ミキハウス「子育て今昔調査」で分かった
イマドキのママとパパが“親の子育て協力”について思っていること

ミキハウス編集部

約9割のママとパパが、親の子育て協力に「助かっている」と回答

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〈親の子育てへの協力度〉
さて、次に「親(=祖父母)の子育てへの協力度」についてたずねたところ、59.6%のママ・パパが「とても協力的」と答え、「まあまあ協力的(33.0%)」を足すと、実に92.6%が、親は子育てに協力的であると感じています。アンケートの対象者のうち、自分の親と義理の親のどちらとも遠居(車やその他の交通手段で15分以上離れた場所に住んでいる)の家庭が43.5%となっており、親たちは、離れた距離に住んでいても、子育てを積極的に応援してくれているということでしょう。

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〈親の協力姿勢に対して〉
「親の協力姿勢に対して」という設問でも、「とても助かっている」と「助かっている」を合わせると89.3%が親に助けられていると感じています。親の協力についてママ・パパが感謝していることがうかがえます。

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〈親の子育てへの関わり方に対して〉
また、「親の子育てへの関わりかたに対して」には、「とても助かっているので、これからもお願いしたい」「どちらかといえば、お願いしたい」と回答したのは、この設問でも合計で89.8%。「どちらかといえばやめてほしい」「できればやめてほしい」は3.7%しかありません。

「お願いしたい」と答えた人の理由としては、「子どもが病気をした時や助けてほしい時に気軽に声をかけられるのは助かる」(31歳・女性・近居)、「毎回頼っているわけではないが、私が体調を崩したりしたとき、子どもを見てくれたりと助かります。親の存在がありがたいです」(37歳・女性・遠居)などの声が多く、ここからもママ・パパ世代の子育てに、親世代の協力が欠かせない現状が見えてきます。

 

子育てについての常識や感覚の違いは、少なくありません

かわいい幼児

〈親との子育てへの考え方の違い〉
次の設問では、「親との子育てへの考え方の違い」をたずねました。「よくある」「たまにある」と回答したのは、45%と半数近く。具体的な事例としては、「白湯と果汁を飲ませたがる」(30歳・女性・遠居)、「アレルギーや虫歯予防の知識がなく伝えても理解してもらえない」(27歳・女性・遠居)など、最近の子育て法を知らない親に対する不満がのぞきます。「兄弟がいないと絶対いけないと言われる」(34歳・女性・遠居)、「叱り方やほめ方」(26歳・女性・同居)など、価値観の違いも原因のようです。

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それでも「わからない」を除いた45.6%のママ・パパは、親とそれほどの違いはないと答えている点も注目されます。お互いの考え方を理解し合うことは、そう難しくないということなのかもしれません。

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それでは、親の意見を肯定的にとらえることができるのは、どんな場面なのでしょう。

〈妊娠中に親から受けたアドバイスや行為について〉
「妊娠中に親から受けたアドバイスや行為について」の問いで、「うれしかったこと」として多かったのは、「(赤ちゃんの)性別をきかれる」の42.4%と「里帰り出産をすすめられる」の34.0%。「よく食べろとすすめられる」のは、25.5%が「うれしかった」と答える一方、「いやだった」も14.8%いました。

そのほかにも、「便秘にならないようにと気を使ったおかずをよくわけてくれた。とても助かった」(30歳・女性・近居)、「よく食べて、胎教によい音楽などを聞いてリラックスしてねとアドバイスしてもらい、一緒にクラッシックのコンサートに連れて行ってくれてうれしかった」(34歳・女性・遠居)など気遣いに対する感謝の声がある一方、「母乳を勧めたり、他人のアドバイスを持ち込んできたり、いやだった」(31歳・女性・遠居)、「大きい病院の方がいいんじゃないか、変えた方がいいんじゃないかと言われて、もう安定期だったし、口出しされるのがいやだった」(25歳・女性・同居)という意見も。子育てについては、自分たちで決めていきたいというママ・パパの気持ちものぞきます。

〈出産後の親からのアドバイスや行為について〉
「出産後の親からのアドバイスや行為について」には、アドバイスを受けてうれしかったことに、「生後すぐは外出させない方がいい」(29.3%)、「日光浴をさせた方がいい」(21.3%)、「生れたばかりの時は母乳が多い方がよい」(18.0%)、「離乳食は、いろいろな食材を積極的に食べさせる」(16.6%)などがあげられます。

反対に、いやだったのは「抱き癖防止に泣いてもすぐに抱かない方がよい」(25.2%)、「寒くないように厚着をさせた方がよい」(18.3%)、「離乳食をあげるとき、自分の箸や食器をつかう」(16.8%)となっています。

ママ・パパが親世代の行為や意見に抵抗を感じるのは、最近の子育て法と違うアドバイスをした場合が多いようです。たとえば「抱き癖がつくとか、布おむつが経済的だとか、口を挟まれたことがつらかった」(29歳・女性・同居)、「離乳食を張り切って用意してくれるのはありがたいが、初めて与える食べ物はアレルギーがないことを確認してからにしたいと思った」(26歳・男性・近居)、「おしゃぶりを必要以上にすすめられた」(36歳・女性・遠居)といった意見も。親世代に悪気がなくても、子育て方法や感覚の違いを考慮しないと、ママ・パパを困らせてしまうのかもしれませんね。

〈妊娠中や子育てで、親との相違があった場合の伝達の有無〉
それでは意見の相違があった場合、ママ・パパは親に伝えるのでしょうか。「妊娠中や子育てで、親との相違があった場合の伝達の有無」の問いには、「自分の親、配偶者の親関係なく伝えられる」が27.3%、「自分の親なら伝えられる」は68.2%、「配偶者の親なら伝えられる」も0.5%あり、「どちらにも伝えられない」は3.9%です。子育てについての相違を感じたら、基本的には伝えるママやパパが多いようです。

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「伝えられる」と答えたママ・パパは、「会った時に直接伝える」(91.7%)というケースが一番多いのですが、「メールやSNSを通じて伝える」(30.5%)、「配偶者にお願いして、思いを伝えてもらう」(19.8%)こともあるようです。時と場合に応じて、コミュニケーションの方法を使い分けている姿がうかがえます。

次のページ 親世代の気遣い、ママ・パパの思いやりが“潤滑油”に

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