最近では、大学生向けに「妊活講座」が開かれるほど、妊娠や出産に向けて心身の準備を進めることに、人々の関心が高まっているようです。そこでミキハウスでは、社会が今よりも子どもを生み育てやすい状況になるように、またこれから親になる人たちが、より前向きに子どものことを考えられるように、「ミキハウスBCP」会員を対象に独自の「妊活アンケート」を実施しました。アンケートに回答してもらったのは、2011年以降の出産経験者。先輩ママたちの“妊活”の実態を見ていくと、まだ経験していない妊娠、出産、子育てのヒントが見つかるかもしれません!
調査期間 | 2013年8月16日~8月20日 |
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調査対象 | ミキハウスBCP会員のうち2011年以降に出産した方 |
調査方法 | 会員向けインターネット調査 |
有効回答件数 | 1381人 |
まず、妊娠するために何か意識的なアクション=「妊活」をしたかどうかを聞いてみました。
すると、全体の69.4%の人が「はい」と回答。
スタートした年齢は平均35.7歳で、妊活期間は平均15ヶ月という結果が明らかになりました。
妊活を始めたきっかけは、「年齢が気になり始めたから」(58.7%)が最も多く、次いで「周りの友人や親戚が子どもを生み始めたから」(17.7%)という理由も。
厚生労働省などによると、2011年度の初産の平均年齢は30.1歳。30歳を越えるあたりから、自分の年齢が気になり始め、友人、知人、姉妹など自分の周りで出産する人が増えることもあって、その後妊活を始める人が多いようです。
さらに、妊活を始めたときに取り組んだことを聞いたところ(複数回答可)、「基礎体温をつける」(78.5%)、「葉酸などの栄養素を積極的に摂る」(44.2%)、「産婦人科を受診する」(40.4%)、「カラダを冷やさないようにする」(34.6%)、「食生活に気をつける」(30.5%)、「規則正しい生活をする」(22.2%)、「お酒を控える」(12.4%)、「体重に気をつける」(10.0%)、「タバコをやめる」(3.5%)という結果に。その他には、「良いとされるサプリメントを主人に勧めた」「漢方を飲んだり、鍼灸を受けたりした」「排卵日を夫に知らせた」「ハーブティーを飲んだ」「授かるイメージを常に持った」などの声も聞かれました。
また、妊活に夫は協力的だったかをたずねたところ、91.2%の人が「はい」と回答。具体的には、「夫婦の仲が深まった」「夫と子育てについて話す時間がたくさん作れた」「旦那さんと二人で同じことを頑張れた」と夫との関係が良好になったことを挙げる人もいました。
ほかにも、妊活をして良かったことについて聞いてみると、「健康になった」「自分の体のことがよくわかった」「食生活の大切さを知った」という自分の体や生活の改善ができたことを上げる人も。妊活は、子どもを授かる以外にもいろいろとよい変化をもたらしてくれるケースもあるようです。
妊活にかかった費用は「1円~10万円」(55.3%)、「11万円~50万円」(12.9%)、「51万円~100万円」(5.5%)、「101万円~150万円」(2.6%)、「151万円~300万円」(3.0%)、「300万円~」(1.3%)という結果に。約半数の人が10万円以内の妊活に取り組み、出産に成功していることも明らかになりました。
「妊活をしていることを友人や家族に知らせましたか?」についても聞いたところ、「はい」と答えた人は53.9%。出産した女性の約7割が妊活に取り組んでいるものの、まだまだ妊活はオープンには語りにくい話題なのかもしれません。
日本の不妊治療における第一人者で、多くの生命の誕生に携わってきた、慶應義塾大学医学部教授の吉村泰典先生に、アンケート結果の感想を聞きました。
「率直に申し上げると、35歳から本格的に妊娠のことを考えるのは、私は少々遅いと考えています。なぜなら、妊娠の“しやすさ”を見ると、35歳から下降傾向にあるからです。もちろん一人一人に事情はあるとは思いますが、もう少し早い段階、つまり、妊娠適齢期の始まりである25歳頃から考えることが理想と言えるでしょう」。
特に、仕事をしながらだと、なかなか早いタイミングで“妊活”をスタートするというのは、難しいのが現状ですよね。しかし、妊娠のしやすさ、さらには生まれてくる子どものことを考えると、出来る限り早いタイミングから、アクションを起こしはじめるのが大切なことだと、吉村先生はおっしゃいます。
何歳になったら遅いのか? 何歳までは大丈夫なのか? それは人それぞれで一概にいくつまでに、と言いきることはできません。ただ、“高齢出産をあたりまえだと思わない”という気持ちで、今後の自分のこと、夫婦のこと、家族のことを考えてみることは、大切なことのようです。
さらに、このアンケートでは、「好きなママタレント」についても調査しました。1位に輝いたのは、小倉優子さん(146票)。2位は北斗晶さんと梨花さん(74票)が並び、以下、4位東尾理子さん(67票)、5位辻希美さん、藤本美貴さん(51票)、7位くわばたりえさん(50票)、8位木下優樹菜さん(36票)、9位江角マキコさん(34票)となりました。
小倉優子さんは2位の約2倍の得票で見事トップに。「ゆうこりん」の愛称でもおなじみですが、ママになってからもガーリーな雰囲気のままなのに、ていねいに子育てをしている様子がママたちの共感を呼んでいるよう。ママ雑誌に登場して子育てファッションを披露したり、日々の料理を写真付きでブログにアップしたり、小倉さんの等身大の魅力を感じ、しっかりママとかわいいママを両立している姿に憧れる人が多いのでしょう。
妊活というと、すぐに不妊治療を思い浮かべる人も多いかもしれません。けれど、このような実態を見てみると、妊活とは、単に辛い不妊治療につながるものではなく、夫婦がお互いの体の仕組みを理解し、自分たちの将来について考える機会になっていることがわかります。夫婦のために、家族のために、そして、これから出会うであろう赤ちゃんのために、前向きに妊活に取り組んでいきたいですね。
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