お仕事の忙しいパパは「間接育児」でママをサポートしましょう
ウィークデーは仕事で帰宅が遅くなりがちなパパたち。赤ちゃんとゆっくり触れ合える時間が週末だけというのでは、「子育てを手伝いたくても、何をしたらいいのかわからない」、「赤ちゃんの世話って難しい」と戸惑ってしまうパパが多いのも仕方のないことでしょう。
そんなパパたちのために、「間接育児」という考え方を提唱しているのが、慶應義塾大学名誉教授で“元祖イクメン”の吉村泰典先生です。
吉村先生は間接育児についてこう語ります。
「子育てというと直接的に子どもに関するものをイメージされると思います。たとえば『おむつを替える』、『公園で子どもと遊ぶ』、『寝かしつける』などなど。でも、普段してないパパがいきなり子育てをやるのって、結構難しいものです。なので、まずは“家庭内にある仕事”の中で、できることからやりましょう、というのが間接育児の考えの元になっています。つまり家事全般をサポートして、ママを楽にしてあげましょうというわけです」
昨今ではいわゆる「イクメンブーム」もあり、日本のパパも以前に比べて積極的に子育てに参加するようにはなっています。とはいえ、データで見ると日本人の男性が子育て、家事に費やす時間は1日1時間前後。これは欧米諸国の約3分の1程度の水準だといわれています。こうした現状からも、まずやるべき第一歩として間接育児から始めるべきだ、と吉村先生は言います。
「日本では子育てであったり、家のことは女性に見てもらいたいと思っている男性はまだ多いじゃないですか。しかし、“子育て先進国”である北欧ではまったくそんな意識はなくて、ふたりでやろうという考えが基本です。この隔たりの中で、ではなにができるかという話ですよね。いきなりね、日本のパパに子育てをやりなさいと言っても難しいと思うんです。だから、まず家事からやる。そうすれば、ママの負担が軽くなるから、ママはもっと余裕を持って子育てに取り組めるようになって、結果的にパパが子育てに参加しているということにもなるのです」