妊娠が成立すると、プレママのからだは女性ホルモンの分泌が盛んになり、赤ちゃんを育てる環境を整えるために急激に変化していきます。妊娠初期にからだの変調を感じるのは、ホルモンバランスの変化が原因になることが多いのです。早い人で妊娠3週から現れるという妊娠の兆候を症状別に取りあげていきましょう。
【月経が始まらない】
いつもは規則的に訪れる月経が始まらない場合は妊娠しているかもしれません。月経不順だったり、出産後で月経が止まっている時は、妊娠に気がつかないこともあるようです。
【基礎体温が高い、微熱が続く】
日頃から基礎体温をつけているプレママなら、高温期が2週間すぎても体温が低くならないことで妊娠の可能性に気づくこともあるでしょう。風邪を引いた時のように、微熱が続いてからだが熱っぽくてだるさを感じることもあります。
【痛みを伴わない微量の出血がある】
妊娠4週ぐらいに、ごく少量の出血が見られることがあります。ちょうど次の月経予定日と重なる頃なので、月経と間違いやすいのですが、量が少なくて痛みもなく、1~3日ぐらいで終わってしまうなら着床出血の可能性が高いでしょう。これは受精卵が子宮内膜にもぐりこむ時に小さな血管を傷つけることで起きる出血で、1~2割のプレママに見られる妊娠の兆候のひとつです。ただし出血の量が多い、血液に塊がある、下腹部が痛むなどの症状が見られる時は、流産や子宮外妊娠など別の疾患かも知れませんから、産婦人科で診察を受けるようにしましょう。
【乳房の張りや痛み】
妊娠で増加したホルモンの影響で乳房が張る、乳首の先が痛む、乳輪が黒ずむなどの変化が見られることがあります。
【眠気、集中力の低下】
妊娠初期は体温を上げて妊娠を成立させ、継続していくためのホルモンが多く分泌されます。このホルモンは眠気を生じさせる働きもあるため、睡眠を十分に取っていても、なんとなく眠気を感じたり、頭がボーッとするということもあります。
【頭痛、むくみ】
妊娠すると疲労やストレスを感じやすくなるために、頭痛に悩まされるプレママもいます。また妊娠すると黄体ホルモンが増加してからだに水分を溜め込みやすくなるために、手足がむくんでしまうこともあります。
【つわり】
吐き気や嘔吐などのつわりは早い人で4週ぐらいから始まることがあります。一般的には妊娠5週ぐらいから始まり、8~10週頃をピークに収まっていくことが多いのですが、個人差は大きいようです。
【メンタル面での不調】
つわりの時期に、プレママがわけもなく落ち込んだり、イライラするのは珍しいことではありません。原因としては、ホルモンバランスの急激な変化から来るからだの不調によって、出産や将来に対する不安が募ってしまうということが挙げられています。
【便秘】
女性ホルモンの増加は腸の運動を低下させます。そのため多くのプレママが妊娠初期から便秘に悩むようです。
【おりものの変化】
腟分泌物は増加し、おりものは白色乳汁状になります。また腟上皮のグリコーゲン量が増加し、デーデルライン桿菌により、腟内はPH4前後になります。
妊娠超初期に感じる妊娠の兆候は、「なんとなく変」という程度の軽いものが多いようです。でもどんな症状があるかは人それぞれで、感じ方も違います。同じプレママでも最初の妊娠では違和感があったのに2度目はまったく分からない、というように妊娠の度に異なる感じ方をするようです。先輩ママの体験談を聞いたり、本やネットから情報を得るのはそれなりに役立つこともありますが、人と違うからと極端に神経質になる必要はないようですよ。
また妊娠が分かってから心配することがないように、妊娠前からアルコールやタバコを控えて必要な栄養素をバランス良く食べ、十分な睡眠を取るなど、健康的な生活を心がけておきたいものですね。