ミキハウス子育て川柳2026年
17音で表現する、ママとパパの“泣き笑い”の日常

2026.03.05

ミキハウス編集部

「ああ、わかる」と思わず深く頷いてしまう。
その光景を想像して、ふっと心がほどける。

ミキハウスクラブメンバーのみなさまからお寄せいただく「子育て川柳」も、今年で7回目を迎えました。2026年の応募総数は354句。一つひとつの句の向こう側に、それぞれの奮闘があり、笑いやよろこび、なにより愛おしい瞬間があることを、選考委員一同、深く噛み締めながら拝読しました。
毎年この企画を通じて感じるのは、子育てを取り巻く環境は変わっても、わが子を想うよろこびや葛藤の本質は、いつの時代も変わらないということ。今年の作品もまた、今の時代を生きる家族の姿を、鮮やかに映し出しています。

それでは、厳正な審査を経て選ばれた、珠玉の10句をご紹介します!

 

幼稚園 泣かずに登園 母さみし(ゆーみんさん)

幼稚園 泣かずに登園 母さみし(ゆーみんさん)

幼稚園 泣かずに登園 母さみし(ゆーみんさん)

ずっと私の洋服の裾を掴んでいた小さな手が離れていく。そのたくましさを誇らしく感じたり、成長を感じてうれしかったりする一方で、なんだかちょっとさみしい…。17音だけで、これだけ情景が思い浮かび、ママたちの胸を熱くさせてくれるのが素晴らしいですね。作者の「ゆーみん」さんからはこんなコメントをいただいています。

「今年度から幼稚園という初めての社会に飛び込んでいったわが子。絶対泣だろうなと思っていたが、一度も泣かず笑顔で振り向きもせず行くわが子の姿に喜ぶべきだがこっちが寂しくてたまらなかった時の気持ちを表しました」(ゆーみんさん)

子育てとは、こうして少しずつ寂しいよろこびを積み重ねていくことなのかもしれません。

【子育て川柳選考委員のコメント】
うれしいはずの子どもの成長、でも、ちょっぴり寂しさを感じてしまう。そんな情景が伝わる作品です。一瞬の心の動きがとても素敵に切り取られていて、共感するママ・パパも多いことでしょう。こういった経験を経て、いつの間にか親のほうが子どもに育てられるのかもしれませんね。

 

ママがいい パパの気持ちは 片思い(はるぱぱさん)

ママがいい パパの気持ちは 片思い(はるぱぱさん)

ママがいい パパの気持ちは 片思い(はるぱぱさん)

どれほど尽くしても、尽くしても、最終的には「ママがいい」と言われてしまう。報われない努力にため息をつきながらも、その切なさを「片思い」という言葉で包み込んだパパのやさしさ。一方通行の愛を楽しみに変えてしまう、その心意気に拍手を送りたくなります。

「ママが留守の時一緒に寝ようとすると、ママがいいの一点張り。子供と一緒に寝るのを楽しみにしていた私の気持ちは一方通行でした」(はるぱぱさん)

パパの挑戦はこれからも続きますが、この「片思い」の時間は、きっといつか最高の思い出に変わるはずです。

【子育て川柳選考委員のコメント】
思わず「パパがんばれ!」と声をかけたくなるような、切なくもユーモアあふれる一句。「片思い」という言葉に、パパのやさしさと愛がぎゅっとつまっているように感じました。同じような経験をされているパパも多いのではないでしょうか。

 

しずかだな そんな時には イタズラ中(いーちゃんさん)

しずかだな そんな時には イタズラ中(いーちゃんさん)

しずかだな そんな時には イタズラ中(いーちゃんさん)

家中を騒がせていた嵐が、ふと止む瞬間。それは平和の訪れではなく、新たな事件の幕開けかもしれません。静寂の中に潜む、わが子の「全集中のイタズラ」。その不穏な気配を察知したときの、あの心拍数の上がり方といったら!

