ミキハウス 子育て川柳 2023年

2023.03.09

ミキハウス編集部

ミキハウスではミキハウスクラブ会員さまを対象に、子育ての喜びや感動を五・七・五の17音にのせた「ミキハウス子育て川柳」を募集、優秀作品を発表しています。第4回目となる今年度も応募総数565句の作品の中から、優秀作品に選定された10句をご紹介したいと思います。

 

会えない時間が「愛」を大きくしすぎてしまったようで…

念願の ヒーローに会え 絶句する(あこみくろ さん)

念願の ヒーローに会え 絶句する(あこみくろ さん)

まず一本目はこちら。コロナ流行とママとパパの仕事の事情もあり、県外や人が集まる場所に生まれてからなかなか連れていくことがなかったわが子。動画サイトやテレビでしか会うことができなかった、あの“パンのヒーロー”に、ついに会うことができたそう。間近で見る大好きなヒーローに、喜びのあまり固まってしまった瞬間を歌にされたそうです。

【子育て川柳選考委員のコメント】
やったー!わーい!って大喜びするかと思いきや、うれしすぎて固まってしてしまったお子さまの様子を、「絶句する」で軽妙にそして端的に描いてくださいました。この様子、すごく良くわかります!どうしていいかわからないくらいうれしかったのでしょうね。何か想像を超えるインパクトが、そのヒーローにはあったのかもしれません。それもいい思い出ですね!楽しい一句です。

 

いやいやは、あなただけじゃないの

いやいや期 気持ちは分かるが ままもやだ(たかちゃん さん)

いやいや期 気持ちは分かるが ままもやだ(たかちゃん さん)

2本目は、ママだったら多くの方が共感されるではないでしょうか。作者さんからも「イヤイヤ期は子どもだけではない。 ママも受け入れられないことが、たまにある(笑)」とのコメントをいただいています。そうなんです「たまにある」んですよね。

【子育て川柳選考委員のコメント】
イヤイヤ期まっただ中の子育て。思わず、投げ出したくなる気持ち、すっごく良くわかる一句です。何を言っても何をしてあげても「いや」「イヤーっ!」「嫌っ」……ママも疲れます。そんな素直な気持ちを「ままもやだ」というかわいい言葉で締めくくられていて、すごくセンスを感じます。くすっとしちゃいますね。いい句だなあと思います。

 

子どもの寝息に誘われて気づいたら寝落ち

寝かしつけ 先に寝るのは 親二人(ののまま さん)

寝かしつけ 先に寝るのは 親二人(ののまま さん)

作者さんからは「結局先に寝てしまうのは親」というコメントもいただいておりますが、寝かしつけタイムでの親の思い通りにいかないパターン、本当によくあります。

【子育て川柳選考委員のコメント】
ママ・パパおつかれさまです。情景が目に浮かびますね。毎日早く寝てほしくって、寝たら今日はテレビ観ようとか、2人で晩酌しようとか思っていても、気づいたら自分たちが眠っていた…子育てあるあるな風景をシンプルな言葉で表現してくださいました。誰もが共感できる一句です。作者のコメントにある「結局」にすべてが集約されていますね。

 

パパみたいに優しい人になってね

ふと見せる きみの横顔 パパに似る(オレゴンカフェ さん)

ふと見せる きみの横顔 パパに似る(オレゴンカフェ さん)

続いてはこちら。家事、育児、仕事に追われて忙しくしていると、子どもはあっという間に成長していたりするもの。作者さんからは「育児は忙しいものですがたまにはゆっくりと最愛の家族の顔を見つめてみましょう! 誰に似てますか?」とのコメントをいただいています。

【子育て川柳選考委員のコメント】
ある瞬間、子どもの横顔がとっても凛々しく見えたり、たくましく思えたり。そんな一瞬を切り取った素敵な作品です。忙しい日常の中で、わが子を見つめる時間すら持てていないのかも・・・と気づかされますね。いつの間にか、少年に一歩ずつ近づくわが子にどきっとしたシーンのようにも感じられるドラマティックな一句です。

 

リモートで伝える、うれしい報告と感謝の気持ち

孫できる テレビ電話で 大発表(くりまんじゅう さん)

孫できる テレビ電話で 大発表(くりまんじゅう さん)

「遠方に住んでおり、コロナ禍や悪阻でなかなか会う機会がなく…直接もいいけど、テレビ電話だからこそのサプライズで初孫ができることを発表しました! 次は、性別発表をする予定です」と作者さん。報告をうけたご両親の喜ぶ表情が思い浮かぶようです。

【子育て川柳選考委員のコメント】
コロナ禍だからこそ!の瞬間を詠んだ一句です。あえてテレビ電話で!というのが「大発表」の演出にはふさわしいですね。どきどきしながら報告を聞いたおじいちゃん、おばあちゃんの喜びの様子が目に浮かぶようです。初孫が誕生するという喜びと、ママの素敵な演出、良い思い出になりますね。次の大発表も楽しみですね!

