ミキハウス 子育て川柳 2024年

2024.02.22

ミキハウス編集部

今年もやってきました、「ミキハウス子育て川柳」の季節です!子育ての日々は笑いあり、涙あり。そんな日常の一コマを五・七・五で切り取った、心温まる川柳たち。第5回目を迎える今回も、ミキハウスクラブメンバーさまからたくさんの素敵な句が集まりました。選りすぐりの優秀作品をお届けします。日常の小さな幸せや、子育て“あるある”を、軽やかな言葉遊びで楽しんでみませんか?

 

子どもの“正論”にドキッ

夜寝る前 ユーチューブ見て 子に叱られ(もりもり さん)

夜寝る前 ユーチューブ見て 子に叱られ(もりもり さん)

1本目はこちら。子どもには注意しつつも、ついつい自分でも手放せなくなるスマホ。思い当たるフシがあるかたも多いのではないでしょうか。

「いつも子どもたちが夜にYouTubeを観てて、なかなか寝ないので日々注意していたところ、私が夜YouTube観ていたら子どもに注意されました。子どもたちは大人に言われたことをしっかり覚えているのだな、と自覚して気を引き締めようと改めて思いました」(もりもり さん)

【子育て川柳選考委員のコメント】
子育てあるあるシーンを、軽妙に表現されたほほえましい句ですね。毎日の何気ない子どもとのやりとりの中で、親である自分を自覚する…この句はまさにその瞬間を描いています。「叱られ」の言葉から、そんなメッセージが伝わってきます。

 

まぁるいほっぺとおつきさま

おつきさま 見つけた君の 丸いほほ(吉良 さん)

おつきさま 見つけた君の 丸いほほ(吉良 さん)

1歳のお子さんが見つけた夕暮れ時の月。それをうれしそうにママに伝える様子をとらえた一句です。

「夕方くらいに薄いお月さまが空に見えると、指をさして『おつきさまだ!』と大きな声で教えてくれます。 おつきさまをまっすぐ見つめるその横顔は、子ども特有の丸さがありました」(吉良 さん)

【子育て川柳選考委員のコメント】
うれしそうに、そして、ちょっぴり得意げにママに教えてくれる様子が、目に浮かびますね。お子さまへの愛情が「丸いほほ」に込められていて、とてもあたたかい句です。

 

まずは自分自身から…

食事マナー 子の注意より 親正せ(しんちゃんママ さん)

食事マナー 子の注意より 親正せ(しんちゃんママ さん)

子どものことは言うけど、まずは自分の立ち振る舞いから見直した方がいいよね、という鋭いご指摘。まさに、ですよね。

「幼児期、子どもの食事マナーを気にして注意しがちですが、まずは親がきれいに美味しそうに、よい姿勢で食べる。それが一番大切だと思っています」(しんちゃんママ さん)

【子育て川柳選考委員のコメント】
この句にドキっとされる方も多いのではないでしょうか。自分のことは棚にあげ、子どもにあれやこれやと口出ししてしまう・・・。でもそれが親というものかもしれませんね。端的な表現が気持ちいい句です。

 

昔も今も、変わらないこともある

トントンと 寝かすつもりが 寝かされて(よしよし さん)

トントンと 寝かすつもりが 寝かされて(よしよし さん)

お孫さんのいるよしよし さんが、自身の子育て時代を振り返って詠んだ一句も、時代を問わず共感できる内容です。

「オリンピックイヤーのたびに子どもを出産し(3人の娘)、仕事場から必死で帰宅し、夕食の用意をし、お風呂に入れて、洗濯機のスイッチを入れて、洗濯機が止まるまでに子どもを寝かしつけて、明日の準備をしようと段取りしつつ、『早く寝て~』と歌を歌いながらトントントンと子どもをも寝かしつけるつもりが、先に寝落ちしてしまい、洗濯物は洗濯機のなかで固まって、明日の保育園の用意もできず、夜中に目覚めて忍び足で子どもの布団をすり抜け、洗濯物を干して、あ~あ~とため息をついた、遠い昔が今は一番幸せだった時だったのだ~と思いめぐらしています」(よしよし さん)

