パパとの絆を強くするお風呂は気持ちいい~! 冬場の沐浴と入浴のコツ

パパとの絆を強くするお風呂は気持ちいい~! 
冬場の沐浴と入浴のコツ

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「赤ちゃんをお風呂に入れるのはパパの役目」と出産前から決めている夫婦は多いようです。それもそのはず、日中は仕事で一緒に過ごすことができないパパが、赤ちゃんと触れ合う貴重な時間だから。それだけでなく、手の大きなパパは赤ちゃんにも安心感があり、リラックスできるといわれています。もちろん、パパにとっても赤ちゃんと触れ合う楽しい時間。パパも赤ちゃんもお風呂での幸せな時間を楽しみたいものです。

そこで今回は、新米パパでも安心してできる沐浴、入浴のコツをご紹介します。教えてくださったのは、助産師で3児の母でもある川島智世さん。新生児から2歳児までの子育て支援などで活躍中の川島さんに、赤ちゃんの体が隅々まできれいに洗える沐浴法やお風呂の入れ方などを聞きました。

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肌寒い季節の沐浴は「外洗い」がおすすめ

日々成長する赤ちゃんは新陳代謝が盛んで汗っかき。お肌を清潔に保ち、あせもや湿疹を防ぐために毎日体を洗ってあげたいものです。

雑菌に対する抵抗力が弱い生後1か月までの新生児は、家族のお風呂とは別にします。ベビーバスにためたお湯でやさしく洗ってあげる「沐浴」、生後1か月ぐらい経ったらパパ、ママと一緒に「入浴」するのが一般的です。

沐浴、入浴は体を洗うだけでなく、親子のスキンシップの時間でもあり、赤ちゃんの体を観察して健康状態をチェックする機会にもなります。

「首が座っていない赤ちゃんを裸にして、お湯につけるのはちょっとこわい」「泣かれるとあわててしまってうまくできない」という方に私がおすすめしているのが「外洗い」。プレイマットのような柔らかいものの上に服を着たままの赤ちゃんを寝かせて、泡のベビー用ソープで体を洗ってから、ベビーバスの中で洗い流します。外洗いの場合、水分をたくさん含んだ泡のソープが適しています。

頭と顔は服を着たまま洗うため裸の時間が短くてすみ、寒い冬の沐浴に向いています。また何より、赤ちゃんをお湯に落とす心配がありません。

それでは、外洗いを含めた沐浴の手順をご説明しましょう。誰がやってもやり方は同じですが、今回はパパにやってもらうことを前提にお話しますね。

【準備するもの】

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・ベビーバス
・ガーゼタオル
・ガーゼハンカチ(2枚~5枚)
・泡のベビー用ソープ
・泡のベビー用シャンプー
・目、顔洗い専用の清潔なボール
・頭をすすぐ用の洗面器
・プレイマット(外洗いの時に寝かせるもの)
・バスタオル(外洗いの時にプレイマットの上に敷く厚手のもの)
・ガーゼバスタオル、またはバスポンチョ(体を拭くもの)
・薄手のクッション(着替えとオムツを広げておくもの)
・着替えとおむつ
・おへその消毒セット
・綿棒
・湯温計
・スキンケア用品

全部でなくてもかまいませんが、ガーゼや洗面器、タオルなどは赤ちゃん専用のものを用意できると安心です。

【沐浴前の準備】

(1)お部屋を暖める

気温が下がるこれからの季節、沐浴する部屋が寒いとベビーバスのお湯も冷めやすく、赤ちゃんが湯冷めして風邪をひいてしまうかもしれません。事前に暖めておきましょう。

(2)着替えとおむつを用意する
薄手のクッションなどの上に、ベビーウェアと肌着の袖を重ねて広げておいておき、すぐに着せられるように準備。おむつも広げてセットします。

(3)外洗いの場所を整える
ベビーバスをお風呂場に置くなら脱衣所、キッチンのシンクを使うならダイニングテーブルの上など、外洗いの場所を決めます。そこにプレイマットを敷き、上に厚手のバスタオルを。仰向けに寝かせられた赤ちゃんは、少し体が沈むぐらいやわらかい敷物の方が安心します。また、台の上ならパパが楽な姿勢で隅々まで洗ってあげることができます。ただし、赤ちゃんが台から落ちてしまわないよう、十分気をつけましょう。

