靴のサイズ選びはとても大切なことです。歩行を科学的な見地から研究している関西大学人間健康学部の河端隆志先生は、本マガジンの取材で、ここ数年「浮足」の子どもが増えてきていると指摘しています。
「浮足」というのは、立っている時に地面をつかんでいるべき足の中指、薬指、小指が持ち上がっている足のこと。その理由のひとつとして、靴のサイズや形状があっていないといいます。
「最近は、3~5歳ぐらいの子どもたちの1割ぐらいに『浮足』が見られるように感じています。原因はソールの堅い靴を履いて歩くことで足裏の感覚が鈍くなり、運動量が少なくなってしまうことや、靴のサイズが小さいか、足の形に合わなくて外側の指が持ち上がってしまうことが考えられます」
浮足防止のためにできることは、ソールのやわらかい足に合ったサイズの靴を選んであげること。赤ちゃんの足は成長が早いため「そのうち大きくなるから」と大きめのものを履かせたり、「この前買ったばかりだからまだ履けるはず」と小さくなっているのに気がつかずに履かせ続けることも往々にあるかと思います。しかしながら、実は赤ちゃんの足にいいことではありません。
そう、サイズ選びはとっても大事なんです。
サイズ感・フィット感を大切にしたい赤ちゃんの靴は、3か月に1度はサイズのチェックをしましょう。
計測は自宅でやるより、専門のスタッフがいるお店でやることをオススメします。同じサイズ表示のシューズでも、デザインや素材によって、内寸設計や履き心地に微妙な差があるので、実店舗での確認が望ましいです。
計測は必ず立った状態で、かかとをしっかりと固定して行いましょう。座った状態では足に体重がかからないため、正しく測ることができません。試着の際は両足とも履いた状態でのチェックを心がけていただき、可能ならば実際に歩いた状態もチェックできるとなおいいです。
指の動きを妨げないよう、つま先に適度な余裕があるのがちょうどよい状態です。着用の際は、かかとをぴったり合わせてから、甲ベルトなどで足首をしっかり固定し、シューズの中で足が前後に動いてしまわないようご注意ください。