コロナ禍で以前のような人付き合いや旅行が難しくなった反面、充実してきたように見える家族の時間。ママ・パパの子育てに関する価値観や考え方にどう影響しているのでしょうか。
【設問6】コロナ禍で子育てに関する価値観や考え方に変化はありましたか?
「コロナ禍で子育てに関する価値観や考え方に変化はありましたか」と聞いたところ、「かなりあった」(20.6%)、「どちらかというとあった」(17.0%)を合計すると37.6%のママ・パパが「あった」と答えています。「なかった」は27.4%、「どちらともいえない」が35.0%です。
そこでどんな変化があったか聞いてみました。まずは「価値観や考え方が変化してよくなったこと」への回答から紹介します。
「夫婦2人で世話をすると、赤ちゃんの機嫌がいいことが多いようです」(34歳、ママ)
「思っていた以上にわが子は愛おしいと感じました」(38歳、パパ)
「子どもを持つ幸せを実感。コロナ禍で祖父母にも活力を与えてくれる気がします」(43歳、ママ)
「家にいることが多い分、じっくり向きあっていると思います」(45歳、ママ)
一方、「価値観や考え方が変化して悪くなったこと」という意見にはこんなものがありました。
「自分の時間が減ったし、神経質になりました」(27歳、ママ)
「友達と会うことがなかなかできないので、情報収集ができず、子育てについて考えすぎてしまうことが増えました」(28歳、ママ)
「友達と遊んだり、児童館に出かけることが減り、ママと子どもだけで遊ぶことが増えました。家にいると家事や下の子の世話に追われ、イライラをつい上の子にぶつけてしまうことが多かったです」(31歳、ママ)
「コロナ禍による価値観や考え方の変化」によって、今までの生活では気づけなかった幸せを見つけた家族が多い一方、周りとの関りが減ったことで子育てに関する悩みが増えたママも存在すると読み取れる結果とも言えます。
もし今、育児に悩んでいるママ・パパがいたら、育児相談などを利用してみてはどうでしょう。公益社団法人セーブ・ザ・チルドレンが運営するサイト「あなたのミカタ」からお住まいの自治体の相談窓口を探すこともできます。LINEなどSNSでの相談もOK。気軽にコンタクトできそうですよ。
【設問7】コロナ禍の中、子育てに関する価値観や考え方をめぐり家族と話し合うことはありましたか?
次の質問は、子育てに関する価値観や考え方をめぐり家族と話し合いを持ったかについてです。
「何度も話し合った」(54.5%)は半数を超え、「1回ぐらい話し合った」(22.2%)と合わせると話し合った家族は76.7%にものぼります。どんなことについて話し合ったのか、自由記述式で答えてもらいました。
「ウイルスと共存していくことを前提に、幼少期に外でからだを動かして免疫力を高め、心身の成長をうながすことの大切さについて話し合いました」(40歳、ママ)
「子ども向けの講座は、感染リスクも考えて対策がしっかりしているところを選ぶようにしました」(40歳、ママ)
「育て方や育休取得について話し合いました。男性育休がまだ全然受け入れられていないことを身にしみて感じました」(27歳、ママ)
この他にも将来通わせる保育園・幼稚園・小学校の事、習い事、保険、生活リズムの作り方など、コロナ禍でなくてもママ・パパが気になるわが子の育て方についても、多くの家庭で話し合いが行われているようです。今はずっと先のことと思えても、子どもの成長は早いもの。一緒に長い時間をすごせる今をいい機会と捉えて、きちんと話し合っておけるといいですね。