10人に1人といわれる「産後うつ」 
その特徴と対策 Vol.2

ミキハウス編集部

誰がいつなってもおかしくない「産後うつ」。できれば経験せずにママライフを過ごしたいと願うのはみな同じです。対策として事前にできることは? 予防に効果的な方法は? バースコーディネーターとして活躍する大葉ナナコさんに、女性の視点から見た、産後うつについてうかがいました。

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「産後うつになるかも」 産前から家族に伝えておく

幸せなお産や子育て、そして何よりもお産を安心して楽しいものとするために、妊娠前、妊娠中、産後に分けて出産や育児サポートのクラスを開講する大葉ナナコさんのもとには、多くのプレママと子育て中のお母さんたちが集まっています。大葉さんに「産後うつ」について聞いてみると、クラスに通うお母さんたちも関心は高く、特にここ数年は産後うつが怖いと考える人が増えているそうです。

そんな、たくさんのママたちの事例に精通した大葉さんが掲げる「産後うつ」の予防策は、ずばり「妊娠中からSOSサインのハードルを下げておく」こと。

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「18年続けている私のマタニティクラスですと、『私、絶対に産後うつになるからヨロシクね!』と旦那さんに宣言している人で、産後うつになった方は、現在のところ0名です」と大葉さんは笑います。

産後うつが特別なことではなく、自分もなる可能性があることを最初から旦那さんに告げておきます。そうやって、まず旦那さんにとっての産後うつへのハードルを低くしておきます。出産という大仕事に加え、出産後は寝る暇もなく赤ちゃんの世話に追われる日々。どんなに健康な人でも、ある意味うつに近い状態になる可能性は十分あります。そんな時に、気構えることなく、「つらい」「疲れた」「大変だ」「あれをしてほしい」「これを手伝ってほしい」などといった自分の気持ちや要求を、旦那さんに言うことができるような環境作りをしておくのがポイントです。

「基本的に男性は出産後の暮らしの地図を持たない生き物です。地図を持たないパートナーに何かを求めたり、イライラしたりしてもそれは非建設的なだけ。まずは地図を渡してあげて、産後にどんなことが起こる可能性があるのか、情報を提示してあげないといけません」と、大葉さん。妊娠中のまだ体力的にも精神的にも余裕がある時に、旦那さんにやってもらえると嬉しいことや、手伝ってもらえたら助かることなどをどんどんリクエストして、産後の子育て環境を整える“パートナーシップ・マネジメント”が重要なんだそうです。

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