(4)ベビーバスにお湯をはる
冬はお湯の温度を40℃ぐらいに。沐浴の場合、ベビーバスの中のお湯が冷めやすいので41~42℃ぐらいで準備して、湯温計を浮かべておきます。このお湯は頭を洗うときにも使いますので、通常より多めに溜めておきましょう。

(5)目・顔用に清潔なボールにお水かぬるま湯を用意
細菌感染を予防するため、目は清潔なボールに入れたぬるめのさら湯かお水を使います。顔を洗うお湯は熱いお湯を使うと肌が乾燥し、肌荒れの原因になるので湯温は低めにしましょう。

(6)頭用に洗面器にお湯を入れる
頭を洗う時は洗面器でも大丈夫。きれいなお湯が必要なときはベビーバスのお湯をすくって使います。

(7)タオルの準備をする
赤ちゃんを包んで体を拭くためのガーゼバスタオルかバスポンチョを用意。ベビーバスの近くに広げておきましょう。

沐浴は毎日欠かせないお世話。とくに寒い時期は赤ちゃんが風邪をひかないよう、事前にしっかり準備をしておけば、あわてず楽にできますよ。

準備が整えば、いよいよ赤ちゃんの沐浴タイムの始まりです。服を着せバスタオルの上に寝かせたまま目・顔・頭の順にスキンケアをしていきます。赤ちゃんの顔を見ながら「お顔きれいにしようね」「泡ブク流そうね」など話しかけたり歌を口ずさんだり、沐浴が楽しいという雰囲気づくりも忘れずに。

■目を拭く、顔を洗う

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■目を拭く
(1)服を着たままの赤ちゃんをバスタオルの上に寝かせ、赤ちゃんの頭を片手で優しく首から肩を包むようにして支え、あいている手を使ってボールのぬるま湯か水でガーゼハンカチを濡らして絞ります。この時赤ちゃんの頭を支えているパパの手の甲はバスタオルについた状態です。

(2)ガーゼハンカチに人差し指を入れて、目頭から目尻に向かってそっと拭きます。目頭に目やにがある場合は目尻から目頭の方向へ。感染症を防ぐため、二度拭きしたい時は違う面で拭くか、ガーゼを余分に用意し交換して拭きましょう。

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■顔を洗う
(1)泡をパパの指先につけて、赤ちゃんのおでこと頬にのせ、泡を転がすように洗います。この時、泡でまゆげも洗いましょう。顔に泡をつける前に赤ちゃんが手を動かして泡で目を触らないよう、両手から首元にガーゼタオルをかぶせておくといいでしょう。

(2)目を拭いたガーゼとは別のガーゼをボールのぬるま湯につけ軽く絞って、最初はトントンと泡を吸い上げる感じで。泡を落として汚れたボールのお湯は交換し、できるだけきれいなぬるま湯を使用しましょう。泡が取れたら、きれいなガーゼで押さえ拭きします。赤ちゃんの皮膚は柔らかいので、こすらないようにくれぐれも気をつけて。

■頭を洗う

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(1) 洗面器に適温のきれいなお湯を入れます。

(2) 寝かせた赤ちゃんの頭にソープの泡をつけて、パパの指のはらでていねいに洗います。後頭部も首の後ろを支えると洗いやすくなります。脂漏性(しろうせい)湿疹の赤ちゃんは泡のベビー用シャンプーを使い、指のはらでしっかりと洗うと症状が改善していきます。

(3)耳のまわりもソープできれいに。耳は汚れがたまりやすい場所なので、耳たぶの裏やひだまで洗ってあげましょう。

(4)赤ちゃんの頭をすすぎます。赤ちゃんの頭をすすぐ時だけ、上の写真のように「フットボール抱き」をします。この時に注意が必要なのは、両足の足先がしっかりパパの二の腕を挟むようにすること。元気の良い赤ちゃんは足で親の体や腕を蹴りますので、赤ちゃんに蹴られないように抱き方には十分注意します。

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←これはNG。赤ちゃんの股の間にしっかり腕を入れて、蹴られないようにします。蹴られた拍子に赤ちゃんを落とすなどの事故につながります

