妊娠後期はママの体重が増加し、貧血にもなりやすい時期。体が大きくなると普段できていたことができなくなったりと、生活に不安を感じることも少なくありません。そこで今回も、ミキハウスの会員限定コンテンツより慶應義塾大学名誉教授の吉村泰典医師のインタビューを一部抜粋。妊娠後期に抱きがちな疑問について、先生の解説を紹介します。
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赤ちゃんの低体重ってどうして起こるんですか?
Q.理想の体重増加量を教えてください。
もともとのお母さんの体重にも左右されますが、痩せ型の方ですと妊娠前から分娩まで+10~12kgほどでしょう。そうでない方であれば、+6~7kgと考えていいと思います。
Q.低体重の赤ちゃんが増えているのはなぜですか?
ひとつにはお母さんの体重の問題があります。最近では痩せ型の妊婦さんが非常に増えてきていますが、お母さんの体重が増えないと、赤ちゃんは低体重になる傾向があります。例えば妊娠経過中に体重が5kgしか増えないと、赤ちゃんが非常に小さくなってしまうんです。
ちなみに、20~30年前に比べると赤ちゃんは平均で200gほど小さくなっています。低体重で生まれると、未熟児が多くなることになり、産まれてから病気に感染しやすかったり、発育に障害をきたすことも考えられます。
Q.赤ちゃんが低体重にならないため、気をつけるべきことは何ですか?
やはり妊婦さん自身が食事、カロリーをしっかりとることでしょう。最近はもともと食事の摂取カロリーが少ない女性が多く、その食生活のまま妊娠するケースが少なくありません。普段からバランスの良い食事を心がけながら、しっかりとカロリーをとってくださいね。