連載「高橋たかお先生のなんでも相談室」 
ひとりっ子はわがままに育つ 
……なんてことはありません

子どもにまねされても恥ずかしくない行動をすることが“しつけ”です

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I :子どもが自己主張するようになると、しつけについても考えることが多くなります。社会性を身につけて礼儀正しい子どもになってほしいけれど、その伝え方は難しい気がしているのですが…。

高橋先生:ぼくはね、親自身が子どもに対して礼儀正しく振る舞うことが、すなわち礼儀正しい子どもを育てるための“しつけ”ということなんだと思います。

I :おっと、背筋が伸びてしまいそうなお言葉ですね(笑)。

高橋先生:「こうやるのよ、こうしなさい」ではないんですよ。親が常に子どもに礼儀正しく接すると、それが心地よいことを子どもは実感しますよね。そうすると他の人に対して礼儀正しく振る舞えるようになるんです。

I :子どもに対して礼儀正しく…具体的には、どういう振る舞いなのでしょうか?

高橋先生:相手をないがしろにしたり、感情を逆なですることをわざとするのは無礼なことですよね。親なら子どもにそんな人間になって欲しくはないでしょう。そう思うなら自分の子どもを心から尊重することです。言葉とか、動作とかではなくてね。うわべだけのやさしさは子どもに通用しませんから。

I :子どもを尊重することが、すなわちしつけであると?

高橋先生:ええ。子どもは自分がされたことしかまねしないんですよ。子どもを殴れば、子どもは誰かを殴るようになる。

I :よく「子は親の鏡」と言われますが、本当なんですね。

高橋先生:子どもはまねっこですからね。「学校の先生の言うことはよく聞きなさい。でもじいちゃん、ばあちゃんの言うことは聞かなくていいよ」なんて、裏表のあることを言っていては、しつけなんてできませんよ。

I :なるほど。確かにそうですね。小さな子どもだからどうせ分からないなんてことはないですよね。子どもは敏感で、影響されやすいからこそ、ママ・パパのすることをそのまままねしてしまう。これは大人たちが気をつけなければなりませんね。

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