■背景と人物の配置とバランスを変えてみる
撮影に慣れてきたら、「こんな写真を撮ってみたい」とイメージが膨らむこともあるでしょう。「背景と子どものバランスと配置を変えるだけで、写真の印象は変わります」と今井さんは言います。
「背景の広がりが欲しいなら、①のような横位置の写真の方がパノラマ感が表現しやすいんです。左側に余白を作った②では視線が気になりますよね。③のように右上の余白が大きいと端に立っている事が強調されてさみしそうに見えます」(今井さん)
画面の中の子どもの位置や余白の大きさを変えると、雰囲気が違う写真になりますね。どんな写真にしたいかで使い分けたいテクニックです。
■隠し撮りも思い出になります
わが子のとびきりの一瞬を残したくてカメラを構えると、とたんによそゆきの顔になってしまう、なんてよくありますね。「隠し撮りなら、いつもの表情が残せます」と今井さん。下の3枚はいずれも子どもに気づかれないよう撮ったものです。
「スマホで子どもの顔を大きく撮ろうとすると、近づかなければいけません。大人だってカメラを目の前に構えられては自然に振舞ってくれと言われても難しいですよね。そういうときはズーム機能をつかって、ちょっと離れた場所から撮影するといいんです。これならママ・パパの記憶の中にある子どもの姿をそのまま残しておくことができますよ」(今井さん)
食事中の何げないしぐさ、夢中で遊ぶ姿など日常の様子を隠し撮りで写真に残しておけばいい思い出になりそうですね。
子どもが2~3歳になれば、ママ・パパが写真を撮った後に「どんなのが撮れた?」とスマホをのぞきこんでくるかもしれません。
「僕の経験では、ほとんどの子どもは自分の写真を見るのが好きです。ママ・パパが『かわいいな』と思いながら撮った写真にはその気持ちが表れていますからね」(今井さん)
写真を会話のきっかけにして、子どもとのコミュニケーションが広がるといいですね。