1歳のお誕生日、なにする? 「一升餅」から「スマッシュケーキ」まで
~赤ちゃんが生まれたらやるべきこと(19)~

2024.02.01

ミキハウス編集部

気づけば生まれてからもう1年。初めての誕生日は、子どもにとっても、ママやパパにとっても、忘れられない1日ですよね。アメリカでは「ファーストバースデー」と呼ばれ、日本でも伝統的なお祝いのしかたもある1歳の誕生日。“たっち”や“あんよ”を始めるほどに成長したわが子の誕生日の祝い方、素敵な思い出を残すためのアイデアをご紹介します。

 

日本の伝統的儀式「一升餅」と「選び取り」

日本の伝統的儀式「一升餅」と「選び取り」

日本には1歳のお誕生日に行われる古くからの風習があります。「背負い餅」(一升餅)もそのひとつ。一升(約1.5kg)の丸餅を風呂敷に包んで赤ちゃんに背負わせつつ、「一生食べることに困らない豊かな生活」を祈願するもの。お餅を背負い歩くことで、子どもの健やかな成長と、歩み始める一歩を象徴する意味も込められています。

〈▲ お米1合は150g。「一升」はその10倍の「10合」のもち米でつくられたお餅になります。これを風呂敷に包んで背負わせて歩きます〉

〈▲ お米1合は150g。「一升」はその10倍の「10合」のもち米でつくられたお餅になります。これを風呂敷に包んで背負わせて歩きます〉

この儀式の起源は古代中国にまで遡り、日本には平安時代に伝わったとされています。子どもの健康と将来の繁栄を願う両親の愛情深い祈りの儀式として、「転ばせ餅」「力餅」「誕生餅」などと各地で呼び名は違うものの、日本の多くの地域でいまもなお受け継がれています。

また、1歳の誕生日に行われる伝統行事といえば「選び取り」も代表的なもの。ハサミやお金、筆(ペン)、ボールなど道具を並べて置き、どれを取るかで子どもの将来を占います。たとえば、筆(ペン)を選べば将来は学者に、お金を選べば商売人になると解釈されます。

やり方は地域によって違いますのでご両親に尋ねてみてください。ハサミや筆など“現物”がなければ、カード等で代替する方法もあります。簡易的に手書きカードを自作してもいいでしょう。

あくまでお祝いの席の“余興”として楽しむものではありますが、子どもが自分の手で自分の未来を切り開いていく象徴的な一歩を、家族や親族が見守る温かな瞬間となるので、かなり盛り上がりますよ。

〈▲ 一升餅を背負いながら、カードを選びます〉

〈▲ 一升餅を背負いながら、カードを選びます〉

はじめて切った髪で1歳の記念に「誕生筆」を作るしきたりもあります。ママのお腹にいるときに生えた胎毛をお守りにする風習は世界各地にあり、日本では300年ほど前から「誕生筆」が作られるようになったともいわれています。筆専門店で製作してもらうか、ネットでオーダーすることもできます。

次のページ “スマッシュケーキ”はぜひ写真や動画で残しましょう

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