子どもも親も、楽しく通える「保育園」の選び方

子どもも親も、楽しく通える「保育園」の選び方

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保育園への入園を考えている人は、「どの園を選べばいいのかしら?」と迷っている頃ではないでしょうか。次年度の入園申し込みは、自治体によって10月~12月に始まります。どんなところに注意して、保育園を選べばいいのでしょう。 

まだ育児休業制度が法制化されていなかった頃に、働く母親としてお子さんを育て、この20年は「保育園を考える親の会」の代表を務める普光院亜紀(ふこういん・あき)さんに、後悔しない保育園選びのポイントをお聞きしました。


まずは「見学」…保育士の子どもへの接し方を見よう

すごくきれいなパンフレットをつくっている保育園もありますが、実際に見に行くと「ぜんぜん違うわ」というようなところも実在します。私は、今まで100以上の保育園を見てきましたが、パンフレットがなくてもいい保育園はたくさんあります。だから見学するというのは基本です。

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保育園は、子どもを荷物のように預けるわけじゃなくて、愛情をもって預かってもらうところ。食事を与えて、危ないことがないように、命の安全を見守ることは最重要ですが、それだけじゃダメ。赤ちゃんが泣いたらちゃんと抱き上げているか、赤ちゃんが何か声を出せば「どうしたの?」「そうだね」と言ってくれているかなど、子どもに対してどういう接し方をしているかをまず見るといいと思います。

次に確認したいのは、施設。新しいか古いかということではなく、部屋に危ないものを置いていないか、地震で何か崩れてきたりしないかとか、安全性に気をつけているかを見るといいでしょう。

あとは、見学者の対応をしている保育者と話をした時に感じた印象。主に園長や主任が案内してくれると思いますが、子どもの発達と保育、遊びについて、ちゃんと裏付けをもって話をしてくれるかがポイントです。たとえば、0歳児の部屋に上り坂のスロープがつくられているのを見て、「あれは何ですか」と見学に行った母親が質問したとします。そのときに、「ハイハイの時期に入っているお子さんが多いので、力をつけるために遊びの中で取り入れているんです」と説明してくれるところはいいですね。


保育園の種類はいろいろ 違いを知ることも大切

「保育園」と一口に言っても、「認可保育園」、「認可外」など、いろいろな種類があります。認可外というと“認められていない”と考える人も多いかもしれませんが、自治体の設けた基準を満たしていて、補助金を受けている「認証保育園」もありますし、いわゆる「ベビーホテル」も認可外です。(下図参照。クリックで大きく表示されます)

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インターネットで保育園を検索すると、それらの保育園情報が全部一緒に出てくる場合もあるので、最初に市役所や区役所で冊子をもらい、これらの種別がわかる形で情報を得ることをおすすめします。

行政から補助金が出ていない施設は、保育の充実度が公費の出ている園とは差があります。また、保育料がとても高かったり、園庭がなかったりもします。保育施設にはさまざまな違いがあることを知っておきましょう。

また、自分の働き方に合わせて、保育施設を選ぶことも考えたいですね。今は、幼稚園で規定の時間が終わった後に「預かり保育」を行っているところもあります。待機児童が多い地域では、パートタイマーでは認可保育園になかなか入れませんが、3歳まで待てば、通常の幼稚園の保育時間と、預かり保育で仕事との両立ができるケースもあるかもしれません。


保育園選びから始まる…スタートラインには夫と一緒に立とう!

働きながら子育てをすると決めたら、母親がその思いをしっかりと持ちつづけること。揺らがないで、ぶれないことも大事なことです。夫がいる人は、保育園のことを調べる段階から、そのことを共有しましょう。妻が育休をとっていると、母親だけが全部調べて手配していくことも多いのですが、「妻が働きたいために勝手にやっている」と夫が思って、腰が引けちゃったりする人もいるんですね。

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スタートラインに一緒に立つと地盤ができますから。夫が“お客さん”にならないように、一緒に見学に行ったり、保育園事情を共有したりして、これから共働き家庭としてやっていく基礎をつくりましょう。

これは物理的に負担を減らす意味もありますが、精神的な負担が大きくなるのが保育園選び。何かで迷ったとき、夫と共有していれば、それはすごく心強い。たまに、そうはならずに実家の母親が協力してくれるパターンもありますが(笑)、できれば家族に助けてくれる人がいるほうがいい。長い目で見ると、そこから自分たちの新しい生活が始まっているのですから。ぜひ、二人で保育園選びのスタートラインに立ってみてください。

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【プロフィール】
普光院亜紀(ふこういん・あき)
「保育園を考える親の会」代表。
出版社勤務中、まだ法制化されていなかった育児休暇をとり、長女、長男を保育園に預けて共働き生活に。その後、現職となり、保育ジャーナリストとしても、執筆、講演活動を行う。著書に『共働き子育て入門』(集英社新書)、『保護者の本音がわかる本』(共著、ひかりのくに)など。

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