妊娠が成立すると、プレママのからだでは赤ちゃんを育てるための環境づくりが始まります。そのためホルモンの働きやホルモンバランスが大きく変わって、胸やおなかが張ったり、腰痛や頭痛を感じることがあります。こうした妊娠初期の症状はほとんどの場合、そのままつわりになっていくようです。
つわりのピークは8~9週と言われていて、15週をすぎると落ち着いてくるものですが、ほとんど自覚のない人もいれば、入院が必要なほど症状が重くなる人もいて、個人差が大きいのも特徴です。つわりの代表的な症状と乗り切り方をまとめました。
◆吐き気がする
胃や胸がむかつき、吐き気を感じます。食欲がなく、食べても吐いてしまうようなら、とりあえず水分補給を心がけて。反対に何か食べていないと吐き気がする“食べつわり”を訴えるプレママもいます。その場合は少量を何回にも分けて食べるようにして、食べすぎを防ぎましょう。
◆匂いに敏感になる
炊きたてのご飯の匂いや以前は好きだったアロマの香りが嫌でたまらなくなることもあります。匂い
が気になる料理は冷やすと食べやすくなりますから、試してみてください。環境の中の気になる臭
いは、身近に置かないなどできるだけ避ける工夫をしましょう。
◆食べ物の好みが変わる
特定の食べ物を受け付けなくなったり、嫌いだった食べ物がむしょうに食べたくなったりするのもつわりの特徴的な症状です。この時期は栄養バランスを気にするより、食べたいものを食べましょう。ただし、赤ちゃんのからだの基礎を作る葉酸やビタミンが不足しないように、サプリなどを上手に利用してください。
◆眠い、イライラする
きちんと睡眠をとっているのにいつも眠かったり、イライラしがちなのもつわりの症状のひとつです。妊娠に伴うからだの変化ととらえて、眠れる時には眠り、散歩や友人とのおしゃべりで気分転換をするなどの対策も有効です。
この他、頭痛やだるさなどに悩むプレママもいます。こんな不調が日常生活にも影響を与えては、プレママのつらさは一層つのることでしょう。でも無理は禁物です。つわりの間は、家の事はパートナーに頑張ってもらい、(外で働いている方は)職場でも早めに妊娠を報告して、時差出勤やリモートワークなど無理のない働き方ができる環境を整えましょう。
一日に何度も吐く、体力が落ちてふらつくなど「つわりがひどい」と感じるなら、迷わず産科で診察を受けましょう。