感染症は?アレルギーは? 赤ちゃんとペットの「いい距離感」とは

2020.10.14

ミキハウス編集部

赤ちゃんの心の成長ばかりでなく、体質にも好影響が期待できます

続いて、ペットのいる家庭で赤ちゃんが育つことのメリットについても先生に解説いただきましょう。

「ペットとの暮らしは、いろいろな面で赤ちゃんにいい影響を及ぼします。まず、ペットの世話をすることで、子どもたちには自尊心が育ち、協調性、共感性が豊かになると言われています。だいたい幼稚園児ぐらいになると、餌やりや散歩、ブラッシングなどのお手伝いができるようになりますよね。それまで大人に世話をされるだけだった子どもたちは、自分がお世話をする対象を持つことで『自信』を持てるようになるんです。また一緒に遊ぶと、思いやりややさしさが育ちます。これは大きくなってから、人間関係を作っていく時に役に立つものですよね」(水越先生)

動物とともに暮らす効用は、精神的な面ばかりではありません。犬と暮らしている子どもたちは、アレルギーを起こしにくい体質になるという研究が数多く発表されています。

「例えば、旧国立成育医療センターなどが広島市内の約1万人の小学2年生の保護者を対象にしたアンケート調査(日本アレルギー学会、2006年発表)によると、生後1歳までに犬と生活していた子どもには、アトピー性皮膚炎の発症リスクの減少がみられたといいます。またアメリカでも、小さい頃から犬と暮らしている子どもは、感染症や呼吸器疾患にかかるリスクが減るというデータが報告されています」(水越先生)

先生によると、「清潔すぎる環境で育った子どもは、アレルギーを起こしやすいと言われています。犬や猫のいる家の中は、お掃除が行き届いていても、ほどよくホコリなどが舞っているんじゃないですか」とのこと。ペットが原因でアレルギーや感染症を発症するのではないかと心配するママ、パパにとって、これはちょっと意外な効用と言えそうです。

次のページ ペットと心を通わせる幸せな子どもたち

この記事をシェアする

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

あなたへのおすすめ

おすすめの記事を見る

記事を探す

カテゴリから探す

キーワードから探す

妊娠期/月齢・年齢から探す