育休明けの職場復帰 キーワードは“パパと一緒に!”

育休明けの職場復帰 
キーワードは“パパと一緒に!”

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4月から子どもを保育園に預け、職場に復帰しようと考えているママたち。夫と二人で家事、子どもの世話を分担できるのか、保育園での子どもの生活はどんなものなのか。そして、自分は仕事を再開できるのか。たくさんの心配で頭がいっぱいになっているかもしれません。

始まってみないとわからないこともあるでしょうが、不安はなるべく少なくしておきたいもの。昨年4月に職場復帰を果たし、1歳の男の子を保育園に預けて働く現役ママに登場いただきます。働き方の提言、アドバイス業務を行う会社「ワーク・ライフバランス」のコンサルタント、堀江咲智子さんです。

 

パパの準備はOK? 子どもの世話と家事に慣れてもらおう

まずは、下のチェックリストを見てください。これがママの職場復帰前に確認しておきたい項目です。ひとつの目安ですが、復帰までに○の数を増やしておくと安心。堀江さんのお話しを聞くと、これらをチェックする理由がわかります。(クリックで大きく表示されます。)

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産休、育休中は主婦業に専念したママも多いでしょう。けれど、そのままの調子で家事や子育てを行い、一人で抱え込んでしまうのは最も避けたいこと。そのために、まずはパパに家事や子どもの世話に慣れてもらうことから始めます。

「旦那さんには子どもの“寝かしつけ”ができるようになってもらいましょう。うちの夫の場合は、相当ハードルが高かったようで、いろいろと試していました。抱っこで揺らしてみたり、抱っこひもに子どもを入れて歩き回ったり。今は子どもも大きくなったので、最近はたくさんご飯を食べさせて寝かせるという方法を編み出したようです」(堀江さん)

パパと子どもの二人きりの時間は、“慣らし保育”のように、最初は短い時間からスタート。慣れてきたらだんだん長くしていき、最後は寝かしつけまでできれば、ママの外出範囲が広がります。ママのほうも初めのうちは心配で仕方がないかもしれませんが、自分自身が子どもと離れることに慣れていくことも大切です。

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家事については、復帰する前から少しずつ分担します。ゴミ出しから始まり、掃除、洗濯、炊事など、仕事と両立するには、これら毎日のこまごまとしたことをこなしていかなくてはなりません。二人でよく話し合い、分担。その日の仕事の具合で、役割が変わる可能性があることもお互いに理解しておきましょう。「旦那さんがどんな形でも一人で回せるようにしておけば、ママも安心ですよね」(堀江さん)。

時短はテクニックとアイテムの購入で!

堀江さんのお宅では、“時短アイテム”が活躍しています。

「復職した当初は、すごく疲れてしまって、家に帰っても子どもの面倒をみるだけで何もできないことが結構ありました。そのため、家の掃除はお掃除ロボットに任せることに。そのほか、食洗器、衣類乾燥機も使って、家事の時短を図るのもおすすめです」

いちばん大変なのは、食事のしたくかもしれません。食材はいつ、どこで調達するのか。週末のまとめ買いや、宅配サービスやネットスーパーを検討して、自分たちのライフスタイルに合った形を見つけていきましょう。

子どもが小さい場合は、離乳食を週末にまとめて作っておいて冷凍するなど、すぐに食べられるものを用意しておくのはマスト。「子どもが空腹で泣くのがいちばんやっかいなこと。平日はあまり料理をしなくてもいい状態にしておくのが理想」と堀江さん。復帰前には、時短料理の本を探し、レシピを調べておいたそうです。また、すぐに食べられるものを買ってきたり、デリバリーのものを頼んだり、お金で解決する割り切りも必要かもしれません。「すべてを自分でやろうとすると疲れてしまいますので、上手に続けられるバランスを見つけましょう」(堀江さん)。

 

味方は多ければ多いほどよい! SOSを出せる人を確保する

保育園の送り迎えは、事前に予行練習してみましょう。歩きか自転車か、いくつかの手段を想定。天気がよいか悪いかなど、いろいろな条件でテストしてみましょう。朝や夕方といった実際の時間で試してみて、交通量や人通りの多さをチェックし、最適な道を見つけておきます。どんな服や靴がいいか、荷物がどれくらいあるかもイメージしておくと安心です。

