【座談会】日本在住のグローバルママに聞きました!日本は子育てするのに、良い国? 厳しい国? part 1

【座談会】日本在住のグローバルママに聞きました!
日本は子育てするのに、良い国? 厳しい国? part 1

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少子化が進む日本。その理由の一つに、「子どもを育てる環境が整っていない」ことを挙げる人も多いでしょう。しかし、日本人だけの視点では客観的に評価できない部分があるかもしれません。そこで今回は、日本在住のニュージーランド、スウェーデン、ロシア、中国出身のママたちに、母国の子育て支援の状況や、実際に日本で子どもを産み、育てるなかで感じたことをうかがいました。
意外にも(?)日本の良い点も多く飛び出した座談会。例えば、ロシア出身のエレナさんは、「日本の産婦人科病院は、まるでホテルのように妊婦に優しく、出産をケアしてくれた」と語ります。一方で、「日本の産婦人科の医師は、妊婦の体重の増減に神経質すぎるのでは?」という声も。さらに子育てについては、どの国も子どもに対する“しつけ”への価値観、考え方が変わってきているようです。子どもたちのケンカをわざと見て見ぬふりをして、子ども同士で解決することに導く日本の保育園や幼稚園の先生の温かい眼差しには、どの国のママさんたちも感心しているようです。さて、ほかにはどんな話で盛り上がったのでしょうか?


【座談会メンバー】

ジェシカさん

Jess Tajima(ジェシカ・タジマ)さん/35歳、ニュージーランド出身。日本に来て11年。インターナショナルプリスクールで3歳のクラスを担当するほか、芸能活動も。日本人の夫と、6歳の長女、3歳の長男、5か月の次女の5人家族。

ウルリカさん

柚井ウルリカ(ゆい・うるりか)さん/46歳、スウェーデン出身。日本に来て25年。空手師範の日本人の夫とともに道場を運営するほか、翻訳者・ビジネスコーディネーターとして、日本と母国をつなぐ仕事にも積極的に取り組む。16歳、13歳、6歳の3人の娘の母。

エレナさん

Elena Kazama(エレナ・カザマ)さん/33歳、ロシア出身。日本に来て10年。主婦業のかたわら、モデル活動も行う。日本人の夫と、6歳と4歳の娘2人の4人家族。

蘭華さん

坂口蘭華(さかぐち・らんか)さん/42歳、中国出身。日本に来て10年。専業主婦。日本人の夫と、18歳の長女と9歳の次女の4人家族。今回は、長女の玲華(れいか)さんも座談会に飛び入り参加。子どもの立場から、中国と日本の教育環境の違いについてコメント。


■出産は日本では「お大事に」、海外では「楽しんで!」

――今日は4か国のママたちにお集りいただきました。みなさん日本で出産を経験し、現在も日本で子育てをされています。今日は、日本の子育ての環境について話をうかがいます。まずは、母国と比較してみて、妊婦さんに対する接し方について違いを感じたことはありますか?

01

Jess Tajimaさん(以下、ジェシカさん):私は3児の母ですが、妊娠すると太りやすい体質のようで、いつも20kgぐらい増えてしまうんです。そしたら、産婦人科の先生が毎回カンカンに怒って(苦笑)。糖尿病の心配などがあるからだと思うのですが、体重が1kg増えただけで「何、食べたんですか?」と厳しく問い詰められたのには、ちょっと泣きそうになりました。

柚井ウルリカさん(以下、ウルリカさん):私も体重について、ものすごく指摘された!

