◆悩み9位:悪露が多い
25.9%のママが産後に悩んだのは、出産後に子宮から排出される分泌物(悪露)のこと。
「思っていたより悪露が長く、多かった。そのため肌が荒れて痛痒かった」(32歳)
「産後1か月たっても悪露が子宮にたまっていて産婦人科に通っている」(30歳)
悪露は約1か月間続くと言われています。個人差もあるので、徐々に色が薄くなって、量も少なくなっているようなら心配はいりませんが、痛みがあったり、出血量が増えているなら、早めの受診をおすすめします。
◆悩み10位:痔
10位とはいえ、約4人に1人の割合。産後ママにとって痔は切実な悩みといえそうです。
「完全母乳のため意識して水分を摂ったが、何度も痔になった。出産より痛いと感じたこともあった」(31歳)
「産後に初めて痔になり、とても痛くてしんどかった」(25歳)
妊娠中の便秘や分娩時のいきみなどが原因で痔ができてしまうこともあります。予防のために水分や食物繊維を意識して摂取しましょう。また痔は早期治療が大切ですから、痛みや違和感があるなら、すぐにかかりつけ医に相談しましょう。
◆悩み11位:体質の変化
産後に生理が悪化したり、急激に肌が衰えるなど、体質の変化を悩みのひとつとして挙げた方は22.4%。
「出産後、アトピーが悪化した」(27歳)
「生理が重くなって、家事も育児もままならなくなることがある」(29歳)
「月経前症候群がひどくなった」(36歳)
免疫力が下がり、ホルモンバランスも大きく変化する妊娠中は、アレルギーを発症しやすくなり、産後も続いてしまうこともあります。生理の変化は不安定なホルモンバランスの影響と考えることができますから、しばらくは続くことが多いようです。
◆お悩み12位:体調が戻らない
血圧上昇や倦怠感など、産後もしばらく体調が戻らない方も。
「産後2か月ぐらいから倦怠感がひどくなった」(31歳)
「産後4か月間ぐらい倦怠感があり、何をするにも大変だった」(33歳)
赤ちゃんの授乳や世話で睡眠不足になりがちな産後は、血圧が上がりやすく、倦怠感が取れないこともあります。特に妊娠高血圧症候群と診断されていたママはかかりつけ医に相談しましょう。
◆お悩み13位:尿もれ
最後のお悩みは「尿もれ」。5人に1人の割合で悩みのひとつとして挙げています。
「このままでは仕事復帰に支障が出るのではと不安になった」(31歳)
「尿もれがひどく、日常生活に支障をきたした」(38歳)
出産時に膀胱などが圧迫されて知覚神経麻痺が起き、尿意を感じにくくなるなどの排尿障害が起きることがあります。出産後2~3か月経つと治るケースが多いのですが、骨盤底筋を鍛える(肛門と膣を締める)体操も症状の改善に役立つようです。
以上、出産を経験した2,303人のママの回答をもとに、産後の悩みをまとめました。出産という人生最大級の“大仕事”の後の、思わぬ落とし穴。多くのママは「出産前にもっと知っておきたかった」と口を揃えます。知っていれば、心の準備ができていれば精神的な負担も軽減されるだけでなく、リスクを回避できる可能性も高まります。先輩ママの回答、メッセージを是非、参考になさってください。
さて、「産前に知りたかった産後のリアル」アンケート結果の報告は、「産前と産後のギャップ」にフォーカスした次回の記事に続きます。お楽しみに!
〈調査概要〉
回答を寄せてくださったのは3,094名の「ミキハウスベビークラブ」会員のみなさま。うち、すでに出産を経験した方が74.1%、初めての子どもさんを妊娠中という方は25.9%で、年齢構成は、20歳代31.7%、30歳代62.9%、40歳代の方は5.3%となっています。
〈回答者プロフィール〉
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※平成27年度乳幼児栄養調査結果の概要(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000134207.pdf
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※平成27年度乳幼児栄養調査結果の概要(厚生労働省)