暑い夏が終わると、すごしやすい季節がやってきます。朝夕のお散歩も日によっては「ちょっと肌寒いかな」と感じることもあるかもしれませんね。でも日中はまだ暑い日もあるので、気温の影響を受けやすい赤ちゃんの洋服選びは迷ってしまいますよね。
そこで赤ちゃんの服選びに詳しいミキハウス子育てキャリアアドバイザー(KCA)の堀内香織さんに、赤ちゃんの秋の服について解説いただきました。
短大を卒業後、ミキハウスに入社し、ファッションアドバイザーとして店舗で活躍。結婚を機に退社し、専業主婦となる。その後、2人の娘を出産し、子育てに奔走。7年間のブランクを経て2011年にミキハウスに復職、子育ての実経験を活かして「ミキハウス子育てキャリアアドバイザー(KCA)」を取得。現在はKCAとして高島屋大阪店ハローベビーサロンに勤務しながら、毎日多くのプレママや家族の出産準備の相談にのっている。
月齢ごとのベビー服サイズについて
さまざまなサイズ展開のあるベビー服。赤ちゃんの成長と季節に合わせたものを選んであげることがとっても大切です。ということで、まずは月齢(年齢)ごとのサイズの目安について以下の表にまとめました。
「こちらはミキハウスで作成している新生児(50cm)から9歳〜(140cm)のお洋服や帽子、ソックスのサイズの月齢・年齢ごとの目安となりますので参考になさってください。ただしお子さまの成長度合いだけでなく、素材の違い、デザインによって、サイズ感も微妙に変わってきます。実際にお洋服を選ぶ際は実店舗で店員さんと相談しながらご購入されることをおすすめしています」(堀内さん)
秋の着こなしの基本
ご自身も2人の子どもを育てた経験を持ち、また今も売り場で日々多くのママやパパに着こなしのアドバイスをしているという堀内さん。色やデザインなど洋服の流行りはその時々ありますが、赤ちゃんが快適にすごせる服選びのポイントは変わりがないといいます。
以下は秋の赤ちゃん服選びに関する3つのポイントです。
「地域差もありますし、またその年の気温にもよりますが、基本的には初秋から冬までは厚手のものは必要ないと考えていただいていいかと思います。日中で気温が高いときなど、子どもが暑がってしまうこともありますので、厚手のものでしっかり防寒するより重ね着できる薄手のアイテムをいくつか揃えていただくと便利です。薄手の長袖やポンチョなどの羽織ものを上手に使って、その日の気温にあわせてこまめに調節するとお子さんも快適にすごせるのではないかなと思います。
あとは素材。夏は強い日差しや大量の汗で赤ちゃんのお肌はダメージを受けています。そんな状態で、秋には空気が乾燥してくるわけです。乾燥した肌には保湿していただくのが一番ですが、それと同時に肌あたりのいいやさしい綿などの天然素材の服を用意してあげることが大事だと思います」(堀内さん)
赤ちゃんの成長スピードは驚くほど。たとえば生後すぐと生後6か月とではからだの大きさも動きもまったく違ってきます。そうなると月齢ごとに赤ちゃんにとって“心地良い服”も変わってくるのです。
そこで【0〜3か月】【4〜6か月】【7〜9か月】【10〜12か月】に分けて、成長に合わせた赤ちゃんが喜ぶコーディネート術を、堀内さんにまとめていただきました。
月齢別 秋の着こなし【0~3か月】
「秋のベビー服のマストアイテムと言えばズボン型にもスカート型にもなる便利な『ツーウェイオール』。新生児期から生後3か月くらいは、体温調節機能が未発達なので、汗をよくかきます。ツーウェイオールの下には必ず汗取りのための短肌着を着せて、その上に保温のためのコンビ肌着を着せてあげてください。ねんね期は、短肌着+コンビ肌着+ツーウェイオール。そして、肌寒い時には、上から胴着(ベスト)を着せてあげるのが基本です」
「日中の気温が15度ぐらいに下がる頃には “羽織りもの”が必要になります。特に家の中では紐付きで着脱が簡単な胴着があると、肩とお腹を冷やさないので安心です。お出かけの時にはママバッグに簡単に羽織れる胴着を入れておくとよいでしょう」
月齢別 秋の着こなし【4~6か月】
「生後4か月から6か月くらいになると赤ちゃんの動きもかなり活発になります。足をバタバタさせたり、おすわりをしたり…そうした動きでお洋服がめくれ上がるなんてこともありますので、薄い素材の長袖カバーオールがとっても便利です。
カバーオールは7分丈や10分丈の動きやすい丈を選んでください。また、ママ・パパも縦抱っこすることが多くなりますが、その都度おなかがあらわになったりするので肌着はおなかが出ない半袖のボディシャツを選んでくださいね。
運動量が増えてくるこの時期の赤ちゃんは暑がりで汗っかき。足先を出しておくことはからだの熱を逃がして体温調節がしやすいという利点もあります。足先が寒そうなら靴下を履かせてあげましょう。
またお出かけの時にはカーディガンが一枚あると便利です。またベビーカーの赤ちゃんを温かく包み込むポンチョが活躍してくれると思いますよ」
月齢別 秋の着こなし【7~9か月】
「ハイハイやずりばいで自由自在に動き回るようになり、からだつきも一段としっかりしてくる生後7〜9か月の赤ちゃん。まだ抱っこすることが多いので、おなかがつながっているタイプと、保育園用にはセパレートを着せるのお洋服の両方をご用意されるといいでしょう。
つなぎタイプのカバーオールの下には、タンクトップやTシャツタイプの肌着を着せてあげてください。一方、セパレートタイプの場合、トップスにボディシャツを選ぶ場合は、肌着はTシャツタイプでOKですが、トップスに長袖Tシャツを選ぶときは、肌着はおなかのつながったボディシャツにして、おなかがはだけてしまわないようにしてあげてくださいね。
トップスは気温に合わせて、半袖、薄手の長袖、厚手の長袖と変えるとよいでしょう。赤ちゃんの動きに対応できる伸びのある素材が望ましいです」
秋の着こなし【10~12か月】
「つかまり立ちからつたい歩き、そしてあんよを始めると、“赤ちゃん服”から卒業です。肌着は半袖のボディシャツで、トップスはTシャツを着て、ボトムにはズボンやレギンスやオーバーオールやジャンパースカートなどもいいですね。
またロンパースは動いてもおなかが出ないので安心。股下ボタンだと、おむつ替えのときも楽でいいですよ」
「これくらいの月齢になると、全身を使って遊ぶようになるので、とにかく動きやすい服装を選ぶことが大切です。サイズが小さすぎないか、多きすぎないか、また腕まわりがモコモコしていないか。赤ちゃんがストレスを感じず動けるようなお洋服をチョイスしてあげてくださいね」
いかがでしたでしょうか。これから赤ちゃんのために秋服を選ぶママ・パパは、ぜひ堀内さんのアドバイスを参考にしてくださいね。
秋は、紅葉も美しくお出かけもしやすい季節となります。ぜひ赤ちゃんと一緒に、秋を満喫してくださいね。