「やたら静かやなぁと思う時って大抵 イタズラしてる(笑)」(いーちゃんさん)

静かなときほど、目が離せない。そんな子育ての日常を、見事に描き出した一句です。

【子育て川柳選考委員のコメント】
これは子育て中のみなさん誰もが、「わかるわかる」と共感する一句ではないでしょうか。夢中でいたずらをして楽しくて仕方ない子どもと、それを見つけたときの気持ち…。誰もが幾度となく経験する日常ですね。ほほえましい作品です。

 

起きないで 祈りを込めて 手を握る(れいさん)

起きないで 祈りを込めて 手を握る(れいさん)

起きないで 祈りを込めて 手を握る(れいさん)

そっと布団に降ろした後の、あの数秒間の沈黙。呼吸を整え、どうかこのまま夢の中へ。そんな祈りが、握った手のひらから伝わってきます。

「自分でねんねができない息子 ベビーベッドに置くと起きてしまうことがあり、そんなときは『起きないで』と祈るように手を握ります。 大抵起きてしまうのですが……」(れいさん)

結局起きてしまっても、その手を握り続けた時間は、かけがえのない親子の対話……でも現実は寝不足との戦いでもありますよね。

【子育て川柳選考委員のコメント】
腕の中で眠ったお子さまをベッドに置くときの、あの息を飲む瞬間を見事に表現されています。お願い、このままぐっすりねんねしてね。子育て中のママ・パパの共通の願いがこの一句に凝縮されています。思わずこちらも呼吸を止めて見守るような気持ちになりました(笑)

 

どうやるの? …教えるママも 初心者です(ひちゃママさん)

どうやるの? …教えるママも 初心者です(ひちゃママさん)

どうやるの? …教えるママも 初心者です(ひちゃママさん)

産んだその日から、私たちは正解を知らないまま、手探りをしつつ子育てしていきます。パートナーからの問いかけに、思わず「私だってはじめてなのに!」と叫びたくなるもの。

「第一子あるあるだと思いますが、子育てについて夫に聞かれるたびに『自分で調べてよ~!』と思ってました(笑)。でも、自己判断で適当にされるのも怖いし、やろうとしてくれるだけありがたいかな?と思い、教えたり、調べてもらったりして、今となっては頼りになるパパです」(ひちゃママさん)

共に悩み、共に“初心者マーク”を返上していく。そんな夫婦の歩みが透けて見える、温かな一句です。

【子育て川柳選考委員のコメント】
選者であるミキハウスママスタッフからの最も多く票を得た作品です。子どもからの質問かと思いきやパパからの質問で思わず笑ってしまいました。どうやるの?という上五や初心者という言葉など、軽やかな印象の中に、秀逸な言葉選び。素晴らしい一句です。

 

イヤイヤ期 本当にイヤイヤ 言うんだね(めっちさん)

イヤイヤ期 本当にイヤイヤ 言うんだね(めっちさん)

イヤイヤ期 本当にイヤイヤ 言うんだね(めっちさん)

本当に言うんだ!という驚きと、現実に押し寄せるイヤイヤの凄まじさ。噂では聞いていたけど、まさかこんなことになるなんて、という気持ちを表現した見事な一句。

「上の子が発達ゆっくりのためイヤイヤ期を経験せず、下の子が定型発達で、イヤイヤ期って本当にイヤイヤ言うんだな、と感動しつつも白目をむくほど大変だったので」(めっちさん)

白目をむくほどの過酷な現場を、17音のユーモアに昇華させる。その心の強さに、同じ境遇のママたちも勇気づけられるはずです。

【子育て川柳選考委員のコメント】
この作品もミキハウスママスタッフから共感大でした。まさにこの句の通り!と選者も思わず膝を打ってしまいました。最初はこちらもあれこれ試行錯誤してみますが、結局イヤイヤ言う…(笑)。めっちさんのどこか達観して見守られている様子に、共感とリスペクトを込めて選出させていただきました。

 

親友の 臨月知らせ 春ふくらむ(ちーくんママさん)

親友の 臨月知らせ 春ふくらむ(ちーくんママさん)

親友の 臨月知らせ 春ふくらむ(ちーくんママさん)

自分の子育てだけでも精一杯な毎日の中で、親友の幸福を心からよろこべることの美しさ。まもなく訪れる春と、今まさに満ちようとしている新しい命。2つの輝きが重なり、未来への期待が大きく膨らんでいく情景が浮かびます。

「高校1年生から3年間同じクラスで、大学も同じで、社会人になってからの居住地も同じ県の車で1時間以内、という付き合いが14年の親友がいます。その親友が現在臨月間近で、まもなく出産予定とのことです。そして同じ男の子です。また、昨年、私も親友も同じタイミングで地元に帰ってきました。今後は4人で頻繁に会えると思うと待ち遠しいです」(ちーくんママさん)

親友と歩むこれからの時間は、きっと今まで以上に豊かな色に染まっていくことでしょう。

【子育て川柳選考委員のコメント】
新しい命の誕生とまもなくやってくる春の訪れを重ねて表現された素敵な句です。心が温かくなりました。春ふくらむという言葉が、親友への温かな気持ちと未来へのワクワクするような期待感を感じさせてくれます。春にふさわしい作品ですね。これからも素敵なご縁がつづきますように。