【子育て川柳選考委員のコメント】
子どもを早く寝かせよう!と意気込んでも、自分が眠ってしまう・・・それはわが家も同じでした。そんなこともあったなぁと思わずつぶやいてしまいました。川柳ならではのクスッと笑える楽しさがあります。

 

わが家の二刀流は今日も絶好調

二刀流 右はスプーン 左は手(芋虎 さん)

二刀流 右はスプーン 左は手(芋虎 さん)

日米を騒がせているあの二刀流選手もすごいけど、うちの子もなかなかです!

「スプーンがまだ上手く使えない娘は、がんばって右手でご飯を食べられるように挑戦しつつ、すかさず左手がすでにご飯を握りしめている毎日です。 全身で食事をしていて、微笑ましい日々です」(芋虎 さん)

【子育て川柳選考委員のコメント】
まるで目の前にいるかのように、お子さんが一生懸命ご飯を食べている様子がリアルに伝わってきます。ほほえましい日常の一コマを「二刀流」という時流ワードを織り交ぜて上手に表現されています。

 

最後だと思うと、やめられなくて

乳離れ 一番苦戦 子より母(タロウ's のおかん さん)

乳離れ 一番苦戦 子より母(タロウ’s のおかん さん)

3番目のお子さんを完全母乳で育ててきたママの一句。やめさせたいと思いつつも、自分の心がそれにストップをかけてしまう…そんな苦しい気持ちを表現してくれています。

「1歳10か月になる三男坊、初めての完母で、やめさせたい気持ちは一番あるのに、もぉ人生でオッパイをやれることは無いのかと思うと涙が出そうなくらい辛いです」(タロウ’sのおかん さん)

【子育て川柳選考委員のコメント】
選者も卒乳の時、すごく寂しい・・・と感じました。大変だった完全母乳生活、でも卒業となると名残惜しい。ずっとこのまま赤ちゃんでいてほしいな、でも早く大きくなってほしい、そんな複雑な親心を「一番苦戦」という言葉で見事に表現されていますね。

 

大変で面倒だと思うこともあるけれど

いつまでか 抱っことせがむ 小さい手(うったんおっとん さん)

いつまでか 抱っことせがむ 小さい手(うったんおっとん さん)

もう歩けるでしょ、自分でできるでしょ、と思うことでもせがんでくるわが子。いっぱいいっぱいになってる時は、「う~っ」となってしまうこともあるけど、いつまでもこちらを求めてくれるわけじゃないんですよね。

「ママ、ママと小さい手をのばし抱っこをせがんでくれるが、自分で歩いてほしいと思ったり、今は無理となる時もあるが、ふと考えるとかけがえのない時間を大切にしなくてはと感じた時の気持ち」(うったんおっとん さん)

【子育て川柳選考委員のコメント】
この句には、小さなわが子をやさしく見つめる親のまなざしを感じます。抱っこをせがむ幼子を見つめているママの目線で描くことで、いとおしいわが子への愛情が、じんわりと深く伝わってくるあたたかな句です。

 

なるべくなら痛い思いはさせたくないですよね

はじめての 注射で泣いた 子とわたし(Muu さん)

はじめての 注射で泣いた 子とわたし(Muu さん)

小さな子どもの体に注射を打つなんて…と多くのママ・パパが思っているし、接種の間際に泣き叫ぶ子どもを見ていると、本当に辛くなるものです。予防接種は子どもだけでなく、ママ・パパにとっても試練なのかも。

「子どもにとって人生初の予防接種。連れて行った親のわたしも、泣きながら頑張って注射を受ける小さな我が子をみて、思わず涙が出てしまいました」(Muu さん)

【子育て川柳選考委員のコメント】
誰もが体験するであろうことを、素直に描いた素敵な句です。
赤ちゃんにとっての「はじめて」は、ママやパパにとっても「はじめて」のこと。わが子のいじらしい姿に思わず涙・・・。この句に共感されるママ・パパは多いことでしょう。

 

えっ、そんなこと言って……るね!

