働きながら子育てをすると決めたら、母親がその思いをしっかりと持ちつづけること。揺らがないで、ぶれないことも大事なことです。夫がいる人は、保育園のことを調べる段階から、そのことを共有しましょう。妻が育休をとっていると、母親だけが全部調べて手配していくことも多いのですが、「妻が働きたいために勝手にやっている」と夫が思って、腰が引けちゃったりする人もいるんですね。
スタートラインに一緒に立つと地盤ができますから。夫が“お客さん”にならないように、一緒に見学に行ったり、保育園事情を共有したりして、これから共働き家庭としてやっていく基礎をつくりましょう。
これは物理的に負担を減らす意味もありますが、精神的な負担が大きくなるのが保育園選び。何かで迷ったとき、夫と共有していれば、それはすごく心強い。たまに、そうはならずに実家の母親が協力してくれるパターンもありますが(笑)、できれば家族に助けてくれる人がいるほうがいい。長い目で見ると、そこから自分たちの新しい生活が始まっているのですから。ぜひ、二人で保育園選びのスタートラインに立ってみてください。
【プロフィール】
普光院亜紀(ふこういん・あき)
「保育園を考える親の会」代表。
出版社勤務中、まだ法制化されていなかった育児休暇をとり、長女、長男を保育園に預けて共働き生活に。その後、現職となり、保育ジャーナリストとしても、執筆、講演活動を行う。著書に『共働き子育て入門』(集英社新書)、『保護者の本音がわかる本』(共著、ひかりのくに)など。