対策を立てました。上の子の育児や生活にできるだけ支障がないように受けられるサポートを確認し、過度の負担がかからないように仕事の調整をし、1人目の時に効果を感じた漢方薬を早めに飲みはじめ、つらい時には夫や周囲の人に手伝ってもらえるように準備をしたんです。2人目以降もつわりの症状はつらいものでしたが、1人目の時のような、絶望的な気持ちにはなりませんでした。

永田先生:私自身は、どうしても世間的につわりが軽く見られているように感じています。ご本人やパートナー、ご家族が妊娠・出産を待ち望まれている場合、つわりはむしろ喜ばしいサインのように感じられるかもしれませんし、およそ半数の方はつわりがないか軽いつわりのみで出産にいたります。しかし、生理痛や更年期障害と同じで、つわりは症状も程度も人によって、その時々で違うんです。

I:プレママがつわりで気分が悪そうでも、周囲はどんな感じなのかを想像できないので、つい「大丈夫だよ」、「がんばって」と声を掛けてしまいそうです。

永田先生:何度も言いますが、つわりはつらいんですよ。もしご自身やパートナー、ご家族が軽いつわりで済んだのであれば、それはとっても幸せなことです。でも、妊婦さんにつわりがつらいと言われたら、「当たり前のことだ」とか「大げさだ」などと思わないでほしいんです。通常のつわりでも本当につらいですし、それが妊娠悪阻なんて段階になると、当然家のことなんてなにもできませんし、上の子がいる場合もお世話だってできません。ですから、周囲の人にはできるだけ寄り添う気持ちを持っていただき、サポートしてほしいと思います。

I:なるほど、そうですね。自分の努力ではどうにもならないからだの不調を抱えているわけですから、周囲の理解とサポートがなくてはあまりにも大変です。多くの女性が仕事と妊娠・子育てを両立している現在、調子が悪くなってからでは支援を求めるにくいかもしれませんから、パートナーや家族だけでなく、職場など社会全体でプレママをサポートする体制ができるといいですね。

今日はつわりと生まれてくる赤ちゃんの大きさの関係性のお話からつわりとの向き合い方まで、貴重なお話をたくさん伺いました。ありがとうございました!

<参考資料>

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