子どもの写真をもっと素敵に プロが教えるスマホ撮影のコツ

2022.03.03

ミキハウス編集部

無邪気に笑ったかと思うと、ちょっとすねたり、甘えたり。イヤイヤと泣いている姿さえ、「かわいいな」と思うこともありますよね。そんなわが子の姿を残しておきたいと、スマホで撮影しているママ・パパは多いでしょう。

今回は、自身も2児の父であり、普段から子どもの写真を撮っているというプロカメラマンの今井裕治さんに、スマホのカメラでわが子をかわいく撮るコツを教えていただきます。

今井裕治(いまい・ゆうじ) さんのプロフィール

1974年千葉県生まれ。1999年都内スタジオ勤務を経て安達尊氏に師事。2003年フリーランスのカメラマンとして活動を開始以来、雑誌、web、広告など様々なシーンで活躍。

妻で料理家の今井真実の日々の料理を撮影、それをまとめたレシピ本『毎日のあたらしい料理』(KADOKAWA)も好評発売中。

スマホカメラの「キホンのキ」

スマホカメラの「キホンのキ」

目覚ましいスマホの進化。その中でもカメラ機能はバージョンアップするたびに、より高性能なものへと生まれ変わっています。プロのカメラマンとして最新の一眼レフカメラを使う今井さんも「誰でも簡単にきれいな写真が撮れる最近のスマホカメラはすごい。一眼レフには(簡単に)撮れないものでも、スマホで簡単に撮れてしまうこともある」と感じているそう。

ということで、知っていると写真の出来ばえがグンとよくなるスマホカメラの基本と撮影のコツを今井さんに伺いました。

 

■スマホのレンズは基本「広角」です。

スマホカメラの一番の特徴は「広角レンズ」を使っていること。

「普通のカメラの標準レンズに比べて、より広い背景を入れることができるし、ピントが合う範囲が広いので、遠くのものまではっきりと写ります。ただし画面の端になるほどゆがみやすくなります。

最新の機種にはレンズが3つ付いたものがあり、『超広角』と『広角(メイン)』、『望遠』で構成されています。『望遠』が、一般的なカメラの1倍のレンズに相当するので、ゆがみを少なくしたいのであれば望遠で撮影してみてください」(今井さん)

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①の写真は広角(メイン)で撮影したもの。つまり、スマホの「1倍」のレンズですが、こうやって近くで撮ると魚眼レンズで撮影したような効果があります。②の写真は、少し離れて望遠機能を使ったもの。背景の端もゆがみがなく撮影できています。

「少し離れたところから撮影できるズーム機能は、子どもの自然な表情をとらえたい時に便利です。一歩下がってズームを使うと、広角レンズ特有のゆがみが少なくなります。最近の望遠機能付きのスマホカメラはピンチアウト(拡大)すると自動で望遠レンズに切り替わり、きれいな写真が撮れるようになっていますが、拡大しすぎると画質が荒くなりますから気をつけてください」(今井さん)

スマホ画面に指を2本置いたまま広げることを「ピンチアウト(=拡大/ズームイン)」といいます。撮影時にもピンチアウトを上手に使うと、写真の幅も広がりますよ。

スマホ画面に指を2本置いたまま広げることを「ピンチアウト(=拡大/ズームイン)」といいます。撮影時にもピンチアウトを上手に使うと、写真の幅も広がりますよ。

 

■かわいい一瞬を逃さない連写

とびきりの笑顔を撮りたいときは連写機能が便利。iPhone11以降の機種なら、シャッターボタンを左にスライド、アンドロイドやiPhone X以前のスマホならシャッターボタンを長押しで連写ができます。

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「子どもは表情がころころ変わるし、動きまわりますから、いい瞬間を狙ってシャッターを押すのはすごく難しい。連写は子ども写真に欠かせない機能です。連写機能をどんどん使ってたくさん写せば、お気に入りの1枚が撮れますよ。逆に変顔が撮れてもそれはそれで思い出になります。いろいろな瞬間が切り取れるのが連写のいいところかなと思います」(今井さん)

 

■自然な色を再現するHDR

スマホカメラにはHDR(High Dynamic Range)という機能が付いています。HDRは明るさの違う複数の画面を瞬時に合成し、明暗の差を自動的に調整してくれるので、スマホカメラでは逆光や暗い場所でも簡単にきれいな写真を撮ることができるのです。

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下の①の写真は青い空に太陽が写っていて、逆光で暗くなるはずの顔の表情まで写っています。②の写真も同じで、髪の毛から透ける日光に日差しの温かさを感じる1枚になりました。

「今までのカメラだと、逆光で写真を撮るために手前の子どもに合わせて絞りを調整すると、空が真っ白に写ってしまうものでした。でも上の2枚は子どもの顔だけでなく、空も雲もきれいに写っていますよね。HDRなら誰でも簡単にきれいな写真が撮れるんです」(今井さん)

次のページ 撮影するときに気をつけるべきこと(基本編)

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