シリーズ「赤ちゃんのための靴選び」第2部 サイズや形、材質は何がいい? ファーストシューズ選びのポイントとは

シリーズ「赤ちゃんのための靴選び」
第2部
サイズや形、材質は何がいい?
ファーストシューズ選びのポイントとは

妊娠・出産インフォ

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赤ちゃんは教わらなくても、寝返り、おすわり、ハイハイと自分の力で次々にできるようになっていきます。2本の足で立つことを覚え、“あんよ”を始めると、ママ・パパと公園に行ったり、保育園のお友だちや先生たちとお外で遊ぶ機会も多くなっているでしょう。
関西大学人間健康学部の河端隆志先生にお話を伺う「赤ちゃんのための靴選び」第2部は、お外で歩くようになった赤ちゃんのファーストシューズについて。赤ちゃんの靴は、大きくなってからの骨格や体の動きにも影響することもあるそうですが、先生のお話を参考に、赤ちゃんに最適な靴の選び方について考えていきましょう。

 

「プレシューズ」と「ファーストシューズ」の違い

第1部では、赤ちゃんの足の発達と“たっち”を始めたばかりの赤ちゃんのためのプレシューズについて、河端先生に詳しくお話を伺いました。それでは、上手な“あんよ”を促すプレシューズから、お外で履くファーストシューズに進むタイミングはいつなのでしょう。

「ちょっとお外で“たっち”したり、よちよちと短い距離を歩く程度なら、プレシューズの方が向いているかもしれません。ファーストシューズに変えるのは、ある程度自分で歩けるようになって、外歩きが増えてきたと感じた頃がよいと思います」(河端先生)

プレシューズのソール(靴底)は、合成皮革などを使った薄くてやわらかいものが多く、マンションの廊下や芝生などで、ちょっと“あんよ”の練習をする時期なら、履き慣れたプレシューズが歩きやすそうです。本格的にお外で“歩く”ことができるようになったら、ファーストシューズの出番ですね。

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プレシューズは基本的には室内での使用を想定して作られているものが多いようです。
でも、赤ちゃんがお外でも歩きたがるようになると、マンションの廊下や公園など安全な場所で歩かせてあげることもあるでしょう。そんな時には、履き慣れたプレシューズの方が安心ですね。ソールにゴムなどの耐久性に優れた素材が使われているファーストシューズは、ママ・パパとお外を歩けるようになった頃でも遅くはなさそうです。

「まだ足指で地面をつかむ感覚を養わなければならない時期ですから、ゴム製と言っても薄いソールが理想です。赤ちゃんがよく動くようになるので、踵のサポートもプレシューズよりはしっかりとしたものがいい。赤ちゃんのための靴は、踵と甲の部分のホールド感とソールの柔軟性のバランスが難しいんです」(河端先生)

初めての“靴ライフ” 3か月に一度はサイズのチェックを!

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河端先生が最近気になっているのは、「浮足」の子どもが増えてきたように感じられることです。「浮足」というのは、立っている時に地面をつかんでいるべき足の中指、薬指、小指が持ち上がっている足を言います。

「最近は、3~5歳ぐらいの子どもたちの1割ぐらいに『浮足』が見られるように感じています。原因はソールの堅い靴を履いて歩くことで足裏の感覚が鈍くなり、運動量が少なくなってしまうことや、靴のサイズが小さいか、足の形に合わなくて外側の指が持ち上がってしまうことが考えられます」(河端先生)

こうした「浮足」防止のためにできることは、ソールのやわらかい足に合ったサイズの靴を選んであげること。成長の早い赤ちゃんの靴は「そのうち大きくなるから」と大きめのものを履かせたり、「この前買ったばかりだからまだ履けるはず」と小さくなっているのに気がつかないママ・パパもいるようです。

サイズ感・フィット感を大切にしたい赤ちゃんの靴は、「3か月に一度はサイズのチェックをしたい」と河端先生。浮足防止のインソールが入った赤ちゃん用の靴もありますから、足型に気になることがあるのなら、試してみてもよさそうです。

また、ほっそりした足の子がいるかと思えば、甲高で幅広のたくましい足型の子もいて、赤ちゃんの足の個性はさまざま。生まれた時だけでなく、はじめてのお誕生日など節目ごとに足型を取って、わが子の足のタイプや変化の様子を見比べてみると、その後の靴選びにも役に立つかもしれません。

赤ちゃんにとって最適のファーストシューズとは

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成長を始めたばかりのデリケートな足で歩行のトレーニングをしている赤ちゃんに、快適な靴を与えてあげたいと思うのは親心ですね。最後に河端先生にファーストシューズを選ぶポイントを整理していただきました。

 

【ファーストシューズの選び方】

  1. 1赤ちゃんの足がグラグラしないように、踵にしっかりとした芯が入っていること
  2. 2踵がぴったりフィットし、甲の高さに合わせてベルトなどで調整できること
  3. 3足指がのびのび動かせて靴底をつかめるよう、つま先の形状が足の形にあっていること
  4. 4つま先に適度な余裕があること
  5. 5耐久性に優れた薄くてやわらかい靴底

 

まずは、赤ちゃんの足の発達を考えたファーストシューズでなくてはいけないということは、しっかり覚えておきたいものですね。かわいい靴を見つけると、つい履かせたくなってしまいますが、赤ちゃんの靴をデザインだけで選んでしまうのは危険なことのようです。

「大人だって合わない靴を履いて、足が痛いとつらいですよね。赤ちゃんはしゃべれないので、ママ・パパは気づかないこともあるでしょうが、合わない靴を履かされて不安定な立ち方、歩き方をしなければならないのは、赤ちゃんにとってすごく不安なことではないでしょうか」(河端先生)

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赤ちゃんの靴を探す時は、きちんとアドバイスをしてくれる店員さんがいるお店に行きたいもの。もちろん、赤ちゃんを連れて行って、履かせてみせなくては決められませんね。

「自分の足にいい靴は、赤ちゃんが一番よく知っています」と河端先生。「お散歩に行こう」と声をかけた時に、自分で選んで持ってくる靴が赤ちゃんにとって一番履きやすい靴ということ。「この靴が大好き」、「履き心地がいいよ」という意思表示と思って間違いないでしょう。

今はまだよちよち歩きの赤ちゃんたちも、大きくなったら、自分の足で自由に歩き回るようになります。わが子がしっかりとした足取りで未来を歩んでいけるように、「プレシューズ」、「ファーストシューズ」から始まる赤ちゃんの靴は、しっかり吟味して選びたいですね。

 

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【プロフィール】
河端隆志(かわばた・たかし)

関西大学人間健康学部人間健康学科 教授 医学博士。

体温調節及び運動能力に及ぼす循環血液量の生理学的意義に着目し、環境や運動ストレスに対する生体の適応能力とパフォーマンスの制限因子に関する研究に従事してきた。近年では、whole bodyでとらえた高齢者の健康支援(インターバル速歩)やアスリートのパフォーマンスと疲労(中枢性・末梢性)の研究を進めている。

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