【専門医監修】 妊娠初期からはじめる妊婦の“基本動作”

産婦人科医 / 吉村泰典先生

妊娠初期の自然流産はママのせいではありません

妊娠初期の自然流産はママのせいではありません

妊娠初期に出血があると、とても心配になりますね。でも量が少なく、サラッとした出血ですぐに止まるなら、着床出血の可能性が高いので、あまり心配することはないでしょう。ただし出血の量が多い場合は、子宮以外の場所で着床した「子宮外妊娠」、子宮の入り口がただれる「子宮頚部びらん」などが考えられ、流産の危険もありますから、なるべく早めにかかりつけの産婦人科で診察を受けましょう。

自然流産の8割以上が妊娠12週未満に発生しています(※3)。妊娠初期の自然流産は、月経のような出血と下腹部の痛みが特徴です。流産は医療機関で確認された妊娠の15%ほどに起きると言われていて、妊娠した女性の約40%が流産を経験しているというデータもあります。せっかく授かった小さな命をすぐに失ってしまうのはとても悲しいことですが、早期の流産の原因のほとんどは、受精卵の染色体の異常です。受精卵自体が育つ力を持っていないので、妊娠を継続できず、自然流産が起きてしまうのです。プレママの行動や環境が影響した事はほとんどありませんから、自分を責めたり、考えすぎないようにしましょう。

ちなみにウォーキングやヨガ、スイミング、プレママ向けのエアロビクスなど、自分のペースで楽しめるスポーツなら、妊娠中のからだのむくみやストレスの解消に効果があるとされていますから、無理のない範囲で続けるといいでしょう。

妊娠初期の赤ちゃんの大きさは数mm程度です。これから35~36週の間、妊娠初体験のプレママにとっては戸惑うことも多いかもしれませんが、赤ちゃんはおなかの中ですくすくと成長していくことでしょう。元気な赤ちゃんと対面する日を楽しみに、健やかな妊娠期をすごしてくださいね。

<参考資料>

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