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パパの前腕を赤ちゃんのおしりのほうから体の下に入れて支え、首と後頭部を手のひらに乗せて脇腹で抱えます。洗面器に赤ちゃんの頭頂部を入れる感じで、頭をちょっと下にしてパパの手のひらですくうようにしてお湯をかけます。お湯をたっぷり含ませたガーゼを使ってもOK。ソープが残らないようにしっかりと流してください。赤ちゃんがこわがるようならパパの体を近づけて「大丈夫だよ。気持ちいいね」などと声をかけてあげると落ち着きます。時々「赤ちゃんの頭を下に向けて大丈夫ですか?」という質問を受けることがありますが、赤ちゃんはお腹の中では頭を下にして過ごしていたので、泡を洗い流す時間ぐらいは平気です。泡を落として汚れた洗面器のお湯は交換し、できるだけきれいなお湯を使いましょう。

(5)泡が流せたら、ガーゼで頭の水分を拭きとります。

【体の洗い方(外洗い)】

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ここで初めて赤ちゃんの衣類を脱がせます。外洗いは、赤ちゃんを寝かせておけるので、パパは両手を使って洗ってあげることができます。ここでもできるだけ体を近づけて包みこむような体勢をとり、声がけをしてあげると赤ちゃんは安心して落ち着きます。

■上半身を洗う
(1)マットの上でまず腕の部分を脱がせます。前を開けた服の脇から手を入れて、赤ちゃんのひじをそっと引き下げると簡単に肌着を脱がせることができます。次におむつを取っておしりの汚れを拭きます。

(2) 脱がした服は赤ちゃんの体の下に置いたまま、ソープの泡を手に取り、最初に首回りと脇を洗います。指を差し込む感じで奥まで滑らせて、汚れをかきだす感じで、ていねいに洗いましょう。

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(3)次に肩と腕もパパの手をクルクル回して洗います。特に関節の部分は汚れがたまりやすいので念入りに。いつも握っている赤ちゃんの手のひらは、パパの親指を小指の方から差しこむと開きます。指も泡で洗ってあげましょう。指を洗ったら、すぐに手を包み込むように沐浴布をかけます。沐浴布をかけるのは、裸で仰向きに寝かせると、誰かにしがみつくように両手を広げたり、口元や顔にもっていったりする赤ちゃんに安心感を与えるためです。

■下半身と背中を洗う
(1)洗い終わった上半身に沐浴布をかけたまま下半身を泡で洗います。おなか全体をやさしく洗ったら、脚のつけ根とお股、そして足の裏まで洗います。

(2)赤ちゃんを寝かせたまま少しだけ横向きにして、背中とおしりを洗います。ウンチが残りやすいおしりはていねいに。

(3)赤ちゃんを抱き上げても滑らないように、パパの手の泡を拭きとります。

【ソープを流す】

入浴する前に、必ず再度お湯の温度を確認しましょう。お湯の熱さにびっくりしたり、温度が低すぎで風邪をひく原因にもなります。「お風呂って気持ちがいい」と感じさせてあげるようにしましょう。

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■ベビーバスの中でソープを流す
(1)ソープで体をきれいにしたら、あとはベビーバスに入れて洗い流すだけ。赤ちゃんに安心感を与えるために沐浴布を赤ちゃんにかけます。片方の手は首から肩を、もう片方の手は股の間から差し込んでお尻を支えて(浴槽から出す時も同じ)赤ちゃんを抱き、ベビーバスに足先から入れます。

(2)赤ちゃんはおしりをベビーバスの底につけると落ち着きます。赤ちゃんがリラックスしたら、首、脇の下、腕、足のつけ根など全身をやさしくなでながら泡を落とします。きれいになって温かいお湯につかった赤ちゃんは気持ちよさそうです。

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■上がり湯はシャワーでもOK
設定温度の誤作動などもありますので、念のため自分の腕の内側でシャワーの温度を確認しましょう。温度に問題がなければ
ベビーバスの栓を抜き、シンクのシャワーなどで体を流します。湯温を40℃に設定して弱い水流で、そっと流してあげましょう。シャワーがなければ、あらかじめ洗面器にお湯を用意しておきましょう。赤ちゃんにかける前に冷めていないか、チェックするのも忘れずに。冷めたお湯を温めるために、保温ポットなどにお湯を用意しておいてもいいでしょう。

