最後の月経が始まった日を0週0日として、13週6日までの3か月半を「妊娠初期」と言います。子宮に胚(受精卵)が着床するのは、最後の月経が始まって約3週後ですから、妊娠が成立した時点ですでに妊娠3週と数えます。
そんな「妊娠初期」について、慶應義塾大学名誉教授で産婦人科医の吉村泰典先生に監修をいただきまとめました。
妊娠初期は赤ちゃんのからだの基礎が作られる大切な期間です
からだの原型が作られ、受精卵から胎児へと成長していく赤ちゃんの様子を、週ごとに見ていきましょう。
【妊娠3週】
受精卵が着床し、妊娠が成立します。
【妊娠4週】
子宮内には胎のうができ、その中で赤ちゃんの原型となる胚芽が育ち始めます。胎芽は1mm前後ですが、超音波では確認できません。妊娠検査薬に反応するようになります。
【妊娠5週】
超音波(エコー)検査で胎のうが確認できるようになります。なお妊娠5週~11週までは、赤ちゃんの脳や脊髄(せきずい)、心臓、胃、目や耳などの器官が作られる「器官形成期」です。
【妊娠6週】
胎芽は約6mmになります。この時期になると、超音波検査で心拍を確認できます。
【妊娠7週】
赤ちゃんの頭からおしりまでの長さ(CRL=Crown-Rump Length)は約12mm。体重は約4g。胎盤や臍帯(さいたい=へその緒)のもとになる組織が発達し、羊水(ようすい)も少しずつ増えていきます。
【妊娠8週】
赤ちゃんの脳や心臓、肺などの基本的な形があらわれます。
【妊娠9週】
赤ちゃんの脳や心臓、肺などの基本的な形があらわれます。
【妊娠10週】
この頃から胎児と呼ばれるようになります。超音波の画面で、羊水の中でからだを動かしている赤ちゃんを見ることができます。
【妊娠11週】
CRLは約43mm、体重20gぐらいです。まぶた、耳たぶ、くちびるなども形成され、人間らしい顔つきになります。男女を区別する外性器はこの週の終わりごろにはできます。
【妊娠12週】
脳は左脳と右脳に分かれ、心臓も4つに分かれます。
【妊娠13週】
CRLは約80mm、体重は約35gになります。小腸が急速に発達する時期です。