産院から退院し、赤ちゃんとの生活が本格的に始まります。慣れない子育てに思ってもみなかった疑問や戸惑いも出てくるはずです。今回は、そんなときに受けたい「新生児訪問」についてです。
生後28日までの赤ちゃんが対象の「新生児訪問」
「新生児訪問指導事業(以下、新生児訪問)」とは、保健師、助産師、看護師が家庭を訪問してくれる制度。生後28日以内(里帰り出産の場合は60日以内)の赤ちゃんがいる家庭を対象に無料で行われます。
出生通知票に基づいて、新生児訪問の連絡がきます。出生通知票は、母子健康手帳が交付される際に配布されますので、忘れずに郵送しましょう。
新生児訪問は母子が健康であるかどうかを確認し、必要なケア、支援を行うことを第一の目的としています。そのため、赤ちゃんの体重測定を行い、栄養状況、発育状況を確認。赤ちゃんとの生活で不安なことがないかどうかを聞き、ちょっとした子育てのコツや生活環境の改善などについてアドバイスもしてくれます。
訪問してくれるのは、保健師や助産師など専門的な知識を持ったスタッフ。授乳の方法や乳房の状態など、母乳に関することを教えてくれたり、母子に病気の兆しがあるときはそれを指摘し、適切な処置をするようアドバイスもしてくれます。
その他、はじめての子育てで感じている疑問や不安についても、直接話ができるのでお悩みを解決するいい機会になります。事前に、聞きたいことや不安に思っていることを頭の中で整理したり、メモを書いておいたりすることをおすすめします。
里帰り先での訪問も受けられる場合があるので、事前に問い合わせをしておくとよいでしょう。また新生児訪問は強制ではありませんので、断ることも可能ですが、赤ちゃんの発育状態を知る大切な機会なので、受けることをおすすめします。
なお、産後直後は、わけもなく涙が出たり、気持ちが落ち込んでしまう「マタニティブルーズ」に陥る方もいらっしゃいます。産後1週間くらいで自然と治まるものですが、それをすぎても症状が続くようであれば、訪問した専門スタッフに相談したり、出産した産院などで診察してもらいましょう。