きめ細やかで柔らかな赤ちゃんの肌。でも生後2週~2か月ごろから赤いポツポツした湿疹や黄色いかさぶた状の脂漏性湿疹が現れることもあります。また、これらが悪化してアトピー性皮膚炎になると、その他のアレルギー疾患の原因のひとつになることも最近の研究(※1)からわかってきました。
今回は厚生労働省の「小児のアレルギー疾患 保健指導の手引き」(※2)やアレルギーポータルサイト(※3)の情報をもとに、赤ちゃんのためのスキンケアについてまとめました。
赤ちゃんにスキンケアが必要な理由
厚生労働省の「小児のアレルギー疾患 保健指導の手引き」(※2)によると、赤ちゃんのスキンケアとは、肌トラブルの原因となる乾燥肌を改善するための毎日の肌のケアを意味します。具体的には「入浴、洗浄などで皮膚を清潔に保つこと」と「保湿剤でバリア機能を補正すること」の2つです。
赤ちゃんの肌は、大人の半分程度の厚みしかなく、アレルギーの原因物質などの異物を排除するためのバリア機能も未熟です。それでも新陳代謝が盛んで小さなからだに大人と同じ数の汗腺があるので、肌は汚れやすくなっています。汗や汚れ、細菌などの刺激を受ける肌は乾燥しがちで、湿疹ができやすい状態です。
国立成育医療研究センターの調査(※1)では、「アレルギー疾患を予防するために、生後1〜2か月の早い時期から保湿して肌のバリアを整え、乾燥から肌を守ることは効果がある」ことがわかっていて、生まれつき肌が乾燥しやすい体質の子どもには、より効果が期待できるという報告もあります。
湿疹のない健やかな肌に保つことが、将来のアレルギー疾患の予防につながるかもしれないなら、新生児期からのスキンケアは欠かせませんね。