【仕上げ(スキンケアとグルーミング)】

■体を拭く
(1)片方の手は首から肩を、もう片方の手は股の間から差し込んでお尻を支えてベビーバスから抱き上げます。

(2)用意しておいたガーゼのバスタオルかバスポンチョで赤ちゃんを包み、顔と頭からやさしく押さえ拭きを。耳の裏も忘れずに拭きましょう。体の表面が乾いたら、タオルを広げて首や脚のつけ根など、くびれやしわの部分、わきの下、指の間もていねいにおさえ拭きます。こするように拭くとやわらかい赤ちゃんの肌を痛めてしまいます。

■スキンケア
赤ちゃんの肌につけるものは、必ずパッチテストをしましょう。腕の内側などに少し塗って24時間ぐらい様子を見て、問題なければOKです。
(1)パパの手にクリームやローションを取り、なじませるようによくのばします。

(2)マッサージも兼ねてそっとなでるように赤ちゃんの肌に塗っていきます。

肌の乾燥が気になったら、クリームやローションを。お世話するパパの手も荒れがちな季節なので、赤ちゃんと一緒にスキンケアをしましょう。

■服を着せる
おむつをしたら、肌着と重ねておいた服を着せます。腕を通すときは袖口からママが手を入れて、そっと赤ちゃんの手を引いてあげると簡単です。

赤ちゃんの体が冷えないように、手早く服を着せましょう。

■グルーミング
(1)赤ちゃんの耳の穴に綿棒は入れません。短く持って耳の裏やひだの部分の汚れや水分を取ります。

(2)髪が細くて絡まりやすい赤ちゃんは、お風呂上がりに赤ちゃん用のヘアブラシで髪を整えましょう。

沐浴が終わった後もお風呂での“浴育”を楽しんで!

1か月健診が終わったら、家のお風呂に入れることができます。

仕事で帰りが遅いパパは一緒にお風呂に入ることで赤ちゃんとスキンシップができ、育児を頑張っているママにもちょっとだけ自由な時間を作ってあげられるので、疲れていても必ずお風呂だけは一緒にというパパも多いようです。

最初はちょっと緊張しても、3~4回ぐらいやっているうちに慣れてきます。はじめは大変だと思っていたパパが、実際に赤ちゃんとお風呂に入ってみると「仕事の疲れが吹き飛び、逆に赤ちゃんに癒され至福の時間です」という声もたくさん聞きます。

「お風呂に入れてあげたいけど、家に帰ってくる時間が遅くて……」というパパもいると思いますが、私は「入浴は夜11時半ごろまでOKですよ」とアドバイスしています。赤ちゃんの授乳、就寝などのサイクルを考慮しながら先に寝かせておき、パパの帰宅時間を見計らって赤ちゃんを起こしてお風呂に入れても大丈夫です。

一日のほとんどはママと一緒の赤ちゃん。赤ちゃんとママの絆は、日に日に強くなっていきます。だからこそ、お風呂の時間だけはパパと赤ちゃんの二人きりで過ごしてみてはいかがでしょうか? そして、パパの優しい笑顔と声や抱っこの感触・温もりを覚えれば、赤ちゃんはパパを大好きになります。

パパとお風呂に入ることが習慣になっている家庭は、その後の親子関係にもよい影響を与えるようです。小学生の男女とその親を対象に行われた「父と子の浴育に関する意識調査」(2012年4月)では、父親とお風呂に入っている子の7割が、「お父さんに隠し事がない」と答えました。一緒に入っていない子では、そう答えたのは48%ほどだったそうです。

お風呂場からパパと赤ちゃんの楽しそうな声が聞こえてくると、ママもうれしくて穏やかな気持ちに。赤ちゃんと1対1で向き合えるかけがえのない時間を楽しんだ後は、お風呂での赤ちゃんの様子をぜひママに教えてあげてくださいね。

 

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【プロフィール】
川島智世(かわしま・ちよ) 助産師
都立築地産院を退職後、23年間にわたって、育児・妊婦・産婦相談、乳幼児の親子ふれあい教室、プレママ・パパのための講座などを開催している。著書に「生後すぐからできる赤ちゃんのリズム体操」、「産前・産後の『美ボディ』&『美乳』BOOK」(どちらも学研プラス刊)http://towani.sakura.ne.jp/「助産師川島の子育て支援情報」

【関連リンク】
「父と子の浴育に関する意識調査」(パパフロ通信第3弾)―資生堂「スーパーマイルド」パパフロ応援委員会 監修:教育評論家・尾木直樹先生(尾木ママ)
https://www.shiseido.co.jp/sm/papafuro/pdf/press_release3.pdf

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