近頃、親にとってはもちろんのこと、子どもにとってもスマートフォンやタブレット型端末はとても身近な存在になっているようです。そこで気になるのが、子どもとスマホ、タブレットの関係。
ミキハウスでは、0~3歳の子どもをもつ親2107人に「子どものスマホ利用に関する調査」を実施しました。
子どもにスマホやタブレットを使わせたことのあるママ、パパに、ふだん感じていることを聞いたところ、
「目が悪くならないか心配」「脳の発達に悪い影響はないのでしょうか……」
「長時間の使用が良くないのはわかっているけど、つい長い時間遊ばせてしまっていて」
などの回答が寄せられ、不安や悩みを抱えているケースが多いことがわかりました。
また、日本小児科医会は、2013年冬に「スマホに子守をさせないで」というポスターを作成し、赤ちゃんや子どもへの影響について次のように注意を促しています。(ポスターから一部抜粋)
■ 赤ちゃんに話しかけましょう
授乳中は、テレビなども消し、ゆったりとした気分で赤ちゃんと向き合いましょう。「アーアー」「ウーウー」などの声を出したときには出来るだけ応え、相手をしてあげましょう。意味のある単語は1歳半頃に出るようになります。それまでは、赤ちゃんは「言葉の貯金」をしているのです。言葉が話せない赤ちゃんにも、積極的に話しかけることが、言葉の発達にはとても大事です。そのためにも、特に2歳までは子どもにテレビやDVD、スマホ、タブレットなどを見せることは控えることをおすすめします。
■ 赤ちゃんの「泣き」や「ぐずり」には意味があります
言葉を話せない赤ちゃんは、泣いたりぐずったりすることで、「おなかがすいた」「おむつがぬれた」「暑い」「寒い」などの生理的欲求や「抱っこして」「遊んで」などの情緒的欲求を訴えます。なぜ泣いているのか、わからないときに子育てアプリを見せるのではなく、「どうしたの」などの声かけや抱っこなどを繰り返すことで親子の絆ができていきます。
さらに、親がスマホに夢中になることで、赤ちゃんの興味・関心に気がつかなかったり、赤ちゃんの安全に気配りができなかったりすることにも警鐘を鳴らしています。
そこで、10年以上、小・中学生向けのインターネット利用に関する啓発活動を行ってきたNPO法人e-Lunch(イーランチ)の理事長・松田直子さんにお話を聞きました。同法人は昨年から、セキュリティ対策ソフトメーカー・カスペルスキーの協賛を得て、幼稚園や保育園に出向き、子どものスマホ、タブレット使用について、保護者向けのセミナーを行っています。
セミナーでは、スマホと子育てのルール作りの参考にしてほしいと、このような「7か条」を伝えているそうです。
では、さっそく松田さんの考え方、意見を聞いてみましょう。