ここではスキンケア以外で、赤ちゃんの肌を健やかに保つために気をつけたいことをとり上げていきましょう。
爪を清潔に保つ
爪の間には汚れが残りがちで、炎症を引き起こす黄色ブドウ球菌などの雑菌もたくさんいます。その爪で肌を掻いて傷つけると、バリア機能が損なわれてしまいます。特に赤ちゃんの爪は薄くて肌を傷つけやすいので、週2~3回は爪を切りましょう。
よだれやおむつのかぶれにも注意して
赤ちゃんの口の周りの湿疹やかぶれは、よだれが原因かもしれません。食事の前に白色ワセリンなどを塗っておくと、よだれや食べ物の刺激から肌を保護することができます。食事が終わったら、口の周りをぬるま湯に浸したガーゼなどでやさしく拭き、保湿剤を塗ってあげましょう。おむつの中も雑菌が繁殖しやすいので、おむつ替えのたびに肌をきれいに拭いてあげると安心ですね。
衣類を清潔に
汗で肌を刺激しないように、汗を吸い取る素材の下着を着せましょう。また赤ちゃんの衣類を洗う時は、洗剤の成分が残らないようにすすぎを1回多くしてもいいでしょう。洗濯機のカビ取りも定期的に行いましょう。
国立成育医療研究センターは2014年に、新生児期から保湿剤を塗って赤ちゃんの肌の乾燥を防げば、アトピー性皮膚炎の発症リスクが3割以上低下するという研究成果(※1)を発表しました。当サイトでも「赤ちゃんのスキンケア最前線“保湿剤のベタベタ塗り”が推奨されている理由」や「アトピー性皮膚炎から始まる“アレルギーマーチ”からわが子を守る方法」などで新生児期からのスキンケアの大切さとアレルギー疾患の予防について取り上げているので、合わせてお読みいただけると幸いです。
小さな赤ちゃんは湿疹やかぶれがかゆくても、言葉で伝えることはできません。赤ちゃんが機嫌よく毎日をすごすためにもママ・パパは正しいスキンケアを心がけ、乳児湿疹やアトピー性皮膚炎、よだれかぶれやおむつかぶれから赤ちゃんを守ってあげたいものですね。
- <参考資料>
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※1世界初・アレルギー疾患の発症予防法を発見(国立成育医療研究センター/2014年)
https://www.ncchd.go.jp/press/2014/topic141001-1.html -
※2小児のアレルギー疾患 保健指導の手引き(厚生労働省/平成31年)
https://allergyportal.jp/wp/wp-content/themes/allergyportal/assets/pdf/tebiki-1_1.pdf -
※3アレルギーポータル(日本アレルギー学会、厚生労働省)
https://allergyportal.jp/
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※1世界初・アレルギー疾患の発症予防法を発見(国立成育医療研究センター/2014年)