子によって 自分の口癖 気付いたよ(うっしー さん)

子によって 自分の口癖 気付いたよ(うっしー さん)

どこで覚えたのか、その言い回し。保育園(幼稚園)でお友だちが使ってるのかなと思ったら、自分の口癖だった! なんてこともよくあることですよね。

「子どもがいきなり そうそう!や、もう! まぁいっか!と言っていて 誰の真似?と思っていたら ふとした時に自分が言ってることに気づきました」(うっしー さん)

【子育て川柳選考委員のコメント】
子どもは、親の鏡とはよく言ったものです。自分はほぼ無意識に毎日口にしている言葉を拾ってくれます。しかも言い方までも(笑)
親だからこそ経験できることですよね。
大好きなママの真似をすることも、子どもにとっては喜びなのだと思います。

 

自分でやった方が楽だけど…「やらせて」をやらせる

お世話する 褒められたくて 争奪戦(さあめろ さん)

お世話する 褒められたくて 争奪戦(さあめろ さん)

少しだけお兄さん、お姉さんになった子どもの気持ちや様子をうまく捉えた一句です。

「弟のお世話をしたりママのお手伝いをするとお礼を言われたり褒められたり自分の達成感になるらしく上2人が取り合ってる」(さあめろ さん)

【子育て川柳選考委員のコメント】
われ先にと赤ちゃんのお世話をする様子が目に浮かびますね。ストレートな「褒められたくて」の言葉に、ママのやさしいまなざしも感じます。赤ちゃんを中心とした家族のあたたかな一コマを描いた素敵な句です。

 

もしかして、これは「わたし」がもらってるってこと?

だいすきを あげてるつもりが もらってる(ぽりーん さん)

だいすきを あげてるつもりが もらってる(ぽりーん さん)

そう、もらっているんです。与えてる一方で、たくさんもらっているんです。

「子どもをもつ前は、無償の愛は親から子へといくものだとおもっていたが、実際に子どもが生まれてみると、反対であることに日々気付かされます。反省点の多い親なはずですが、全力で愛してくれていて、私も負けないように返さないとなと思っています」(ぽりーん さん)

【子育て川柳選考委員のコメント】
子どもは愛そのものですね。
そのことに気づかれたママの気持ち、ひらがなだけで表現することでより伝わってきます。川柳という「世界一短い詩」で、子育ての本質を見事に表現されています。

 

気合いもあなたも夢の中へ

俺がやる 気合い十分 あれれ朝(たけちー さん)

俺がやる 気合い十分 あれれ朝(たけちー さん)

いつも子育てありがとう。夜中は俺にまかせて‼️ だからちゃんと睡眠取ってね! その気持ちは本当にうれしいよ。でも、夜中に先に起きるのは私だし、なんなら朝までぐっすり寝てるよね(苦笑)――というママの気持ちが表れた一句。

「夜中のミルクや夜泣きを自分が対応するとたまに言って気合い満点で子どもの横に寝ておきながら、目覚めると朝だったことが何度がありました」(たけちー さん)

【子育て川柳選考委員のコメント】
川柳の大切な要素、「おかしさ」のある句です。
「俺がやる」「気合十分」「あれれ朝」
この短い3つの言葉が、まるで3コマ漫画のよう。
翌朝ちょっぴりあわてているパパの姿が浮かび、笑ってしまいます。

 


 

今回も選りすぐりの12句をお届けしましたが、一句一句に込められた愛とユーモアに、きっと多くの方が共感されたことでしょう。子育ての道のりは時に山あり谷ありですが、そんな日々もこの川柳を通じて少しでも笑顔に変えられたらと願っています。

子どもたちの成長はあっという間。今しかないこの瞬間を大切に、家族での時間を楽しんでくださいね。来年もまた、皆さんの心に寄り添う川柳をお待ちしております。どうぞおからだを大切に、素敵な子育てライフをおすごしください。

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