いくつになっても健康な赤ちゃんを産むために… 
「アンチエイジング」の大切さ 
細川モモさんインタビュー(後編)

ミキハウス編集部

糖化防止に役立てたい「GIスコア」

- 糖化も食事で防ぐことができるのでしょうか?

糖化は、酸化や炎症と違って、ある程度セルフコントロールできるもので、血糖値に着目した食事が有効です。糖化の原因となるのは、血液中の糖分ですが、糖化によって引き起こされる老化は、体の様々な部分に影響を与えます。糖化の影響をいちばん受けるのはコラーゲンで、肌のくすみやしわの原因にもなります。また、最新の研究により、先ほども申し上げた糖化最終産物のAGEsが卵巣機能障害の原因として重要な役割を果たしていることがわかってきました。

また、米国の研究によると、肥満の人はレプチンというホルモンを多く分泌していて、レプチンが多いと、AMHが低下する可能性があることが明らかになってきました(※3)。言い換えれば、これは卵巣年齢を上げてしまうことになりかねないということなのです。
※3 Hum Reprod 2013; 28: 1661(米国)

糖化を防ぐためには、「血糖値コントロール」をするということが大事。血糖値というのは、食品によって、急激に上がるものとそうでないものが決まっています。加工生成された食品はだいたい速やかに上がってしまいます。日本の食卓でいうと、白米やうどんなど。どんな食品がより早く血糖値を上げるかということを指数化したものが、グリセミックインデックス(GI値)といわれるものなんですね。数値が高いほど、食後の血糖値が跳ね上がりやすいものを指していますので、これからの食生活の参考にしてください。

そして、ここで勘違いしてほしくないのは、炭水化物を食べるなといっているのではないということ。炭水化物とは、糖質と食物繊維が合わさったものなので、安易に炭水化物を抜くことは食物繊維不足による便秘を招くだけでなく、糖質をエサとする腸内細菌にも悪影響です。腸内環境を健全に保つためには適度な炭水化物は必要ですから、スイーツなどからシュガーをとることを控えましょう。炭水化物なら血糖値の上昇が穏やかなもの、つまり白米より雑穀米、白いパンより胚芽入りのパンを選ぶなど、GIスコアの低いものを体に取り入れる工夫が必要だということです。

次のページ 炎症対策のポイントはいい油と悪い油

この記事をシェアする

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

おすすめの記事を見る

記事を探す

カテゴリから探す

キーワードから探す

妊娠期/月齢・年齢から探す