ジェシカさん:日本では、「赤ちゃんは小さく産んだ方が育てやすい」と言われているからだと思いますが、だからといってあまりに神経質になり過ぎるのもストレス。ニュージーランドの産婦人科も、体重の増加については気にしますが“指導”という感じではありません。それから、診察では先生と毎回会うことはありません。その代わり、助産師さんに気さくに相談することができます。

――「小さく産んで大きく育てる」という考え方は、最近ではさまざまな観点から見直されているようですが、日本ではいまだに根強い考え方かもしれません。

02

ウルリカさん:出産についての指導は、国によって変わると思います。スウェーデンで妊婦が食べてはいけないものでも、日本では大丈夫だったりしますし。例えば、スウェーデンでは魚の摂取で取り込まれる水銀の胎児への影響を懸念して、妊婦は魚を避けます。
あと、妊娠は病気ではないですし、個人によって体質の違いもあるので、あまり気にし過ぎるのはよくない。日本では、妊婦になった途端に何もできなくなってしまう人が多いような気がします。私は、妊婦のときも空手の稽古指導に参加していましたし、スポーツジムにも通っていました。出産一週間前以外は、普段通りの生活を送っていました。

ジェシカさん:ニュージーランドでは、妊婦に求められるのはリラックスして妊婦ライフを楽しむこと。妊娠しても、「お大事にしてください」ではなく、「楽しんで!」と言われます。そうすることが、何よりも良い出産につながると考えられているから。

――妊娠中、日本の産婦人科病院のケアについては、どのように感じましたか?

ウルリカさん:私は、費用は少し高いけれど、良い病院を見つけてそこで産みました。そこでは毎回超音波検査がありましたが、スウェーデンでは毎回行うことはありません。健診の度に、エコー写真をもらえたのは嬉しかったです。スウェーデンでは妊娠・出産にかかる費用は無料なので、日本の産婦人科はすごくお金がかかる感覚がありますが、その分サービスがいいですよね。

03

Elena Kazamaさん(以下、エレナさん):私なんて、産婦人科のみなさんがすごく優しくしてくれたから、退院したくなかったほどです(笑)。食事もおいしいし、マッサージもしてくれるし、病院でとても幸せでした。ロシアでは出産に関して、無料と有料の病院があります。無料のところだと、大部屋ひとつに大勢の妊婦さんがいたりしてサービスが悪く、たとえお金を出したとしても、日本ほどサービスが良いということはありません。

04

坂口蘭華さん(以下、蘭華さん):中国は、出産に関わる費用はすべて自分たちで負担します。ですから、自宅出産する人も多いです。一方で、お金を出せば快適なサービスを提供してくれる産婦人科の病院で出産できます。それから、中国の病院では帝王切開で産む人が大半。産婦人科の先生が、帝王切開を指示することが多いためですが、自然出産の方がお金もかからないし、自然出産をしたければ日本の病院のほうがいいと思いました。

――日本は、産婦人科での医師からの指導は細かく、厳しい部分がある一方、ある程度お金はかかるけれど、産婦人科病院のケアの質は高いといったところでしょうか。では、あらためてお聞きしたいのですが、子どもを日本で産むのと、自国で産むのとどちらがいいですか?

全員:日本!

――全員が日本!?

エレナさん:分娩に関しては絶対日本がいいですね。ロシアの友人にもよく羨ましいと言われます。それだけ、日本の産婦人科のサービスが進んでいることをみんな知っているので。

05

蘭華さん:中国でも羨ましいと言われますよ。私は長女を中国、次女を日本で出産しましたが、中国と日本、どちらの産婦人科の先生も、指導にはうるさいと思いました。でもサービスに関しては、日本はこんなにいいものなのかって驚きました。

ジェシカさん:ニュージーランドもスウェーデンと同じで、出産に関わる費用はすべて無料ですが、日本でも補助金を申請すれば思ったよりもお金がかかりませんよね。超音波検査を毎回してくれて、ホテルのようにおいしい食事が提供されることについては満足感でいっぱいです。

part 2に続く)

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全員が「子どもを日本で産みたい!」と答えたのには、少し驚きましたね。実は日本は「世界一安全にお産ができる国」だと言われているそうです。
次のpart2では、出産後の子育てについて聞いてみました。

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