子どもが小さいと、保育園から急な呼び出しが来ることもあります。

堀江さんはこう言います。「何かあるかもしれないということは、旦那さんと常に考えておいた方がいい。たとえば、今日息子が熱を出してお迎えに来てくださいと言われたら、どうするか、どんなふうに動くか。夫婦でシミュレーションしておきます。私たちの場合は、お互いの実家が遠く、親に頼むことはできず、さらに二人ともが地方出張ということもあるので、復職前にかなり話し合いをしました。また、予定が決まったらすぐに共有できるよう、Googleカレンダーなどのツールを使うのもおすすめ。お互いの仕事の予定も、園の予定も決まったらすぐに書くようにしています」

堀江さんの場合、保育園に提出した緊急連絡先は、パパママの携帯電話、職場だけでなく、近所の人、時間の融通がきく友人、違う保育園に子どもを通わせているママ友なども。協力してくれる人にはすべて了承を得て、記入。「考えられる手はすべて考えると安心です」(堀江さん)。

その他、自治体が運営し、会員同士が相互で助け合う「ファミリーサポートセンター」や民間企業が運営する、子育てをシェアするネットワークなど、自分の住んでいるところの近くでそれらを探しておくのも、ぜひやっておきたいことです。

 

復帰する自信がなくなってきたら…夫と職場に正直に話して解決

これまで見てきたように、生活面でのいろいろな変化に対応するべく準備していくなかで、ふと、「私にこんな生活ができるのだろうか?」と思うこともあるかもしれません。堀江さん自身も、復職できるかなと心配になったことがあったそう。

「仕事に戻りたかったものの、『何かあったらどうしよう』と他人に子どもを預けることが不安になりました。そんな気持ちを夫に告げて、でも仕事も頑張りたいということも伝えました。ここで気をつけたいのが、働きたい気持ちがあるからこそ不安なことをパパにわかってもらうこと。不安だけを口にすると、男性はその解決法として、仕事をやめて専業主婦になることをすすめるかもしれません。そうではないことをきちんと表現することで、パパの理解を得られ、その後の家事や子育ての分担もスムーズに行えます」(堀江さん)

職場への復帰の挨拶は、保育園が決まったあとに行います。堀江さんは、事前に連絡し、子どもを連れて職場へ行くことをすすめます。

「実際にその場所に戻ることで、ポジティブな気持ちになれます。また、子どもを見せておくことで、『こんなに小さい子を預けて働くんだな』ということを上司や同僚にわかってもらう意味もあります。そして、悩んでいることがあれば、こういうところが不安と具体的に上司に伝えておくこと。時間外労働はできないけれど、頑張りたいですという気持ちを表しておくといいのではないでしょうか」(堀江さん)

これからまた一緒に働く人たちに、まずは自分がどんな状況で仕事に復帰し、子どもも育てていきたいかを共有しておきましょう。

 
最近は、育児休暇中の社員がスムーズに職場に戻れるよう、企業側が復帰前に子どもを連れて参加できるミーティングを開催するところもあります。

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左の写真は、ミキハウスでの「ママ&ジョブミーティング」の様子。育休中の社員が赤ちゃんと一緒に会社にやってきて、子どもを保育園に預けて働く先輩ママ社員からアドバイスをもらったり、人事の担当者と話ができる時間が設けられました。先輩ママたちは、「職場復帰までに断乳した」「子どもとの初めての別れはちょっとさびしかった」といった復帰までの道のりや、「夫とはたくさん話して、もめごとのないようにしている」「平日の家事は少しぐらい手抜きになってもいい」など復帰後の生活について話を。また、復帰した先輩たちのふだんの1日のスケジュールを聞き、「人によって生活のパターンは全くちがうのだなぁ」と驚いたり、感心したり。育休中のママたちは今回のミーティングによって、職場復帰への具体的なイメージが描け、気持ちを新たにしたようでした。

誰にとっても育休明けの職場復帰は、簡単なことではありません。パートナーやまわりの人と協力し、一人で背負わないこと。いろいろな準備をし、一つずつクリアにしていけば、復帰が不安ではなくなるはずです。

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【プロフィール】
堀江咲智子(ほりえ・さちこ)
ワーク・ライフバランスコンサルタント
株式会社ワーク・ライフバランス所属。大手メーカーで女性活躍推進プロジェクトを任され、女性授業員が働きやすい職場にするための施策を立案、実施。そのことがきっかけで、同社所属となり、働き方見直しの提言を行うコンサルタントに。2013年12月に第1子を出産し、翌年4月職場復帰。タイムマネジメントの知識と経験を子育てと仕事の両立に生かしている。

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