ユージの子育てパパ座談会(後編)
「僕らががんばれば、未来の子育て環境はよくなるはず」

「イクメン」って言葉、どうなの?

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ユージさん ここまであえて使ってきませんでしたけど、「イクメン」って言葉どう思われますか? 妻に言われて気がついたんですけど、「イクメン」という言葉があるのに「イクママ」って言わないのは違和感ないですか? 

中込さん たしかにおっしゃる通りですね。2016年イクメンオブザイヤーのユージさんが言うのもなんですけど(苦笑)。

ユージさん 実は受賞後のコメントでも「イクメンってどうなんですかね」的なコメントをヒヤヒヤしながら言ってはみたんですよ(笑)。だって、女性の方がずっとがんばっているのに、男性がちょっとやったら「イクメン」ってもてはやされるのは違うんじゃないかと。やっぱりそれって、女性が子育てをするのは当たり前という思い込みがいまだにあるからじゃないかなと思うんですよね。

中込さん それはありますね。やはり言葉の問題は大きい。何気なくつかっている言葉でも、無意識のうちに社会の固定観念があらわれるんですよね。僕の妻は、「共働きという言葉はおかしい」と言うんですよ。たしかに家事・育児だって労働。仮に外で仕事してなくても共働きだし、2人とも外に出てお金を稼ぐのは「共稼ぎ」だろうと。イクメンにしろ共働きにしろ、古い概念を変えていくために、気をつけたい言葉ってありますよ。

加藤さん それはそうですね。もちろん「イクメン」という言葉が果たした意味もすごく大きいですよね。先程、ミキハウスの子育てセミナーに参加するパパが増えたというお話をしましたけど、それってやっぱり“イクメンブーム”の後に如実に増えていますから。

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中込さん たしかにイクメンという言葉がうまれたことで、子育てを意識するようになった男性は増えましたよね。そう思うと今、何かが変わる過渡期なのかもしれません。イクメンという言葉の向こう側に、もっともっといい世界が待っていると思います。

ユージさん 絶対そうですよ。だって女は育児家事、男は仕事…なんて感覚はもう古いはずで、どんどん変わっていかなきゃいけない。逆にパパにとっても、「子どもの世話は女性の役目」という考えはマイナスだったりしますしね。例えばショッピングモールなんかで、オムツ替えようと男子トイレに連れて行くと、子どもを寝かせるベッドがないところも少なくない。そういうところでも女性のトイレにはあるのに。仕方なく子どもを持ちあげたままオムツを替えたりするんですけど、あれ結構腕が疲れるんです(苦笑)。そこは「平等」にしてほしい・

今井さん 確かに男性用のトイレにも子どもの世話をするスペースがもっとあるとうれしいですよね。それと、ママも同じ思いをしているんだろうけど、東京ってベビーカーでの移動が大変で、それも子連れの外出がおっくうになる理由ですよね。駅のエレベーターは、どこにあるか分かりにくし、意外な場所に段差があったりして、前もって調べておかないと目的地まで時間がかかってしょうがない。

ユージさん そう! しかも、待ちに待ってやっとエレベーターが来たと思ったら、元気そうな人がいっぱいで乗れないなんてよくあること(苦笑)。

押川さん 僕の経験だと、そんな時はママの方が譲ってもらいやすい気がします。パパだったら、抱えていけるでしょ、みたいな。優先席とかでもそうですけど。

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ユージさん それそれ! ママが子どもを抱っこしていたら席を譲ってくれるのに、パパだと「大丈夫でしょ」みたいにスルーされる。いやー、お父さんもきついんですよ(苦笑)。赤ちゃん用の荷物とかいっぱいあってね。ママ、パパに関係なく、子ども連れにはちょっぴり優しくしてもらいたいです(笑)。

 

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