生まれてからずっと伸びっぱなしの赤ちゃんの髪、何とかしてあげたいけれど美容院でおとなしくできるかなと心配だったり、カットしてもらえる美容院が分からなくて困っていませんか? ちょっと整えるなら、おうちで簡単にカットできる方法があるようです。
美容師の阿部雪絵さんに「赤ちゃんのヘアカット」のコツを伺いました。
青森県出身。美容師歴10年。東京・池袋の「Cirrus by Cloud zero(シーラス バイ クラウド ゼロ)」店長。得意なスタイルはショートカット。「この仕事は新しい技術が次々と編み出され、人気のヘアスタイルもどんどん変わっていきます。どんな時にもお客様に満足していただけるように常に技術とセンスを磨いていくことを心がけています」
赤ちゃんのヘアカットに必要なもの
ふさふさの真っ黒な髪で生まれてくる赤ちゃんがいるかと思うと、細くて柔らかい髪がちょっぴり生えているだけだったりと、赤ちゃんの髪には個人差があります。生まれた時の髪とその後の量や質は関係がないようですから心配はいりません。
赤ちゃんの髪は生後3か月ぐらいから1歳ぐらいまでに、徐々に生え変わり、早ければ2~3歳で子どもの髪になっていきます。
まだ小さな赤ちゃんでも、髪が伸びて寝癖がつきやすかったり、耳回りやうなじが暑そうだと、すっきり整えてあげたいなと思うことがあるでしょう。美容院など慣れない場所では泣いてしまうなら、ママ・パパがおうちで手早くカットしてあげられるといいですね。
阿部さんにまず「赤ちゃんのヘアカット」に必要な道具を教えていただきましょう。
1.スキバサミ
長い髪を同じ長さに揃えておかっぱ頭にしたいなら、どこの家庭にもある先の丸い紙切りハサミでもOKですが、「赤ちゃんの髪をショートカットのように整えたい時には、スキバサミがむいています」と阿部さん。「スキバサミならカットしたラインが目立ちにくいので、慣れない人でも毛先に向かって自然に毛量を少なくすることができます」(阿部さん)
スキバサミはドラッグストア、ホームセンター、生活雑貨店、100円ショップなどでも販売されています。使い方はのちほど詳しく紹介しますが、赤ちゃんのヘアカットの“マストアイテム”と言えそうです。
2.ケープ(orゴミ袋で代用も)
切った髪がからだや服につかないように被せるケープは必ず用意しましょう。繰り返し使うならケープを買ってもいいけれど、家庭用のゴミ袋(30~45リットルタイプ)でも代用できます。
「家庭用のゴミ袋を逆さにして、頭を通す切れ目を入れるとケープの代わりに使えます。カットの後、丸めて捨てるだけなので手間いらずですよ」(阿部さん)
ゴミ袋の穴が大きすぎたら、赤ちゃんが苦しくならないように気をつけながらガムテープで止めるといいでしょう。
3.フェイスタオル
ゴミ袋をケープに使うなら、首回りの隙間から髪の毛が落ちないようにタオルを巻いてあげましょう。
4.大きめのレジャーシート(ブルーシートなど)
髪が床に落ちるとカットの後の掃除が大変です。そこで用意するのがポリエステルやビニール素材などの、大きめのレジャーシート。
「美容院でスタッフが床掃除をしているのを見かけると思いますが、切った髪はかなり広範囲に落ちます。新聞紙でもいいけれど1枚では足りません。何枚も重ねて広げると間に髪が落ちるし、踏んで破いてしまうこともあります。その点レジャーシートは丈夫だし、切った髪はハンディモップ簡単に拭けるので、あと始末が簡単です」(阿部さん)
5.掃除機、ハンディモップ、コロコロ
カットの後、レジャーシートをたたんでから床をさっと掃除できるように、掃除機やハンディモップ、粘着テープのコロコロなど掃除道具もスタンバイしておきましょう。
美容師さんと言えば、櫛(くし)も上手に使うイメージがありますが、「ママ・パパが赤ちゃんの髪をカットする時にはいりません」と阿部さん。両手がふさがってしまうとハサミをうまく使えないし、つまんで切ることで長さに自然な差が出てまとまりやすくなるそうです。