 

かわいく愛おしい勘違い

ばぁばー!ばぁー! 孫ちゃん、それは アレクサよ!(アレクサ さん)

ばぁばー!ばぁー! 孫ちゃん、それは アレクサよ!(アレクサ さん)

こちらはお孫さんとばぁばの、ほっこりするやり取りを切りとった作品です。作者=ばぁばは、娘さんからもらったスマートスピーカでお孫さんとおしゃべりをしているそう。まだ小さいお孫さんは、スマートスピーカの中にばぁばがいると思ってお話していたとのことで、作者さんからは「実はその時の動画がありとっても可愛らしいのです。一生の思い出です」とコメントをいただきました。

【子育て川柳選考委員のコメント】
思わず笑顔になりました。お孫さんのかわいい様子が、目に浮かびます。横にいるばぁばではなく、アレクサに一生懸命呼びかける姿、想像するだけでほっこりします。コロナ禍を経て根付いたコミュニケーションの姿と、お孫さんとのやりとりをユーモラスに描いた一句、とってもキュートですね。

 

はじめての孫の食べる姿のかわいさよ

はつまごに たべさせたいが よめみてる(かおりん さん)

はつまごに たべさせたいが よめみてる(かおりん さん)

作者さん曰く、「いろんなものを食べさせてあげたいが嫁が監視していてあげれない」。そんな気持ちを川柳に込めてくれました。これはどちらの気持ちもわかる作品ですね。

【子育て川柳選考委員のコメント】
息子の嫁に対して感じる、おばあちゃまのちょっぴり悲しい気持ちを川柳に込めてくださいました。でもネガティブな感じがしないのは、全部をひらがなにされたこともあると思いますが、「お嫁さんが監視している」様子を、「よめみてる」とちょっぴりの皮肉とたくさんのユーモアで描かれたからだと思います。むしろ楽しい作品だと思い選ばせていただきました!がんばって、おばあちゃま!

 

そんなところまで見てくれてるなんて

かさかさの ママの手を見て 褒める君(china さん)

かさかさの ママの手を見て 褒める君(china さん)

ある日、手が荒れていることに気づいた息子さん。なんで荒れてしまったのかを説明すると「ママすごいね」と褒めてくれたそうです。作者さんはその優しい息子さんの言葉に「すごく心が癒されました」と振り返ります。ステキですね。

【子育て川柳選考委員のコメント】
ちょっとジーンとしました。子どもが言ってくれるひとことって、本当に宝物ですね。ママがいつも家族のためにいろいろやってくれていることを小さくてもちゃんとわかっているし、ママのことが大好きなのだと思います。子育てっていつも幸せにあふれているわけではないけれど、こうやってギフトをもらえる瞬間があるんですよね。客観的に表現されているにも関わらず、深い愛情を感じる素晴らしい句だと思います。

 

マスクをしていても気持ちまでは隠せない?

マスクでも 表情読み取り ほっぺにチュッ(あっぷっぷ さん)

マスクでも 表情読み取り ほっぺにチュッ(あっぷっぷ さん)

マスクをしていてもママの表情を読み取ってくれるわが子。ある保育園のお迎えの時、会社で辛いことがあった時にほっぺにチューをして慰めてくれて、そして笑顔をくれたそうです。「コロナでマスクをしてるから表情なんて、と思いがちですが子どもは本当によく見ているのだな、感受性が豊かなのだと気付かされ、反省の毎日です」とは作者さんのコメントです。

【子育て川柳選考委員のコメント】
子どもって本当に良く見ていますよね。ママやパパがちょっと疲れているとか、元気がないとか、感じてくれていて、思いがけずやさしさをプレゼントしてくれたりします。そんなことがあると、もう涙ものですね。そんな風景をかわいらしく描いた一句。親が愛情を注ぐといいますが、実はわが子がくれる愛は、もっともっと大きいのでは…と感じさせてくれた作品です。今日もどこかで同じような一瞬を味わっているママ・パパがいらっしゃることでしょう。

 

世界一かわいい“はじめての寝言”を聞き逃さなかった!

初寝言 ママと呼ばれて 頬緩む(おもち さん)

初寝言 ママと呼ばれて 頬緩む(おもち さん)

子どもの寝言、かわいいですよね。作者さん、初めて聞き取れたわが子の寝言が「まま…」だったそうで、「うれしさと癒されでまた明日から頑張ろうと思えました」とコメントを寄せてくれました。

【子育て川柳選考委員のコメント】
ほっこりとする一句です。初寝言がママだなんて、最高の幸せですよね。癒されてうれしい気持ちが、「頬緩む」とう5文字に込められていて、とても素敵です。眠っているわが子の寝顔を見ながら、幸せをかみしめられたことでしょう。子育てで出会う「初めて」のひとつひとつが、私たちを「親」にしてくれるのかもしれませんね。そんな風に感じられたあたたかく、そしてかわいらしい作品です。

 


 

いかがでしたか。今回も10句に絞らせていただきましたが、どの作品も気持ちが込められ共感できるものばかりでした。コロナ禍の3年、大変な時期に出産や子育てを経験している現役のママやパパ、それを見守るばぁばやじぃじ。これから続く子育て、そして家族の時間。これから辛いこと、苦しいこともあるかもしれないですが、かけがえのない存在と一緒にいられる幸せを噛み締めながら、子育てを楽しんでくださいね。

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