ミキハウス「名づけ調査」から見えた
「胎児ネーム」と「名づけ」に込めるママ・パパの想い

ミキハウス編集部

名前は、両親から赤ちゃんへの最初のプレゼント。その子とともに人生を歩んでいくことになるものですから、ママ・パパは、わが子に幸せをもたらしてくれるようにと願いを込めて名前を考えるものですね。

また最近は、おなかの赤ちゃんに「胎児ネーム」(胎児期のニックネームのようなもの)を付けて、呼びかけるママ・パパも増えています。「胎児ネーム」と実際につける名前にはどんな関連があるのでしょうか。

今回ミキハウスは、全国のママ・パパを対象に名づけに関するアンケート調査を実施し、胎児ネームや赤ちゃんの名前に対する意識、名前を決める時の動機などについて伺いました。そこから浮かび上がってきた現代の名づけの実態とは?

 

★あわせておすすめ★
「キラキラネーム」はもはや普通?平成最後の名づけ調査でわかったママ・パパの名づけ事情

 

調査期間 2017年12月12日~18日
調査対象 ミキハウスベビークラブ会員のうち、お子さんのいる方、現在妊娠中の方
調査エリア 全国
調査方法 会員向けインターネット調査
有効回答数 4286名

 

「胎児ネーム」はまだ見ぬ赤ちゃんへの愛情を育みます

photo-1

ママのおなかの中に芽生えた新しい命。おなかがどんどん大きくなり、胎動を感じるようになると、ママはもちろん、パパだって赤ちゃんをおなかの上からなでたり、話しかけたくなりますね。

《胎児ネームの認知度は70%以上》

最近は「胎児ネーム」というおなかの中にいる間だけのニックネームを赤ちゃんにつけるママ・パパが多くなっています。「胎児ネームを知っていましたか」という問いに「知っていた」と答えたママ・パパは70.5%。「知らなかった」(29.5%)の2倍以上にのぼります。現代のママ・パパにとって胎児ネームの認知度は相当高いことがわかります。

《胎児になんらかの名前をつけていた人は75%》

それではどれくらいのママ・パパが、実際に胎児ネームで呼んでいたのでしょうか。今回の調査では「つけていた」(56.2%)と「生後の名前で呼んでいた」(18.8%)を合わせると75%のママ・パパがおなかの赤ちゃんを名前で呼んでいたとの結果が。

(グラフ1)

graph-1

《胎児ネームは“妊娠中限定”のケースがほとんど》

さらに胎児ネームをつけていた方に、胎児ネームと生まれてからの名前の関係を尋ねると、「そのまま名前にした」というママ・パパが4.4%いるという結果に。ただ「実際の名前とは全く異なる」ケースが85.2%ですから、胎児ネームは、ほとんどの場合おなかの赤ちゃんのための妊娠中だけの呼び名と言えるでしょう。

(グラフ2)

16125fbbfe1d8a07

《胎児ネームは愛情を持って呼びかけるためにつけるもの》

胎児ネームを付けた理由については、「赤ちゃんに呼びかけるため」(53.4%)が一番多く、続いて「夫婦間で赤ちゃんのことを話す際にあると便利なため」(20.5%)、「愛着を持つため」(17.3%)となっています。わずか1%ですが、「実際にはつけにくい名前も胎児ネームであれば許されるから」という意見もあり、つけたい名前とつける名前が異なるママ・パパもいることがうかがえます。

(グラフ3)

graph-3

胎児ネームを使ってみてよかったと思うことについて、「愛着がわいて、赤ちゃんとの距離が近くなった」(33歳ママ/第1子0歳、男の子)、「子どもが生まれることに実感が薄かった主人は、胎児ネームがあったおかげで存在を実感できた」(35歳ママ/第1子0歳、男の子)、「生まれる前から夫婦間で赤ちゃんの話をするきっかけになった」(31歳ママ/第1子0歳、女の子)という声が寄せられました。胎児ネームがあると、ママ・パパはおなかの赤ちゃんを身近に感じるようですね。

《胎児ネームの由来は?》

胎児ネームの由来についてもお聞きしました。たとえば「ぴこちゃん」と呼ばれていた男の子のママの話。

「エコーを見た時に心臓がピコピコ動いていたから。そのあとおなかでもよく動いていたので」(29歳ママ/第1子0歳、男の子)。

「はれこ」という胎児ネームをつけたというママは、その由来についてこう答えています。

「毎回検診日の天気を晴れにしてくれたから。台風が来ていても、当日は台風一過でとても良い天気でした」 (39歳ママ/第1子0歳、女の子)

一生のものではなく胎児のときにだけつけるものだからこそ、妊娠中のママやパパの気持ちを素直に表した胎児ネームをつけている方が多いようです。

《胎児ネームをつけた時期は》

ママ・パパは赤ちゃんをいつごろから胎児ネームで呼び始めるのでしょうか。「妊娠が分かってすぐ」(27.7%)に次いで多いのは、「性別が分かった頃」(15.0%)、そして「母子手帳をもらった頃」(13.4%)となっています。それぞれに妊娠期間中の節目といえる時期ですから、ママ・パパとしての自覚が生まれ、赤ちゃんへの愛情が深まるとともに、胎児ネームで呼び始めるということでしょう。

(グラフ4)

graph-4

《胎児ネームをつけるのはママ、複数の胎児ネームを持つ子も》

誰が胎児ネームをつけたかを複数回答可として尋ねた問いでは、ママが76.9%、パパは37.3%、母方の祖母が2.5%でした。やはり自分のおなかの中で命を育むママは、赤ちゃんの存在を肌で感じ、成長を実感できる分、愛着が湧くのでしょう。

一人の赤ちゃんに対していくつの胎児ネームがあったかについては、82.4%がずっと同じ胎児ネームで呼んでいたと答えましたが、複数の胎児ネームがあったケースも17.6%あり、中には六つ以上の胎児ネームで呼ばれた赤ちゃんも0.2%いました。

胎児ネームを一つだけにした方の意見を見たところ、その理由としては、「愛着を持って呼んでいたので変えなかった」(27歳女性/第1子2歳、女の子)といった意見が大勢を占めています。二つの場合は、「女の子だと思って呼んでいたが、男の子と発覚したため」(33歳女性/第1子4歳、男の子)のように性別が判明した時に呼び方を変えるケースが目立ちます。

また複数の胎児ネームをつけた方の中には、「パパやおばあちゃんなど周りの人がそれぞれ違う名前で呼んでいた」(26歳女性/第1子0歳、女の子)や「大きくなるたびに名前を変えていた」(32歳女性/第1子0歳、女の子)といった声も。赤ちゃんに会える日を楽しみにしている気持ちを、ママ・パパやその他の家族が自分たちなりの形で表現できるのが胎児ネームのよさなのかも知れません。

 

次のページ まだ見ぬわが子の名前を考えながら、親になっていくママとパパ

この記事をシェアする

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

あなたへのおすすめ

おすすめの記事を見る

記事を探す

カテゴリから探す

キーワードから探す

妊娠期/月齢・年齢から探す