
重田さんによると、プレゼント選びの基本は、「赤ちゃんの成長に合わせる」こと。例えば視覚が発達するネンネ期にはコントラストのはっきりしたものを目で追うため、鮮やかな色のおもちゃをプレゼントするのがよいでしょう。また、自分で手を伸ばせるようになれば、触ると音がする遊具に興味を持つようになります。
赤ちゃんのその時々の興味や好奇心を満たしてあげることは、次のステップへとつながるようです。月齢を追った成長の様子とおすすめの遊具の代表的なものを以下にまとめました。
【生後1か月から3か月ごろ】
あやすと笑うようになり、触ったものを握る、握ったものを振るなど、手を伸ばしたり、動かすことが始まります。
〈おすすめの遊具〉モビール、おしゃぶり、歯がため、ハンドパペットなど
【生後6カ月ごろから】
「いないいないばあ」を喜ぶ時期です。おすわりができるようになる子もいて、両手が使えるようになると、遊び道具を握って振り回したり、ボールを転がすなど、遊びの幅はぐんと広がります。
〈おすすめの遊具〉布えほん、ボール、リズム楽器など
【生後12か月ごろ】
バイバイなど、大人の行動のまねが始まります。手や指先を上手に使えるようになり、両手を打ち合わせたり、箱の中のものを出し入れしたりして楽しみます。また、あんよが上手になると、遊具を押したり、引いたりして動き回るようになります。
〈おすすめの遊具〉ブロック、積木、手押し車、形合わせパズルなど
「頭、体、心の3つをバランスよく育てることを考えて、あそび道具を選んでいただきたいと思います」と重田さん。赤ちゃんにとってあそびの道具は、色や形を覚える、いわゆる“知育”につながるだけではなく、手に取ったり、動かしてみたりすれば、自然と“指先や体の発達”をうながします。またごっこあそびのように相手とのやり取りが必要なあそびは、思いやりや共感といった“心を育む”トレーニングにもなるそうです。

「小さな赤ちゃんへのプレゼントは、成長の過程でいろいろなあそび方ができる遊具にすると長く使えます」と重田さん。そんなおもちゃの例として重田さんが教えてくださったのが、「積木」と「シロフォン(木琴)」です。

「最初は積み木をつかんで投げたり、ママ・パパが積み上げたタワーを崩すことを喜ぶだけかもしれません。でもそのうち、並べたり、自分で積み上げたりできるようになり、家など形のあるものも作れるようになります。シロフォンも叩くだけから始まって、メロディを演奏できるようになるまで、お子さまなりにいろいろな試行錯誤を繰り返すんです。どちらも一つひとつの過程で『やってみたい』という意欲と『できた』という達成感を重ねて、成長していけるところがいいと思います」(重田さん)