赤ちゃんは、ママの狭くてまがりくねった産道を複雑に回転しながら通り抜けて、この世に誕生すると言われています。この時、ママのからだは、骨盤が開いて、陣痛とともに少しずつ赤ちゃんを押し出すのです。
「出産直後は、大きくなった子宮をつっていたじん帯はゆるんでいるし、腹筋も皮膚も伸びています。骨盤だって出産のために開いてしまう」と吉村先生。それらを元に戻すためのポイントは“筋力”とのこと。腹筋をつけると骨盤の戻りもよくなるそうです。
「産褥体操や骨盤体操に少しずつ取り組むのもいいと思いますよ。体が回復してきたら、肛門や腟を締める運動もするといいでしょう」(吉村先生)
出産後は赤ちゃんの世話が最優先になるママ。自分のからだのことは後回しになりがちです。吉村先生は、こうアドバイスされます。
「産後のママたちは赤ちゃんの世話に追われて、運動不足気味のことが多いですが、適度な運動というのは、体を回復させるために大切なこと。1日3回、1回10〜15分でいいから、生活の中に体操を取り入れて、筋肉を戻していくと、子宮や膀胱の位置が下がってしまうような病気も予防できますし、体型の戻りにも寄与するのではないでしょうか」(吉村先生)