妊婦さんや赤ちゃんのための防災 いざという時の備えは万全ですか?

ミキハウス編集部

いつものママバッグがいざという時の“防災袋”にもなる

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防災の基本といえば防災袋。ただ防災袋を常備しているけど、気が付いたら袋の中の缶詰やペットボトルの賞味期限がすぎていたり、電池が切れていたりしていることはありませんか? いつ襲ってくるかわからない自然災害に備えて中身を頻繁に入れ替えるというのはなかなかできることではありませんし、妊婦さんや小さな赤ちゃんがいるご家庭ではなおのこと。そこで『東京くらし防災』では、“なくなる前にちょっと多めに買う。それだけで備えになる”という考え方を提唱しています。

「これは日常備蓄と呼ばれるもので、食品や飲料、ラップやポリ袋などの生活用品、トイレットペーパーや石鹸などの衛生用品など、自分の生活に必要なものを多めに買い置きして、古い順に使っていくというやり方です。これなら無駄が出ないし、お気に入りを切らすことがありませんから」(田中さん)

赤ちゃんやママ・パパが食物アレルギーなどの場合でも、自分で買いためたものなら心配はいりません。この冬の雪害では、交通機関の乱れにより流通がストップしてしまった商品もありました。そんな時のためにも、少し多めに備えておくと安心です。

もちろん災害時の緊急持ち出し品(※参照)を用意しておくのも大切な事ですが、赤ちゃんのためにはわざわざ非常持ち出し袋を用意しなくても、お出かけ用のママバッグをそのまま赤ちゃんの非常袋として使えます。使った分をすぐに補充して、持ち出しやすい場所に置いておくというだけの防災です。これだけでも1~2日はすごせるので、いつものママバッグに、非常用のベビーフードやミルク、紙おむつなどを多めに備えておくのも忘れないでくださいね。

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また妊婦さんは、外出時、すぐ家に帰れなくなった場合を想定しておくことが大切だそうです。

「『東京くらし防災』にも書かれていますが、マタニティマークや母子健康手帳、処方されている場合はおなかの張り止めの薬なども携帯してください」(田中さん)

妊婦さんや赤ちゃんの母子健康手帳は、かかりつけ医でなくても医療機関でそれまでの経過などを正確に把握することができますから、全部持ち歩くのが大変な場合は、記入のあるページだけコピーするか、母子健康手帳用のアプリなどを使ってスマートフォンにデータを保存しておく方法もあります。

スマートフォンや携帯電話は、SNSアプリで家族と連絡を取り合ったりするだけではなく、アプリを入れておくとラジオ放送を聞くこともできるし、災害情報や安否情報、避難施設の情報をネットで入手したり、懐中電灯のように周囲を照らすこともできるなど、災害の時には役に立つツールです。ただし、充電器がなければ使い続けることはできないので、手回しの発電機やモバイルバッテリーなども一緒に保管しておきたいものです。

 

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