おもちゃをつかんで振ったり、口に入れたりするようになるのが4か月のごろ。5か月をすぎて寝返りができるようになると赤ちゃんの移動範囲はグンと広がります。
寝返りができるようになると、気をつけたいのはやはり窒息や転落のリスク。たとえば、眠っていたのに気づいたら寝返りをしていてうつぶせになっていて、(元に戻れないまま)顔が埋もれてもがいていたり…。また郵便物を取りに行っているほんの30秒くらいの間に、寝かせていたソファから落ちているなんてこともよくあること。
20代のパパはこう振り返ります。
「子どもと留守番をしていたとき、リビングに寝かせていたのに気がついたらいなくなっていて焦りました。見つけたのは玄関。幸いケガはありませんでしたが、ここまで何回寝返りしたのだろうと驚きました。以来、部屋のドアはいつも閉めるようになりました」
【7~8か月ごろ】おすわり・ハイハイのスタート さらに動ける範囲が格段に拡がります
おすわりができるようになると、赤ちゃんの視野が広がり、両手を自由に動かせるようにもなるので見たものに手を伸ばして取るという一連の動作をスムーズに行うように。手が届く場所も増えてくるので、この時期はお口に入るものや、なめてはいけないものは赤ちゃんの手が届くところに置かないように気をつけましょう。
おすわりから腹ばいの姿勢になり、おなかをつけたまま、ずりばいで前や後に移動するようになります。だいたい8か月ぐらいで四つんばいになって手と足を交互に動かすハイハイができるようになる子が多いとされています。そうなると、どこにでもはっていくので、お部屋の隅など目の届きにくい場所もお掃除しておきましょう。

▲「ちょっと目を離したすきにゴミ箱をひっくり返して捨ててあったビニール袋で遊んでいました。それ以来、ゴミ箱は棚の上に置くようにしています」(20代ママ)
またハイハイを始めた赤ちゃんはママ、パパの後追いをしたり、おもちゃを見つけて取りに行ったりと自由に動き回ります。好奇心がますます旺盛になり、何でも触りたがるようになり、さらに手先も器用になるので、小さなつまみを握って扉を開けようとするなどの行動も見られます。活発に動き回る赤ちゃんにママ、パパは振り回される毎日です。
30代のパパは、「ハイハイで階段を上がれるとは思わなかった」と振り返ります。
「階段の途中にいる姿を見つけたときはびっくりしました(苦笑)。すぐに階段の上り口に突っ張り棒式のベビーゲートを設置しました」
また、ハイハイしている赤ちゃんの目線の高さにも注意が必要です。その代表格が「コンセント」。コンセント部分をそのまま触っても感電することはないですが、たとえばヘアピン、針金、クリップ、鍵、硬貨などをコンセントに入れたり、コンセントとプラグの間に差し込んだりすると危険です。感電事故の防止のため、金属製の物は子どもの手の届かない場所に保管したり、(容易に取り外せないタイプの)コンセントカバーを取りつけるなどしておいた方が安心です。
家中を移動できるようになった赤ちゃんには、転落、誤飲、ドアで指を挟むなどの事故も起こりがちです。床の上には何も置かない、引き出しや扉は赤ちゃんが開けられないようにストッパーやロックを使うといった対策は欠かせません。
また角のあるテレビ台やテーブルには頭をぶつけてもケガをしないようにコーナーガードを貼るのもおすすめです。階段など段差のあるところやキッチンなど入ってしまうとあぶない場所にはベビーゲートをつけましょう。
ベビーチェアやハイチェアを使っている場合は、ベルトや座面こまめに調整していつもぴったりのサイズでお座りさせてあげてください。いつか大きくなるからと余裕を持たせすぎるとすり抜けて転落する恐れもあります。
また、べビーベッドもそろそろ見直しが必要な時期です。生まれたばかりの頃は約50㎝だった赤ちゃんの身長は、生後10か月で65~75㎝。7か月ごろから柵につかまったり、足をかけたりする赤ちゃんもいます。転倒防止のために、赤ちゃんの成長に合わせてベッドの床面の高さを下げるようにしましょう。