日差しは「上手に付き合う」が吉!? 紫外線を正しく知りましょう

2019.04.25

ミキハウス編集部

以前は「小麦色の肌」と言えば、ほどよく日焼けした健康的なイメージでした。でも最近は紫外線の浴びすぎから起こる健康被害を心配するママ・パパは少なくありません。

「紫外線の「適度」な取り入れ方とは」では、紫外線の基礎知識から赤ちゃんに与える影響について国立研究開発法人国立国際医療研究センター小児科診療科長の七野浩之先生にお話を伺いました。

こちらでは紫外線のプラス面にも着目し、赤ちゃんの健康を守るための「日差しとの付き合い方」について考えてみたいと思います。

 

骨の成長には紫外線が必要です

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日焼けやシミなどの原因となることから悪者扱いされがちな紫外線ですが、実は私たちのからだで大切な役割を果たしています。紫外線が当たった肌ではコレステロールが変化して体内にビタミンDをつくり出しているのです。

ビタミンDは血液中のカルシウム濃度を高め、腸からのカルシウムの吸収率を2~5倍にする大切な栄養素。ビタミンDが欠乏するとカルシウムが十分吸収されなくなり、血液中のカルシウム濃度が低下。そうなると、ひどい時にはけいれんなどを引き起こしてしまうため、からだは骨からカルシウムを溶かして供給するようになります。これが“くる病”の原因になるのです。

赤ちゃんがくる病になると、骨が曲がりやすくなって歩きはじめの時期に極端なO脚になったりすることがあります。同じように成人になってから、ビタミンD不足で骨が柔らかくもろくなってしまう病気を骨軟化症と言い、どちらも治療が大変難しい病気です」(七野先生)

乳幼児のビタミンD欠乏症は近年増加傾向にあります。その原因の一つは、母乳を与えるママが紫外線を避けすぎることにも関係があるのではないかと言われていることは知っておいていただきたいお話です。

「またビタミンDは最近では、がんや感染症などの予防にも効果があると言われるようにもなっています。紫外線に当たるだけで健康維持に役立つなら、日光浴は手軽な健康法とも言えますね」(七野先生)  

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