出産後のママのからだは大きなダメージを受けています。特に出産後からおよそ6〜8週間を産褥期(さんじょくき)と呼びますが、これは、ママのからだが妊娠前の元の状態に戻るまでの期間。そんな時こそ産後ケアを活用すれば、ママの肉体的・精神的な負担も少しは軽減できそうです。
「産後ケアで最も重視するポイント」についての質問でも、「肉体的回復」「精神的サポート」をあげるママが圧倒的でした。
子宮収縮の痛みが強かったり、悪露(おろ)が続いたり、会陰切開や帝王切開の痛みや便秘、腰痛などに悩まされるなど、とにかく肉体的なつらさが重なる産後直後は、できるだけからだの回復を優先したい。とはいえ赤ちゃんから目が離せないこの時期は、果てしなく続くお世話で精神的な負担も相当なものです。
「もっと充実していてほしいと思う産後ケアのサービス」について尋ねた質問へのコメントからは、肉体的・精神的なつらさを抱えながら子育てをする産後ママの切実な状況が見えてきます。
“睡眠不足と肉体的にボロボロだったので、ゆっくり寝られる時間やマッサージや骨盤矯正など産後の体を労わるサービスが欲しいと思いました”
“とにかくゆっくり休ませてくれて食事も栄養満点のものを出してもらいたい。育児の不安なことを相談したい”
“睡眠をとることができ、活動と休息のバランスをしっかり取り、これからの育児へのメンタルを整えられるといいと思う”
“体力を回復させることに専念できる場があればうれしい。値段も安く、赤ちゃんを預けられて衣食住が整っている施設があればいい”
“食事の用意や家事全般をやってくれるサービスがあったらいい”
“兄弟がいても利用でき、泊まれる施設があると、ゆっくりできていいなと思う”
“ケアを受けられる期間や回数が増えたらいいと思う”
慢性的な睡眠不足に加えて慣れない育児に対する不安、小さな命を守らなければならないという責任の重さや湧き上がる孤独感に、弱音を吐いてしまいたい気分になることも珍しくないと思います。さらに上のお子さんがいる場合にはその子のお世話も加わります。ママの“がんばり”だけでは乗り越えられないしんどさを感じるのは当然なのです。