 

おむつ替え すぐに聞こえる プリップリッ(サクサクさん)

おむつ替え すぐに聞こえる プリップリッ(サクサクさん)

おむつ替え すぐに聞こえる プリップリッ(サクサクさん)

おむつを替えて、気分もスッキリ。そう思った矢先の、あの軽快な音。しかも“プリプリ”じゃなくて、“プリップリッ”とリズミカルに表現されているのがすごくいい! 思わず天を仰ぎたくなるような絶望感と、元気な証拠だと笑ってしまう心地いい諦め。育児の現場では、今日もどこかでこんな小さなドラマ(悲劇であり喜劇)が繰り返されています。

「おむつを替えてすぐにまた替えないといけない音がしてもう少し待っていれば…といつも後悔しています」(サクサクさん)

【子育て川柳選考委員のコメント】
まるで赤ちゃんがおむつを替えてくれるのを待っていたかのようなタイミング…(笑)。これも子育てあるあるですね。「やられた…」とため息をつきながらも、平和で愛おしい日常のひとコマが目に浮かびます。

 

願い替え 翻弄される サンタさん(サンタまりあさん)

願い替え 翻弄される サンタさん(サンタまりあさん)

願い替え 翻弄される サンタさん(サンタまりあさん)

昨日までは恐竜だったのに、今日はヒーロー。クリスマスが近づくにつれ、コロコロと変わるリクエストは、わが子の好奇心が無限に広がっている証拠でもあります。締め切り間近まで粘るサンタさんの奮闘も、いつかは「あんなこともあったね」と笑い合える思い出の1ページ。

「クリスマスプレゼントの存在を知った息子は2か月も前からプレゼントを楽しみにしていました。恐竜やクルマ、人気のヒーローにハマっているので、聞くたびにプレゼントがコロコロとかわるので、サンタさんは振り回されております」(サンタまりあさん)

サンタさんが届けたのは、プレゼント以上の「ワクワク」だったのかもしれませんね。

【子育て川柳選考委員のコメント】
子どもの無邪気な要望に、大人たちが翻弄されている様子をユーモアたっぷりに表現いただきました。どれか決めて!と思いながらも、わが子のよろこぶ顔が見たいと願う親の愛が感じられる素敵な句ですね。さて、サンタさんは何を届けてくれたかな?

 

気持ち悪い ほんとの意味は 家事やって(おこぴさん)

気持ち悪い ほんとの意味は 家事やって(おこぴさん)

気持ち悪い ほんとの意味は 家事やって(おこぴさん)

最後にご紹介するのは、子育て期ではないですが、妊娠中の辛さを訴える一句。

「つわり中、家事も育児も代わってほしいという意味も込めて””今日はすごく気持ち悪いなあ””と夫に対して毎日ぶつぶつ言っていましたが、体調大丈夫?との心配の声かけのみ。察してほしいと思ってもなかなか伝わらないことで、たくさん喧嘩もしました。今となっては、しっかり””気持ち悪いから今日は家事を代わってほしいな””と素直に伝えればよかったなと少し反省しています(笑)」(おこぴさん)

体調の悪さを訴える裏側にあった、パートナーへの切実なSOS。すれ違いを経験したからこそ辿り着いた「素直に伝える」という答えは、今まさに葛藤の中にいる誰かの背中を優しく押してくれます。

【子育て川柳選考委員のコメント】
夫には、思っていることは素直に言葉にしないと伝わらない…わかってはいても、本音は「気づいてほしい」(笑) そんなママの複雑な気持ちを、率直に表現されていて、選者も大共感です。

 

おわりに

第7回「子育て川柳」、いかがでしたでしょうか。

SNSで見かけるキラキラした日常とは違う、泥臭くて、騒がしくて、だからこそかけがえのないリアルがそこにはありました。

子育ての今は、瞬きをする間にすぎ去ってしまいます。だからこそ、その時々の感情を17音に刻むことは、家族にとって最高の贈り物になるのかもしれません。

今回、惜しくも選に漏れた作品の中にも、素晴らしい輝きを放つものが数多くありました。ご応募いただいたみなさま、本当にありがとうございました。

明日もまた、新しい1日が始まります。あなたの日常が、ますます彩りに満ちたものでありますように。ミキハウスはこれからも、がんばるみなさまのそばに寄り添い続けます。

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