子育て世帯の「コロナ禍1年」7600名アンケートから見える“本音”とは 

ミキハウス編集部

約32%の方が、この1年で子育てに関する価値観に変化があったと回答

家族でいる時間は、ママ・パパの子育てに対する意識を変化させたのでしょうか? またコロナ禍の中で気付いた価値観や考え方などの違いについて話し合い、解決しようとしたママ・パパはどれくらいいらっしゃるのでしょうか?

コロナ禍で子育てに関する価値観や考え方に変化はありましたか?

子育てに関する価値観や考え方に変化についてお聞きしたところ、「かなりあった」(11.8%)と「どちらかというとあった」(20.2%)を足すと「あった」と答えたのは全体の32.0%。一方、「なかった」が32.1%で、「どちらとも言えない」が35.9%となっています。

コロナ禍がなければ価値観や考え方を変える機会はなかったかも…と考えると、やはり今は“変化の始まり”なのかもしれません。

ちなみに変化が「あった」と答えた32.0%の方に、“ポジティブな変化”、“ネガティブな変化”をそれぞれ記述式で答えていただきました。

《ポジティブな変化》
・家族で遊ぶ機会が増えて、子どもの成長をより身近に感じられる(ママ、29歳)
・外食費が減ったため、子どもの絵本やおもちゃなどにお金を回せるようになり、子どもファーストの考え方に変わった(ママ、30歳)
・価値観の違いを話し合うことができた(ママ、35歳)
・家族みんなが健康でいられることが何よりの幸せと気がついた(ママ、36歳)

《ネガティブな変化》
親子教室などに行ってみたが、コロナ禍で人との接触が怖くなった。子どもにはよそのお子さんと触れ合って欲しいが、どうしたらいいか分からず戸惑ってしまう(ママ、25歳)
・緊急事態宣言中は在宅勤務をしながら自宅で子育てをしなければならず、仕事を辞めて育児に専念しようかと考え始めた(ママ、34歳)
・情報がありすぎて不安に思うことが多くなった。神経質になってしまった(ママ、28歳)

ポジティブ面で目立つのは、子どもの成長や何気ない毎日に感謝する気持ちを持てるようになったという点。暮らし方が変わって、納得のいくお金の使い方ができるようになったという話は、参考にしたいものですね。ネガティブに感じた人の多くが、感染への不安と家にこもりがちなわが子の成長を気にしています。

続いての質問は、子育てに関する価値観や考え方をめぐり家族と話し合ったかどうか。すれ違いの多い忙しい日々の中で、お互いの違いを認めることさえ難しかったのではないかと考えると、コロナ禍はまたとない機会になったとも言えそうです。

コロナ禍の中、子育てに関する価値観や考え方をめぐり家族と話し合うことはありましたか?

「何度も話し合った」(33.3%)と「1回くらい話し合った」(25.9%)と答えたのは59.2%。約6割が、なにかしらの話し合いをしたようですね。

では、どのようなお話をされたのでしょうか? その方々に内容を教えていただきました。

《話し合った内容》
・子どもが何人欲しいか、子どもにどう育って欲しいか、子どもへの対応の仕方など(ママ、29歳)
・お互いがコロナウイルスに感染した場合の子どもの世話などについて(ママ、29歳)
・実家への帰省や訪問について。 夫の両親が来たがって仕方なかったため夫と話し合い、一時的に訪問等はやめてもらった(ママ、32歳)
・保育園の送り迎え、家で面倒を見る時間の管理、休日のすごし方、習い事を続けるかなどについて(ママ、38歳)

ママとパパが家族の将来をきちんと話し合い、共通の認識を持つのは大切なこと。また、子どもの送り迎え、接し方など日常の育児についてばかりでなく、お互いの実家との付き合いや、どちらか一方、もしくはふたりがコロナに感染したらどうやって子どもの世話をするかなど、話し合っておくべきことはたくさんありそうですね。

次のページ コロナ禍の日常を明るくしてくれるのは、健やかに成長する子どもたち

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